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『アンメット』忘れられないベストシーンは? 全11話中、最も心震えた名場面(1)綾野(岡山天音)の色気が半端ない!

  • 2024.6.30
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©カンテレ

ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)が完結を迎えた。本作は、主演を務めた杉咲花を筆頭に演技派の俳優陣による名芝居と、実績のある制作スタッフの細部まで考え抜かれた渾身の演出により、視聴者の涙を誘った。今回は、全11話の中で最も視聴者を惹きつけた名シーンを5つ厳選してご紹介。(文・菜本かな)
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

©カンテレ
綾野役の岡山天音。『アンメット』 ©カンテレ

『アンメット』は、小道具の使い方も見事だった。なかでも、印象に残っているのが、第4話。ミヤビが綾野(岡山天音)に甘いコーヒーとブラックコーヒーを見せて、「どっちがいいですか?」と尋ねる場面だ。

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このとき、綾野は甘い自分(=利益よりも正義を貫く)と苦い自分(=正義よりも利益を優先する)を天秤にかけて、悩んでいた。そこで差し出されたのが、2つのコーヒー。ここで、綾野がブラックコーヒーを選択したことで、正義よりも利益を優先するという意志が、言葉にせずとも如実に伝わってきた。

また、ミヤビに恋をしていたころのピュアな気持ちを思い出してしまったのか、“これ以上(ミヤビと)一緒にいるとやばい”という感じでそそくさと去っていくところに、綾野の色っぽさを感じた。

ちなみに、回想シーンで、過去にミヤビに飲み物を2つ差し出されたとき、綾野は“いちごオレ”を選択していたことが明らかになる。これは、ミヤビのことが好きだったから、甘党じゃないのに甘党のふりをしていたのか? それとも、昔は甘いものが好きだったのか? どの綾野が本当の綾野なのだろう…と、小道具1つでこんなにもさまざまな想像が膨らんでいく。

こんな楽しみ方ができるのも、『アンメット』が説明台詞に頼らず、余白を残してくれていたからこそだろう。

(文・菜本かな)

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