1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「恋ってなんていいんだ!と叫びたくなるはず」雑誌や写真集など数々の書籍を担当する敏腕編集者がおすすめする恋愛小説は?

「恋ってなんていいんだ!と叫びたくなるはず」雑誌や写真集など数々の書籍を担当する敏腕編集者がおすすめする恋愛小説は?

  • 2024.6.26

編集&ライターが恋した一冊

活字が大好きで、それを仕事にしている編集とライターの心を動かした小説は?一冊になんて絞れない(涙)と悩みながらも挙げてくれたのがこちらです♥

教えてくれたのは…

マガジンハウス書籍編集部 辻岡直美

有村架純、吉岡里帆、松下洸平など、人気俳優の写真集のほか、松重 豊のエッセイなども担当。雑誌『anan』にて、カツセマサヒコの連載『傷と雨傘』をスタート。2024年冬にマガジンハウスより書籍化予定。「学生時代に読んだ江國香織さんと辻仁成さんの『冷静と情熱のあいだ』は、人生で初めて感銘を受けた恋愛小説!」

 イチオシ恋愛小説

『明け方の若者たち』カツセマサヒコ/幻冬舎文庫

「恋の沼を描く叙情的な物語がカラカラな心を潤してくれます」

『明け方の若者たち』カツセマサヒコ/幻冬舎文庫

「本気の恋をしたことがある人なら経験するであろう、あなたのことで頭のてっぺんから足の先までがいっぱいです、という湿度の高さが好きです。"甘酸っぱい恋だった"の一言では語り尽くせない、濃密で苦しくてヒリついて、一喜一憂が目まぐるしい。まさに、あなたに溺れる世界。いつだって"あの頃"にタイムリープさせてくれます。

作中に――記憶を呼び起こすスイッチというものが、世の中にはいくつも設置されている――という一文がありますが、カツセマサヒコさんが紡ぐ、丁寧で繊細な描写により、その匂い、景色、味、音、温もりがありありと伝わってきて、気づくと自分の記憶と重ねながら夢中でラストまで読んでしまいます。そして誰しも、"あぁ、恋ってなんていいんだ!"と叫びたくなるはず。

「あの頃はよかった」が口ぐせの大人にはなりたくない!と思っている人にこそ、おすすめの一冊です。北村匠海さん主演の映画版も素晴らしかった!」

Text:Iida Honoka

Composition:Kamakura Hiyoko

元記事で読む
の記事をもっとみる