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ママ友が我が家に入り浸ります… 夫婦仲に亀裂が入った「30代妻の苦悩」【前編】

  • 2024.6.30

ママ友との距離感に悩む女性は、決して少なくありません。感情のままに振る舞ってしまえば、我が子にも悪影響が及ぶのではないかと考え、おかしなママ友の言動に我慢を続ける人もいます。今回はメンタル心理カウンセラーの並木まきが、距離感がおかしいママ友に生活を脅かされた30代女性のエピソードをお届けします。

引っ越し先のママ友たちとの距離感に悩む日々

絵梨花さん(仮名)は、転勤族の夫と7歳の娘との3人暮らし。慣れない土地でも子どもが地域に早くなじむために、絵梨花さんは引っ越すたびに、周囲のママ友になるべく合わせるよう努めてきたと話します。

「どうせ長期的にその土地に暮らせるわけではないので、なるべく波風を立てずに、周りの人たちとうまくやっていけることを最優先にして暮らしてきました。それまでの居住地では、ママ友には良識的な人が多く、いい関係をそれなりに築けていたのですが…。とある土地にきて、そこで出会ったママ友の何人かは距離感が合わない人で、出会ってそう時間が経たないうちに、我が家に入り浸るようになってしまったのです。
でも、子どもが早く地域に溶け込むためにも、距離感が近いママ友にも“ちょっと我慢さえすれば、害があるわけではないし…”と交流を続けていました」

人見知りをしない絵梨花さんは、誰にでも明るく友好的に接することを心がけていたそう。しかし、新たな土地で知り合ったママ友たちは、そんな絵梨花さんの態度を勘違いしたのか、平日は朝から夕方まで、絵梨花さんの家に遊びにきては食事をしたりおやつを食べたりするようになってしまったとのこと。

いつの間にかママ友たちの溜まり場に

「それでも最初は、友だちができてよかったな~とか、地域に溶け込めて安心だな~とかポジティブに捉えていたんですよ。でも、はじめは家に遊びにくるママ友が1人だけだったのに、そのうちに1人増え、2人増え…とどんどん増えていって、気づいたら我が家がママ友たちの溜まり場みたいになってしまったんです。
しかも、最初の頃は手土産を持ってきてくれていたのに、そのうちに我が家のパントリーや冷蔵庫を勝手に開けて、あれこれ食べてしまうようになって…」

距離感が近いママ友にもニコニコと接してしまったことも影響してか、気づけばいつの間にか、自宅がママ友の溜まり場になってしまった絵梨花さん。しかし「もう来ないで」とも言えないまま、すべては我が子のためにと更なる我慢を続けていたそうです。

「私が我慢をしていたので、ママ友たちに悪い印象を抱かれることはなかったみたいです。だから娘も地域に溶け込めていたし、娘の友だちにも“居心地のいい家”というイメージが浸透し、学校帰りに自分の母親が我が家にいるからという理由で、うちに遊びにくる機会が増えていました」

ところが、そんな生活も度を超えてくるとストレスでしかなくなってきた絵梨花さんは、次第に体調に不安を抱えるようになります。

「ママ友やその子どもたちが家にくるのが苦痛になってきて、不眠や生理不順に悩むようになっていきました。困って夫に相談をしたのですが、夫は“君がいい顔ばかりするからだろ。自分の人間関係くらい、自分でなんとかしてくれ”と全く相手にしてくれなくて。再び私は、ただただ我慢を続ける毎日を送ってしまったのです」

新たに暮らし始めた土地でママ友との距離感に悩むと、日々のストレスにもなりやすいでしょう。夫が妻の悩みに無頓着だと、妻がひとりで悩みを抱え、気づいたときには深刻化しがちなのかもしれません。

©maroke/Adobe Stock ©koumaru/Adobe Stock

文・並木まき

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