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【大阪府大阪市】重病の子どもと家族の心をケア。「TSURUMIこどもホスピス」でアート介在療法開始

  • 2024.6.28
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シャイン・オン!キッズは、こどものホスピスプロジェクトが運営する「TSURUMIこどもホスピス」に、アート介在療法であるビーズ・オブ・カレッジ・プログラムを導入した。

小児がんなど重い病気とたたかう子どもたちとその家族の心のケアを支援していく。

治療過程をビーズで記録するアート介在療法

ビーズ・オブ・カレッジは、入院中の患児とその家族への心のケアを目的とした「アート介在療法」。アメリカで開発され、欧米を中心に多くの病院で導入されており、日本でも2009年に茨城県立こども病院で開始されて以来、国内29の施設で実施されている。

ビーズ・オブ・カレッジでは、子どもたちが治療の過程を色とりどりのガラスビーズで記録していく。例えば、輸血したときは赤いビーズ、髪が抜け始めたときは顔のビーズなど、処置や治療ごとに決められたビーズを、ビーズ大使(※)である医療スタッフと会話をしながら、子どもが自ら繋いでいく。

ビーズを繋ぐことを通して、自分が乗り越えてきた治療を振り返り、勇気や希望を実感し、自分の人生に自信を持ち、自己肯定感を高め、自分に起きていることを可視化することで、客観的にとらえ周囲の人にも説明ができるようになるという。

「TSURUMIこどもホスピス」でプログラム開始

このビーズ・オブ・カレッジ・プログラムが、大阪市鶴見区にある「TSURUMIこどもホスピス」に導入された。

「TSURUMIこどもホスピス」は、日本初のコミュニティ型こどもホスピスとして、2016年に鶴見緑地公園内に開設。患者家族が宿泊できる木目の部屋やプレイエリア、最新機器で設備されたゲーム部屋など、様々な年齢の子どもたちが入院中にできなかった遊びを叶えることができるように設計された施設だ。

入院や治療を行わない施設での導入により、退院や転院が理由でプログラムが継続できない子どもたちや、ビーズ・オブ・カレッジが導入されていない病院で治療を受ける子どもたちがプログラムに参加できるようになる。

きっかけは「ふりかえりビーズ」

今回の導入のきっかけは、シャイン・オン!キッズが「TSURUMIこどもホスピス」で「ふりかえりビーズ」のワークショップを開催したこと。

「ふりかえりビーズ」は、治療中にビーズ・オブ・カレッジに参加しなかった人や、退院後に中断してしまった人を対象に、過去の記録を思い出しながらビーズをつなぐプログラムだ。

これまで、「ふりかえりビーズ」への参加が可能な施設は、千葉市稲毛区にある「いなげ未来クリニック」のみだったが、今回の導入により、関東圏・関西圏の2箇所となった。

不定期のイベントとして開催していた「ふりかえりビーズ」だったが、それぞれの地区で子どもたちがプログラムに参加できる機会が広がった。

シャイン・オン!キッズについて

シャイン・オン!キッズは、小児がんや重い病気の子どもたちとその家族を、心のケアのプログラムで支援する団体。ビーズ・オブ・カレッジを展開できる組織として認証を受けた、日本で唯一の組織だ。

ビーズ・オブ・カレッジのほか、動物介在療法である「ファシリティドッグ・プログラム」も展開している。

また、小児がん経験者のコミュニティ「キャンプカレッジ」、オンラインで心のケアや学習支援アクティビティを提供する「シャイン・オン!コネクションズ」、小児がん経験者のWEBコミュニティ「シャイン・オン!フレンズ」なども運営している。

「TSURUMIこどもホスピス」で始まった新たなプログラムに注目だ。

シャイン・オン!キッズ:https://sokids.org/ja

■TSURUMIこどもホスピス 住所:大阪市鶴見区浜1丁目1-77 HP:https://www.childrenshospice.jp

※シャイン・オン!キッズが研修を行い、子どもと一緒にビーズを繋ぐ人。導入病院の医療従事者を中心に、国内で1000名以上が登録されている。

(Higuchi)

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