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大人が意外と間違える「48:36」→最も簡単な整数で表しなさい

  • 2024.8.1
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比は生活の中でも使われている身近な算数の一つです。

しかし、算数に出てくる比は、いつも簡単な数字で表現されているとは限らないもの。

今回の問題で、比を簡単にする方法を復習してみましょう。

問題

次の比を最も簡単な整数で表してください。
48:36

解答

正解は、4:3です。

24:18や12:9と答えてしまった人は、惜しくも不正解。

次の「ポイント」で、比を最も簡単な整数にする方法を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、二つの数を共通の数で割り切れなくなるまで割っていくことです。

まずは、言葉の復習です。

比に出てくる二つの数のうち、「:」の前に書かれている数を前項、「:」の後ろに書かれている数を後項といいます。

比には、前項と後項に同じ数を掛けても、あるいは前項と後項を同じ数で割っても、関係性は変わらないという性質があります。

例:
1:2=(1×10):(2×10)=10:20
30:20=(30÷10):(20÷10)=3:2

この性質を使って、比を最も簡単な整数で表すには、前項と後項を最大公約数(最も大きな共通の割り切れる数)で割ればよいと分かります。

48と36の最大公約数12をすぐに発見できた人は、一発で4:3を求めることが可能です。

48:36=(48÷12):(36÷12)=4:3

ただし、数字が大きくなると、前項と後項の最大公約数を一発で見つけるのはなかなか難しいかもしれません。

そんなときは、いきなり最大公約数を探す必要はありません。

まずは、小さな数でもいいので、共通の割り切れる数を見つけてみましょう。

例えば、48と36は偶数ですので、どちらも2で割れます。そこで、まずは前項と後項を2で割ってみます。

48:36=(48÷2):(36÷2)=24:18

少し数字が小さくなりました。24と18をもう一度2で割ってみましょう。

24:18=(24÷2):(18÷2)=12:9

だいぶ簡単な数になりました。次は、3で割ります。

12:9=(12÷3):(9÷3)=4:3

4と3に共通の約数はありませんから、これで答えが出たと分かります。

このように、少しずつ数字を簡単にしていけば、いつかは最も簡単な整数で比を表せます。

ただし、まだ割り切れる数が残っている段階(24:18や12:9)で計算をやめないように注意しましょう。

まとめ

今回は、小学生のときに習った懐かしい比の問題に挑戦しました。

「前項と後項を同じ数で割っても関係は変わらない」という性質をうまく使えば、比を簡単にできます。

比を簡単にするには前項と後項の最大公約数を見つけるのが近道ですが、すぐに見つからないときは小さな数で地道に割り算を繰り返したほうが早く答えにたどり着けることもありますよ。

比の扱い方を思い出してきたという人は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。