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3代目バチェロレッテ・武井亜樹さん、ファイナルローズが愛のピークにならないために

  • 2024.6.27

「バチェロレッテ・ジャパン」は、一人の独身女性が多数の男性の中から未来の結婚相手を見つけ出す大人気恋愛リアリティ番組。シーズン3でバチェロレッテに抜擢されたのは、東京大学で航空宇宙工学を専攻したのち、経済産業省に入省したというハイキャリアの持ち主・武井亜樹さん。クールな人かと思いきや、恋愛に対してはピュア。旅を通して考えた「真実の愛」について伺いました。

恋愛リアリティ番組は見たことがなかった

――亜樹さんは恋愛リアリティ番組をほぼ見たことがなかったそうですね。

武井亜樹さん(以下、武井): そうなんです。「バチェロレッテ・ジャパン」もお話をいただくまでは見たことがなくて。番組冒頭にレッドカーペットで男性たちが自己紹介してくださるシーンがあるじゃないですか。これまでの「バチェロレッテ・ジャパン」を見て、「私、初対面の人にこの感じで来られたら引いてしまうかも」って心配になってしまいました。だからあの時が一番、構えて臨んでいたんですけれど、そんな私の性格を男性陣はおそらく一瞬で理解してくれて、すごくリスペクトした態度で接してくれました。

――レッドカーペットの初対面のときも、亜樹さんらしい受け答えをしていたのが印象的でした。

武井: 私は自分なりのパーソナルスペースがあり、最初は警戒心が強いタイプです。男性に対してはとくに。自分がされて嫌なことは、最初の方で伝えるようにしています。今後一緒にいる人ならなおさら。そうじゃないと、相手がそれを知らないうちに、私がシャッターを閉じてしまうことになってもったいないじゃないですか。きちんと伝えて、それで直してくれたら、またいい関係を続けることができる。何をしても「嫌だ」って言わない人は、相手も「この人は何をしても許してくれるんだ」って思ってしまうから、よくないですよね。自分にリスペクトを持って接してもらうためにも、意思をきちんと伝えることは大事だと思います。

『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン3 2024年6月27日(木)20時よりPrime Videoにて独占配信開始 ©2024 Warner Bros. International Television Production Limited. All Rights Reserved

経験で培われた「直感」を信じて

――過去の恋愛では、どんな男性に惹かれてきましたか。

武井: 集団の中でちゃんと周りが見えている人に惹かれてきました。ただ、これまでの恋愛は頭で考えすぎていたので、今回の旅では「直感」を大事にしようって決めていました。直感って、やっぱりこれまでの経験があって培われたものだと思うんです。こういう人は信頼できるな、という過去の経験が無意識にあるからこそ、同じタイプの人を見つけた時にピピッとくる。「直感」をテーマにローズを渡す人を決めていました。

――外見的な好みはありますか。

武井: 私がスポーツ好きで割と筋肉もしっかりあるので、スポーツマンに惹かれます。自分よりがっしりしていると、頼りがいがあってかっこいいなって。

――周りが見えている人が好みだということでしたが、男性陣のなかの立ち振る舞いもポイントだったのでしょうか。

武井: それはすごく重要視しました。男性同士で競争しなければいけない旅ではありますが、とはいえ一緒に長い時間を過ごすのだから、相手にリスペクトを払えるいい関係を築いてほしい。そういうのって多分、この先私と一緒になったときに、私だけじゃなく、私の周りの人に対しても一定のリスペクトを持てるかどうかに繋がっていると思うんです。

朝日新聞telling,(テリング)

ローズを渡せなかった人への思いは

――バチェロレッテは男性を選ぶとき、赤いローズを渡しますが、シーズン3では、新しいローズ「ホワイトローズ」が登場し、配信前からどんな役割があるのかと話題となりました。ローズに対してはどんな思いがありますか。

武井: みなさんの想いの結晶がこのローズ。一本一本、真心を込めて渡そうと決めていました。「あと○回カクテルパーティがあって○本ローズがあるから、こう配分しよう」と考えるのではなく、自分が心から渡したいと思うとき、これを渡すことで意味が生まれるときだけに渡しています。

――ローズを渡せなかった人に対しても、きちんとケアされているのが素敵でした。脱落者にはどんな思いがありますか。

武井: この旅は、評価基準が点数や自分の成果ではなく、すごく属人的なもので勝ち負けが決まってしまう。私がもし男性陣の立場だったら、やっぱり選ばれなかったときに、自信を失ってしまうかも、と思ったんです。でも、この旅にせっかく参加してくれた人にそんな思いはしてほしくないし、参加しなければよかったと思ってほしくない。たまたまこの旅では愛が生まれなかっただけで、あなた自身がだめなわけじゃないということをしっかり伝えようと思っていました。

朝日新聞telling,(テリング)

――ご自身も選ばれなかった経験はありますか?

武井: あります。何かに挑戦してきた人は誰しも挫折があると思いますが、私もたくさん悔しい思いをしました。そのときに、不必要に自信を失ったり、自分を責めたりしたことがあったので、脱落する男性たちの気持ちにも寄り添いたいと思いました。

――素敵です。どんなバチェロレッテでありたいと考えていましたか。

武井: たくさんの皆さんに愛されている番組で、とても大役だと思うのですが、それに飲み込まれずに、やっぱり実際に旅をするのは私だし、選んだ人と今後生きていくのも私だから、バチェロレッテという役割に引っ張られ過ぎずに、自分の旅だと思って私らしくやろうと決めていました。

「真実の愛」とは育てるもの

――旅の途中、バチェロレッテという重責に「難しい……」と悩む場面もありました。

武井: 男性が、本当はこう思ってた、とか、こんな素敵なところがあった、というのを私が気づかないままお別れし、それを後から他の男性陣たちから聞いて知ったりすると、申し訳なかったなと落ち込むこともありました。でも、私は限られた旅の中で全力を尽くしているし、全員と真摯に向き合っているから自信を持とうって奮い立たせていました。男性たちのサポートもありがたかったです。

朝日新聞telling,(テリング)

――旅の中でも、バチェロレッテに対する覚悟は変わっていったのでしょうか。

武井: 旅に出る前は、せっかくの機会だからやってみよう、という気持ちが大きかったのですが、旅の中で男性たちと出会って、それからこの旅に関わるたくさんの人たちの思いを知って、こんなに応援してもらえる、こんなに素敵な旅なんだから、絶対に将来の相手を見つけようって、改めて強く思うようになりました。

――では最後に、亜樹さんが思う「真実の愛」とは。

武井: 真実の愛は育てるもの。旅を経て、より一層その思いを強くしました。この旅で燃え上がって最終回がピークになってしまう愛では長く続かない。ここで信頼できる人と出会い、ここから一緒にずっと時間を過ごして愛を育てていきたいです。

■清繭子のプロフィール
エッセイスト/ライター/エディター。エッセイ集『夢みるかかとにご飯つぶ』(幻冬舎)2024年7月発売。出版社で雑誌・まんが・絵本の編集に携わったのち、39歳で一念発起。小説家を目指してフリーランスに。Web媒体「好書好日」にて「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」を連載。特技は「これ、あなただけに言うね」という話を聞くこと。note「小説家になりたい人(自笑)日記」更新中。

■北原千恵美のプロフィール
長野県生まれ。東京都在住。ポートレート、ライフスタイルを中心にフリーランスで活動中。 ライフワークで森や自然の中へ赴き作品を制作している。

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