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意外と忘れている大人が多いかも!「21.8+3.6÷(−0.2)」→正しく計算できる?

  • 2024.7.27
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整数に比べ、小数の計算問題は少し難易度が上がるものです。

そこに負の数が混ざったら、さらにレベルが上がったように感じられるのではないでしょうか。

しかし、基本の計算ルールに忠実に解いていけば、案外簡単に解けてしまうかもしれませんよ。

今回は、負の数を含んだ小数の計算問題に挑戦してみましょう。

問題

次の計算問題をしなさい。
21.8+3.6÷(−0.2)

解答

正解は、「3.8」です。

計算につまずくことはなかったでしょうか?

途中で分からなくなってしまったという人は、次の「ポイント」を確認してみましょう。

計算過程を詳しく解説しています。

ポイント

この問題のポイントは、3.6÷(-0.2)にあります。

まず、計算をする順番を確認しておきましょう。

この問題は足し算から始まりますが、足し算よりも割り算の方を先に計算します

よって、21.8+3.6ではなく、3.6÷(−0.2)から計算を始めます。

3.6÷(−0.2)を計算するポイントは二つあります。

  • 負の数の入った割り算の計算ルール
  • 小数÷小数の計算ルール

それぞれ順番に確認していきましょう。

負の数の入った割り算の計算ルール

割り算の答えの符号については、次のルールがあります。

同符号どうしの割り算→答えは正の数
4÷2=2
−4÷(−2)=2
異符号どうしの割り算→答えは負の数
−4÷2=−2
4÷(−2)=−2

このルールに沿って考えると、3.6÷(−0.2)は異符号どうしの割り算になるので、答えは負の数になると分かります。

小数÷小数の計算ルール

小数÷小数の計算では、割る数が整数になるまで桁を上げてから計算をします。

このとき、割る数だけ桁を上げてしまうと、式の意味が変わってしまうので割られる数も同じだけ桁を上げます。

なぜ割られる数、割る数両方の桁を上げると式の意味が変わらないのでしょうか?

それは、割り算は分数で表すことができるという特徴があるからです。

3.6÷(−0.2)は、分数の形で3.6/(−0.2)とも表現できます。

分数は分母と分子に同じ数を掛けてももとの数と表現している大きさは変わりません。

よって、次のように考えることができます。

3.6÷(−0.2)
=(3.6×10)/(−0.2×10) ←割る数(分母)が整数になるように、分子と分母を10倍にします。
=36/−2
=36÷(−2)←異符号同士の割り算なので答えは負の数
=−18

この結果をもとの計算式に当てはめると...

21.8+3.6÷(−0.2)
=21.8−18
=3.8

答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題は、いかがだったでしょうか。

負の数が入っている割り算は、同符号どうしか、異符号どうしかを判断すれば、答えの符号が確定します。

また小数の割り算は分数を使って表現すると計算方法が分かりやすくなりますよ。

他にもさまざまなバージョンの問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。