1. トップ
  2. どうやって解くか覚えてる?「x^2+10x+16」→因数分解しなさい

どうやって解くか覚えてる?「x^2+10x+16」→因数分解しなさい

  • 2024.7.10
undefined

2次方程式や2次関数など、より高度な数学を学ぶためには、前提となる基礎知識が必要です。

その基礎知識の一つが「因数分解」です。

中学校で学習した内容ですが、正しく覚えているでしょうか。

問題

次の式を因数分解しなさい。
x^2+10x+16

多項式の因数分解とは、「ある多項式を、より基本的な多項式の積に分解すること」です。

まずは、自分自身で答えを出すことができるかどうか考えてみましょう。

解説

今回の問題の答えは、「(x+2)(x+8)」です。

この問題では、以下の公式を利用して計算をしています。

x^2+(a+b)x+ab = (x+a)(x+b)

因数分解の仕方は、式の形によっていくつかのパターンがありますが、これは最もよく使う公式の一つです。

ポイントとなるのは、「xの係数」と「定数項」です。

xの係数:文字xの前についている数字(公式ではa+bの部分)
定数項:文字xを含まない部分(公式ではabの部分)

この二つの関係から、a、bそれぞれの数を考えることで、(x+a)(x+b)と式変形が可能になります。

今回の問題の場合で考えてみましょう。

「x^2+10x+16」なので、xの係数は10、定数項は16です。

つまり、次のようになる二つの数を見つければ良いということになります。

a+b=10
ab=16
(足すと10、掛けると16)

正の数、負の数まで含めて考えないといけないので、「足して10」となる組み合わせは無限に存在します。

そこで「掛けて16」になる組み合わせから考えましょう。

1×16
2×8
4×4
(−1)×(−16)
(−2)×(−8)
(−4)×(−4)

「掛けて16」となるのは、上記6パターンしかありません。

この中で「足して10」になるものを探します。

つまり、「2と8」ですね。

以上より
x^2+10x+16 = (x+2)(x+8)
と因数分解ができます。

まとめ

因数分解は、その後の数学を学習する上でとても大切な考え方の一つです。

特に、この記事で紹介した解法は、非常によく使います。忘れていた方はぜひ学び直しをしてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」