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世界からお届け!SDGs通信 ウェリントン編。効果証明済みの骨盤底筋運動デバイスで、尿失禁を改善

  • 2024.6.28
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世界からお届け!SDGs通信 ニュージーランド編。効果証明済みの骨盤底筋運動デバイスで、尿失禁を改善する〈フェムフィット〉

NZでは女性の3人に1人が尿失禁を経験、「フェムフィット」利用で80%が改善!

ニュージーランドでは女性の3人に1人が尿失禁を経験しているといわれる。その問題を改善・解決するのに効果的な骨盤底筋運動を教えてくれるデバイスが〈フェムフィット〉だ。センサーが8つ取り付けられ、骨盤底筋や腹筋の状態をリアルタイムでバイオフィードバックし、利用者が効率よく運動に取り組めるようサポートする仕組み。オークランド大学の骨盤底部グループの研究に基づき、設計には臨床医が携わっている。市場に出回る他の類似ツールとは違い、れっきとした医療機器。アプリに統合された、尿失禁を改善するための、12週間にわたる運動プログラムを行うと、症状が最大80%改善することが臨床的に証明されている。

〈フェムフィット〉は、患者が医療専門家と二人三脚で利用することもできる。医療専門家が患者の臨床ポータルにアクセスし、リモートモニターする。進捗状況に応じて個別にアドバイスをもらえるので、患者はさらに効果的にデバイスを利用可能だ。

同デバイスを開発したジュノフェム社によれば、世界人口約80億人のうち、実に2億人が尿失禁の問題を抱えるそうだ。出産後や加齢に伴って起こるものと思われがちだが、実際に経験する女性の平均年齢は44歳で、子どもを産んだ経験がない場合も多いという。時には精神面にも影響する尿失禁は、決して軽んじることができない問題なのだ。

医療機器のフェムフィット
他社の製品と違い、臨床効果が証明された医療機器のフェムフィット。©femfit® by JUNOFEM
従来の骨盤底筋を鍛えるエクササイズ
従来の骨盤底筋を鍛えるエクササイズ。フェムフィットの場合、装着することでエクササイズが可能になる。©︎Anna Shvets

Information

Junofem

尿失禁から女性を解放することを使命とする、NZの医療技術企業。共同創設者であり、CEOでもある、ジェニファー・クルーガー博士は女性の骨盤底筋機能と機能不全の分野において世界的に認められる存在であり、オークランド・バイオエンジニアリング研究所で骨盤底研究グループを率いている。骨盤底の不快感を解消し、世界中の人々が自信を取り戻し、健康的な生活を送れるよう、技術開発に取り組んでいる。

HP:https://www.junofem.com/

profile

クローディアー真理

くろーでぃあー・まり/NZ在住フリーライター。国内外の環境、社会的企業、先住民、ジェンダーなどに関する記事を日本の雑誌やウェブに寄稿。共著に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社)。

HP:http://nzwriter.web.fc2.com/

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