1. トップ
  2. レシピ
  3. ドイツではホワイトアスパラガスやルバーブが人気。初夏の野菜を美味しく食べる現地レシピ公開!

ドイツではホワイトアスパラガスやルバーブが人気。初夏の野菜を美味しく食べる現地レシピ公開!

  • 2024.6.26

ドイツ・デュッセルドルフ在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。アナウンサーそしてジャーナリストとしての視点を交え、ドイツの情報をいろんな角度からお届け。今回はドイツの旬な食材を使った、美味しいレシピを教えてくれました。

フリーアナウンサー 小山瑶の海外生活 in Germany

Epi.34「ドイツの食卓を。<春〜初夏編>

ホワイトアスパラガスにルバーブ、美味しい食材をアレンジ。」

6月に入ると日照時間が長くなり、日に日に日差しが強くなってきたドイツ。旬の美味しい食材もスーパーに並びはじめ、目に映る彩りが鮮やかになり買い物が楽しくなる時期になりました。ドイツでは日本のように便利なコンビニや惣菜店などが充実していないので、毎日いかに美味しいものを作れるかが勝負! なんてことを思いながら過ごしています。
 
さて今年は、ドイツはサッカーの欧州選手権(EURO2024)の主催地となっていて、この1カ月の期間は街中が盛り上がります。私の住むデュッセルドルフも会場のひとつ。思い返してみると、去年の夏から欧州選手権の垂れ幕が飾られていて、この夏はドイツ全土が非常にアツくなる予感。そんな今回は、この時期に採れる野菜や果物を使ったレシピを紹介したいと思います。日本やドイツにお住まいの方で、調理法が分からない、たくさんあってどうしよう? と困っている方、ぜひお家でも作ってみてくださいね。

“食用の象牙”や“白い黄金”の呼び名も

ドイツで人気のホワイトアスパラガス

これでもか! と並べられたホワイトアスパラガス。

ドイツ人がとにかく大好きなのが、ホワイトアスパラガス(シュパーゲル)。春になるとスーパーや露店に出現します。もう終わりの時期に差し掛かってしまいましたが、どうしてもご紹介したい野菜です。
 
年に一度の約2週間の収穫時期のあいだに、ドイツ人は1人当たり平均して1.5㎏のホワイトアスパラガスを食べるとされています。本数でいうと20本ほど。オランデーズソースとポテトを添えて食べるスタイルが一般的で、朝食から夕食まで多くの食卓に並びます。ホワイトアスパラガスはカロリーが非常に低い上に栄養価が高く、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。ただ、食べ過ぎると痛風になるとも言われているので、過食には注意を! さらにアスパラガス酸と言われるガスが多く含まれていて、食後体内で分解されると硫黄臭の強い尿が出るとも言われています(これは人によるそうですが……)。グリーンアスパラガスより水分量が多く、太くさっぱりした味なのでどんどん食べてしまう魔性の春野菜です。
 
そんな旬なホワイトアスパラガスを使ったレシピをご紹介! 日本でもドイツにお住まいの方もぜひ作ってみてくださいね。

<ホワイトアスパラガスのおひたし>

日本風の味付けでさっぱりといただけます。

材料(2人前)
ホワイトアスパラガス 5本
★水 250ml
★だしパック(茅乃舎だしがオススメ) 1個
★醤油 大さじ3(お好みで調整してください)
★みりん 大さじ1
 
1.ホワイトアスパラガスの先端5㎝を残し、残りの部分の皮を剥き、4等分する。沸騰したお湯で5分ほど茹でる。
※サクサクとした食感がお好きな場合は5分、とろける柔らかさがお好みの場合は10〜15分
2.★のつゆに熱々の状態で入れ、冷蔵庫で冷やせば完成。

<ドイツ流の朝ごはん>

ドイツの家庭料理のひとつでもあるこの料理は、シンプルで素材の味を存分に感じられる一品。

材料(2人前)
ホワイトアスパラガス 3本
ジャガイモ 2個
卵 1個
バター 大さじ1
塩・胡椒 各適量
パセリ お好みで
 
1.ホワイトアスパラガスとジャガイモを食べやすい量にカット。沸騰したお湯にまずはジャガイモを投入し、時差でホワイトアスパラガスを入れ、箸が通るまで茹でる。
2.フライパンにバターと胡椒を適量入れ、炒めるように熱する。バターがふつふつし、香ばしい香りがしてくるころが目安。そこに茹でた材料を入れ、塩も入れ炒める。その間に目玉焼きを作り、最後に盛り付ければ完成。

一般的なアスパラガス(グリーンアスパラガス)は、地面に出てきてしばらく太陽の光を浴びたもの。ホワイトアスパラガスは地面から出てきたらすぐに収穫します。グリーンアスパラガスは味が濃く、ホワイトアスパラガスよりもさらに栄養価が高いと言われています。ドイツでは、ホワイトアスパラガスほど人気が ないため、少し安く販売れています。とは言っても馴染みのあるグリーンアスパラガスも手に取ってしまうのが日本人。ベーコン巻きはお弁当のおかずに欠かせませんよね。
 
