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ダイエットで知っておきたい!簡単に真似できる「食べ過ぎない方法」5選【薬剤師監修】

  • 2024.6.26
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食べても食べてもなんとなくお腹が空いているような気がして食べてしまう。そんな体験はありませんか?空腹を感じていないのに食べたいと思うのはストレスやホルモンバランスの乱れが原因かもしれません。今回は過食の原因や食べ過ぎを防ぐ方法を解説します。

1.ストレスやホルモンバランスの影響で過食になるのはなぜ?

人は慢性的なストレスを受けた場合、副腎皮質からストレスホルモンの「コルチゾール」が分泌されます。本来、コルチゾールは生命維持に欠かせない重要なホルモンで、交感神経を刺激して体の緊張を保つ抗ストレス作用、脂肪分解、抗炎症作用、糖の新生などのはたらきを持ちます。
しかし、慢性的なストレスによってコルチゾールの値が高くなりすぎると、食欲を促す「ニューロペプチドY」という神経伝達物質が多く分泌され、過食につながるのです。
さらに、コルチゾールの増加は、成長ホルモンの分泌を妨げ基礎代謝量の低下の原因になるほか、血糖値を上昇させインスリンの分泌が進むことで余った脂肪をエネルギーとしてため込もうとするため、ストレス太りの原因になります。

また女性の場合、閉経前後の10年間の更年期にはホルモンバランスが乱れて様々な不調が起こりますが、過食も代表的な更年期の不調のひとつ。女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経も影響を受け、必要以上に食べすぎる、カロリーの高いものや甘いものを欲するなど、食生活が乱れやすくなります。

2.陥りがちな過食の悪循環って?

過食が習慣化すると、食べることに罪悪感が生まれ、それ自体がストレスになり、その反動で食べてしまう……という悪循環に陥りがちです。
また、ストレスがきっかけとなって起こる感情的な摂食が習慣化してしまうと、脳の報酬系回路がうまくはたらかなくなり、脂肪や糖分を食べたときの満足度が薄れ、さらに求めてしまうようになります。

過食の悪循環に陥らないためには、食べることの代替行動を見つけることが大切。たとえば、散歩をしてみる、人と会話をする、ペットと遊ぶ、本を読むなど、すぐに実行できる気を紛らわせる方法を用意しておくと意識が食以外に向けられます。

3.知っておきたい食べ過ぎを防ぐ方法

ここからは過食を防ぐための方法をご紹介します。

①1日3回の食事をバランスよく摂る

過食が習慣化すると、朝昼晩の食事の時間が乱れたり、1日の間に間食を何度もとったりなど、不規則な食生活に陥ります。
逆に言えば、1日3回の食事を定期的にバランスよく摂取することで過食を防げます。
食事の割合は朝3割、昼4割、夜3割が目安。食事を制限しようとするあまりそれぞれの食事の間隔を空けすぎてしまうと、かえって一度にたくさん食べてしまいがち。朝食は起床から2時間以内、昼食は朝食から5時間後、夕食は朝食から10~12時間後くらいが理想です。朝食を朝7時に食べた場合、昼食は12時、夕食は17~19時くらいがベスト。就寝直前の食事は消化不良の原因になるだけでなく、睡眠の質を下げるので避けましょう。

②食べてもよいものを用意する

やみくもに食事を制限するよりも食べてもよいものを設定し、無理なく食欲の衝動を抑えることが重要。シリアル食品のグラノーラ、全粒粉トースト、玄米ご飯のほか、タンパク質の多い鶏肉も腹持ちがよくおすすめ。血糖値の上昇が緩やかな食べ物ほど腹持ちがいいので、血糖値を上げにくいそばや大豆食品、きのこ類、魚などの低GI食品を選んでみましょう。

③アミノ酸を摂取してみる

「幸せホルモン」とも形容されるセロトニンが不足すると、食欲のコントロールがうまくいかなくなります。セロトニンを体内で生成するには、必須アミノ酸のトリプトファンが必要になるので、大豆食品、乳製品、米などの穀類、バナナなどトリプトファンが多く含まれる食品を摂取しましょう。

④食欲が湧いたら30分待ってみる

お腹が特に空いていなくても食べてしまう状態を「エモーショナル・イーティング」といいます。空腹とは関係なくネガティブな感情が原因になり、ストレスを解消するために食べてしまうのです。
エモーショナル・イーティングを克服するために、食欲が湧いても30分ほど時間をおいてみてください。その食欲が実際の空腹により起きているのか感情によるものなのかを判断してみましょう。

⑤漢方薬を試してみる

過食には漢方薬もおすすめ。漢方薬は自然由来の植物・鉱物で構成されていて、一般的に西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれています。また定期的に服用するだけのお手軽さもメリット。
食欲を抑えるためには「過剰になった胃腸の働きを抑える」「ホルモンバランスや自律神経を整える」といった生薬を含む漢方薬を選びます。

<ストレス過食におすすめの漢方薬>

大柴胡湯(だいさいことう):気(エネルギー)の流れを良くして、自律神経のバランスを整え、気持ちを落ち着かせてストレスを和らげます。

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):心労によって疲労した体を整え、たまった余分な熱をとり去り、神経の高ぶりを抑えてイライラやストレスを軽減します。

漢方薬は体質との相性も重要です。体質に合っていないと本来の効果が出ない場合や副作用が起こる場合もあるので、漢方薬を使用する際は、体質に合ったものを医師や薬剤師に選んでもらうことをおすすめします。

教えてくれたのは…「あんしん漢方」薬剤師 碇純子さん

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「」で情報発信を行っている。

編集/根橋明日美 写真・イラスト/PIXTAほか

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