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お経を聞くとなぜ眠くなるのか?築地本願寺が“お経と脳波”の関係を科学的に検証

  • 2024.6.26
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築地本願寺が面白い調査を行いました。

経験したこともある方も多いと思われる「お経を聴いているといつの間にか目が閉じて……」という現象について、実際に脳波の測定を行い、脳への影響を検証したというのです。

お経を聞くとなぜか眠くなる。それには理由があった

築地本願寺の本堂では、僧侶のお経をききながら、リラックスして座っている方が大勢いるといいます。朝ということもあり、自然とウトウトしている光景も珍しくないそう。

実際に、「お経を聴いて眠くなったことはあるか?」と一般の人500人に調査した結果でも、60%が「眠くなったことがある」と回答しました。

そこで築地本願寺職員の4名(非僧侶)にお経を聴いてもらい、その時の脳波を測定してみたところ、α波(アルファー波=脳がリラックスしているときに出る脳波)の振幅の増大が見られたといいます。

お経を聞くとアルファ波が増え、リラックスする

今回の実験では、4名の被験者の、お経を聴く前と聴いている最中の脳波を測定し、その違いを比較。結果、お経を聴いている最中は、アルファ波の振幅の増大が見られました。

数値で比較してみると、優勢率では3~4倍に増加しており、最大値でも3~4割増しの数値が確認されています。

アルファ波が増強している状態では心身ともにリラックス状態になり、ストレスケアや免疫力の向上、良質な睡眠の促進などさまざまな健康促進効果が期待されます。

予防医学を研究されている亀井勉先生は、以下のようにコメントしています。

「古代から続く宗教儀式には人を癒す効果があることが注目されています。それを科学的に証明するためには、生体情報の測定、なかでも脳波を測定することが有効な手段です。

今回の実験では4名の被験者の、お経を聴く前と聴いている最中の脳波を測定しその違いを比較してみました。

結果、お経を聴いている最中は、アルファ波の振幅の増大が見られました。数値で比較してみると、優勢率では3~4倍に増加しており、最大値でも3~4割増しの数値が確認されています。

アルファ波が増強している状態では心身ともにリラックス状態になり、ストレスケアや免疫力の向上、良質な睡眠の促進など様々な健康促進効果が期待されます。

このような実験結果からも、昔から伝わる日本人の叡智である、お経を生活に取り入れることは、現代人にとっても有効なリラクセーション手法になると言えます」(亀井先生)

この結果を受け、築地本願寺は「お経」×「築地本願寺の風景」をミックスさせたヒーリング動画『OTRA de chill』を制作し、公式YouTubeチャンネルにて公開しています。

検証結果もドキュメンタリー動画にしているので、興味のある方は視聴してみては。

脳波の測定調査について

■測定機関
フュ−テックエレクトロニクス株式会社
HP: https://www.futek.co.jp/index.html

■脳波測定の概要
・被験者 A:女性30代 B:男性50代 C:女性50代 D:女性40代 計4名
・測定日 2023年3月
・測定場所 築地本願寺 本堂および礼拝堂

■データ処理結果
〇α波の集計値
・各被験者のα波の初期値(01)、お経聴取中(02以降)の「平均値(μV)、 優勢率(%)、含有率(%)」を算出しました。
・上記の「優勢率(%)」に於いて大きな増加が見られました。
※優勢率とは:単位時間あたりの脳波値が他の脳波より大きい場合を優勢とした経過時間の割合を表示する。

亀井 勉 博士プロフィール

平成6年より(財)島根難病研究所研究部長。その後、ブランデンブルグ州立大学(独)で特任教授、明治国際医療大学で内科学ユニット教授、長崎大学で産学官連携戦略本部教授を歴任。令和2年、(公財)紫雲会横浜病院 病院長。その間、ライプツィヒ大学(独)客員教授、金沢大学客員教授、江南大学(中)客員教授等を務める。(一社)アジア国際健康促進・未病改善医学会 代表理事。 平成22年に国土交通大臣賞、平成25年には文部科学大臣表彰科学技術賞、平成28年に日本設計工学会論文賞を受賞。

<Edit:編集部>

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