数人で一緒に食事に行ったとき、お会計になると姿をくらませて払わずに済ませようとする人って、まれに存在します。特にお酒の席などでは、皆酔っぱらっていて会計が適当になってしまうこともあるでしょう。今回は、ママ友間での飲み代トラブルに遭遇した経験のある筆者の知人Tさんのお話です。
ママ友と飲み会
Tさんは当時、小学校高学年の息子が所属しているサッカークラブのママ友と数ヶ月に1回飲み会をしていました。
「ねえねえ、次の飲み会いつにする?」
「そろそろパーッとやりたいよね!」
Tさんの周りはなぜかお酒好きなママ友が多かったため、持ち回りで飲み会を企画してお店を予約し、たまの飲み会を楽しんでいたのです。
しかしその中に、Wさんという困ったママ友がいました。
Wさんは飲み会を開きたがるわりに、いつも途中で用事ができたと言って飲み代を払わずに帰ってしまうのです。
「途中だから会計もわからないし、請求しづらいよね」
「そうだよね、後でいくらだったか教えてって言われても、『途中までしかいなかったのになんか高くない?』って言われるし…… 」
どうすればWさんがお金を払ってくれるのか、Tさんをはじめとするママ友たちは悩んでいました。
また途中で帰ろうとするけれど……
そしてまた、飲み会の日がやってきました。
Tさんが予約をしたのは、最近増えてきたタッチパネルで注文をするタイプの居酒屋。
「ごめん、ちょっと旦那から急に呼び出されたから私帰るね!」
散々飲み食いしたところで、いつものように途中で帰ろうとするWさん。
「お金はあとで請求してくれたらいいから!」
「あ、ちょっと待ってWさん」
Tさんは帰り支度をするWさんを呼び止めました。
「現時点では〇〇円だから、置いてってくれる? 」
Tさんはタッチパネルの画面をWさんに見せました。そのお店はタッチパネルでその時点の会計と、1人頭の金額を計算することができたのです。
「わ、わかったわよ……でも私今大きいお金しかないんだけど 」
「大丈夫! おつりも用意してるから!」
Tさんは1円単位まできちんとWさんに払わせたのでした。
それから毎回ママ友飲み会はそのお店で開催されることになり、会計を逃れられなくなったWさんは参加しなくなったそうです。
いつまでもタダ酒が飲めると思ったのが間違いですね。自分が飲み食いした分ですから、ちゃんと払いましょう。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:齋藤緑子