続いてはそんなグリーンアスパラガスをお家でも美味しく食べられる方法を知り合いのシェフに教えていただいたので、自宅でも真似してみました。簡単かつ美味しくてリピート確定のレシピ! ワインにもビールにもぴったりですよ。

<グリーンアスパラガスのタルタル添え>

アスパラガスのシャキっとした食感と、クリーミーなタルタルとのマリアージュが◎。

材料(2人前)
グリーンアスパラガス 8本
バター 大さじ1
ゆで卵 1個
生クリーム 小さじ1
塩胡椒 適量
レモン 適量
 
1.ゆで卵をお好みの大きさに切り、生クリーム、塩胡椒、レモンを入れ混ぜタルタルソースを作る。
2.バターをフライパンで溶かし、こんがりとアスパラガスを蒸し焼きにする。焼き目がつくまで焼く。
3.アスパラガスにタルタルソースをかければ完成。

<グリーンアスパラガスのグリル>

簡単でシンプルだけど、アスパラガスの旨味と甘味が増すオススメの食べ方。

材料(2人前)
グリーンアスパラガス 10本
バター 大さじ2
塩・胡椒 各適量
パルメザンチーズ 適量
 
1.ピーラーで皮を剥いたグリーンアスパラガスにバターと胡椒をかけ、200℃に熱したオーブンで10分焼く。
2.一度オーブンから取り出し、塩とパルメザンチーズをふりかけ、さらに5分焼いて完成。
 
ホワイトアスパラガスは濡れ布巾に包んで冷蔵庫で2~3日保存可能で、グリーンアスパラガスはコップに水に入れ、その中に立てて冷蔵庫で保存するのがいいそう。洗って皮をむけば、最長8カ月間冷凍保存することもできますよ。

ビタミン豊富の赤い宝石

ラディシュ

5月から9月が旬のラディッシュも、ドイツの家庭では欠かせない野菜。きゅうりとラディッシュのサラダはヨーロッパではサマーサラダの代表です。ラディッシュは色鮮やかで料理に添えると華やかさが増すので、常備しておくのがオススメです。私は小腹が空いた時にお味噌をつけて食べることが多く、ついつい手に取ってしまいます。パリッパリでみずみずしく辛みが少ないので、お子さんのスナックとしても出せますよね。

<ヨーロッパ流サマーサラダ>

ラディッシュとキュウリのサラダは、ヨーロッパでは一般的。サマーサラダと呼ばれています。色味も可愛らしいので食卓が一気におしゃれに。

材料(2人前)
ラディッシュ 5個
きゅうり 1本
スナップエンドウ お好みで
ツナ缶 お好みで
★エクストラバージンオリーブオイル 大さじ3
★塩胡椒 適量
★白ワインビネガー 小さじ1
★ニンニクすりおろし ひとかけ分
★醤油 適量
 
1.ラディッシュ、きゅうりを輪切りに、スナップエンドウは下茹でし、半分に割っておく。
2.★を全て混ぜ、ドレッシングを作る。
3.野菜を盛り付け、ツナやドレッシングをかけ、完成。

注目を浴びる赤いスーパーフード

ルバーブ

ドイツ人が大好きな野菜のルバーブは、セロリのような形をしていて色味はピンク。初めて見たときは食用には思えずなかなか手が出なかったのですが、せっかく安価に手に入れられるんだからと購入してみると、我が家に欠かせない野菜に。日本では長野県を中心に栽培されていますが、生の状態のものはあまり見かけたことがなく、高級食材店や自然食品店にジャムなどの加工食品が置かれているのが多かった気がします。イチゴの時期と合わせて店に並ぶルバーブ。ドイツでは安価で手に入れられる上に、真っ赤でジューシーな色合いが食欲をそそります。この時期は、リバーブクーヘン(ケーキ)やチーズケーキが販売されています。さっぱりした味わいはヤミツキになります。ルバーブジュースも大人気ですよ。

<ルバーブクランブル>

材料
ルバーブ 500g
砂糖 120g
レモン 適量
小麦粉(アーモンドプードルあれば) 150g
バター 70g
塩 少々
バニラシュガー 1袋
 
1.ルバーブを一口大に切る。ルバーブと砂糖とレモンをかき混ぜながら5分ほど煮込む。
2.小麦粉、バター、塩、バニラシュガー、お好みでシナモン(分量外)を入れてよく混ぜる。
3.耐熱皿に1のルバーブを入れ、その上に2のクランブルを乗せる。
4.200℃に予熱したオーブンで20〜30分焼く。できたてはバニラアイスクリームと共に、冷やしても美味しくいただけますよ。

ここ最近の我が家の休日の過ごし方は、骨董市に行くこと。欧州を中心に休日は至るところでアンティークマーケットや蚤の市が開かれています。私の住むデュッセルドルフでも月に一度大きなマーケットが開催されています。ドイツ食器を集めることが趣味で、いつも掘り出し物がないか散歩する感覚でマーケットを楽しんでいます。もうすぐやってくる夏休み。今年のヴァカンスはどこに行こうかも模索中です。
 
来月も旬の情報をお届けしたいと思います。次回もお楽しみに! Bis dann!!!

text : HARUKA KOYAMA

元記事で読む
の記事をもっとみる