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【考察】『青春ウォルダム』でパク・ヒョンシクの演じる世子はなぜ嫉妬で悩むのか

  • 2024.6.30

ミステリー時代劇の『青春ウォルダム 呪われた王宮』は、中盤以降になってパク・ヒョンシクが演じる世子イ・ファンが四面楚歌のようになってしまった。

ことの発端は、10年前に碧川(ピョクチョン)で起きた反乱を重要視して、王宮で働いている碧川の出身者に聞き取り調査をしたことだ。これが、「悪の高官」になっている右議政(ウイジョン/政権のナンバー3)のチョ・ウォンボ(チョン・ウンイン)を刺激してしまった。

彼は狡猾に国王に願い出て、王宮にいる碧川の出身者を追放した。憤ったイ・ファンは国王に直談判するのだが、逆鱗に触れて謹慎処分となってしまった。

東宮殿から一歩も出られなくなったイ・ファン。国王の怒りがおさまらず、謹慎処分はまったく解除されなかった。こうなってしまっては、王宮の中で起きている不可解な事件を解明することもできない。

しかし、さすがに頭脳明晰なイ・ファンだ。彼は成均館(ソンギュングァン/朝鮮王朝時代の最高学府)の儒生たちを動かして、巧みな方法で謹慎処分を解除させることに成功した。その際に大いに協力してくれたのが、内官のミン・ジェイ(チョン・ソニ)と兵士長のハン・ソンオン(ユン・ジョンソク)であった。

青春ウォルダム
画像=tvN
イ・ファンの苦悩
2人は本来なら婚約者同士で、結婚が間近だった。しかし、ミン・ジェイの両親と兄が毒殺される事件が起きて、結婚どころではなくなってしまった。しかも、ハン・ソンオンはミン・ジェイの顔を把握しておらず、目の前にいる女性が婚約者だとまったくわからないのだ。

一方、ミン・ジェイはハン・ソンオンのことをよく知っている。それなのに、彼女が自分の素性を明らかにしないのは、「先に毒殺事件の犯人を特定して復讐したい」と強く思っているからだ。

そうした事情をすべて知っているのがイ・ファンだ。彼はミン・ジェイに好意を寄せており、彼女がハン・ソンオンに近づきすぎるのを快く思っていなかった。もっとハッキリ言うと、嫉妬していたのだ。

世子でありながら、身近にいる人たちの横恋慕をしなければならないのか。イ・ファンにはそういう苦悩も大きくなってきた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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