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【夏レタス】レタスの種類と栄養の違い 焼き肉と相性が良いのは?ダイエット向きなのは?栄養士ライターが解説

  • 2024.6.26

古今東西で古くから愛されているレタス

レタスのイメージ
レタスのイメージ

夏採りレタスが最盛期を迎えています。「レタス」として、ひとくくりにされていますが、一般的な玉レタスのほかにも、サラダ菜、リーフレタス、サニーレタス、サンチュ、ロメインレタスなど多彩な品種を見かけるようになりました。品種が違うと栄養も異なるのでしょうか?この記事では、そんな疑問と向き合ってみたいと思います。

レタスの歴史は意外に古く、ヨーロッパでは2500年前、中国では1500年前には栽培の記録があります。日本でも1000年前に「ちさ(ちしゃ)」の名で記録があり、江戸時代末期に結球タイプ(葉が1枚1枚巻きながら重なり球状になったもの)のレタス(玉ちしゃ)が導入されました。

代表的なレタス6品種の栄養を比較!

レタスの種類別の栄養比較(可食部100gあたり)
レタスの種類別の栄養比較(可食部100gあたり)

『日本食品標準成分(八訂)』に記載されているレタス(玉レタス)、サラダ菜、リーフレタス、サニーレタス、サンチュ、コスレタス(ロメインレタス)の5品種について栄養成分を比較してみました。

焼き肉にはカロテン豊富なレタスがおすすめ

▲焼き肉と相性の良いサンチュ。栄養面でも理にかなっていました。
▲焼き肉と相性の良いサンチュ。栄養面でも理にかなっていました。

サラダ菜、リーフレタス、サニーレタス、サンチュは、β(ベータ)-カロテンが多く、緑黄色野菜に分類されています。100gあたりの含有量を比較すると、なんと玉レタス(土耕栽培)の8~15倍にも。カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や目の健康を助け、鼻や喉の粘膜の材料となりウイルスの侵入を防ぐ働きも。脂溶性で、油と一緒に摂ると吸収力が高まる特長があります。ですので、ドレッシングやマヨネーズなど油を含む調味料との相性が◎。焼き肉やバーベキュー、サムギョプサルなど、肉をたくさん食べたいときに、一緒に食べると栄養効果がアップしますよ。

さらに、サラダ菜とサニーレタスには、鉄(非ヘム鉄)も豊富。肉や魚と一緒に食べると吸収が促進されますので、魚介を手巻き感覚でレタスに包んで食べるのもおすすめです。

また、リーフレタス、サニーレタス、サンチュにはビタミンKも多く含まれていて、カルシウムを多く含む食品と合わせると骨を丈夫にするサポート力が高まります。朝食でヨーグルトや牛乳と組み合わせて食べるのも良いでしょう。

淡色野菜のレタスは歯切れの良い食感が魅力

玉レタス(土耕栽培)とコスレタス(ロメインレタス)は、カロテン含有量が基準に満たないため淡色野菜に分類されていますが(※1)、緑黄色野菜のレタスに劣っているわけではありません。少量ずつでも必要な栄養素がバランスよく含まれ、パリッとした歯切れの良さが魅力。食感の持ち味を活かせるのが生食のサラダでしょう。また、玉レタスは低エネルギーでカリウムが控えめ。蒸したり、しゃぶしゃぶ感覚でサッと湯通ししたりして食べるとカサも減ります。ダイエット中の人やカリウムを控えたい人も安心して食べられそうですね(腎臓疾患のある人は医師の指示に従ってください)。

(※1)土耕栽培のレタスはその他の野菜(淡色野菜)ですが、水耕栽培のレタス(結球レタス)は緑黄色野菜に分類されています。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、板木利隆監修『新・野菜の便利帳 おいしい編』高橋書店,2016、白島早奈英・板木利隆監修『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店,2009、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、レジア編『日本の食材図鑑』新星出版社,2018

(野村ゆき)

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