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【FPに聞く】貯蓄がいくらあればマイホームが買える? 家を買うためのお金の疑問を解決! 戸建てとマンションどっちを買えばいい?

  • 2024.6.25

ライフスタイルの変化の多いInRed世代は、「そろそろマイホームを」と考える人も多いはず。そこで、不動産に強いお金のプロに、物件購入のコツをレクチャー。正しいマネー知識を身につけて、マイホーム購入を実現させましょう。

シングルでも夫婦でも、マネー知識を身につければ物件購入はスムーズ!

教えてくれたのは… 風呂内亜矢先生

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで活躍。近著に『やってはいけない「ひとりマンション」の買い方』(青春出版社)。

自分がどんな家に住みたいかを考えるのが第一ステップ!

購入と賃貸とで迷われている方もいると思います。賃貸のいいところは、たとえば夫婦ふたり暮らしから子どもが生まれ4人暮らしになり、さらに子どもが独立してふたり暮らしに戻るなど、家族の変化に合わせて、必要なサイズを選べるので、結果的にコストが落とせる可能性があります。ただ、60代の持ち家所有率は8〜9割というデータがあり、やはり家を持つという決断をしている人は多いのだと感じています。
 
家を買おうと思った時によく耳にするのは「売れる家を買うほうが賢い」という意見です。それを聞くと、不安に感じる人もいると思うのですが、素敵な空間に住みたいという理由で買いたい人ももちろん多いと思います。大事なのは、自分が何を求めているのかを、見誤らないこと。売れる家を買う=資産性を大事にするなら、買い手や借り手がつくようにこだわらないといけないし、住まいとしての大事さを優先する=居住性を求めるなら、自分や家族の希望を叶える物件を選ぶことになると思います。この資産性と居住性は共存させるのが難しい場合が多いので、まず最初にどちらを重視するかを考えたほうが失敗しないでしょう。
 
資産性を考えると、築年数が経っても売れるような、アクセスのいい立地や誰もが暮らしやすい間取り、セキュリティの高さなどを求めることになります。必然的に都内や地方都市など中心部にあるマンションに絞られていきます。一方で、居住性を重視したいなら、ある程度広さのある戸建てを建てられる郊外などで、自分好みの間取りや内装にして楽しむようなイメージです。それを踏まえて、どれだけ自分が住宅にお金を使えるか、予算を考えていきましょう。自分が安心してローン返済できるか、具体的にお金について考える必要があります。
 
通常、ローンを組む時の借入金は年収の5倍が目安といわれていますが、人生において、洋服やコスメ、旅行などにお金をかけず、家が一番大事という人もいると思います。その場合は、年収の6〜7倍でローンを組んでもいいと思います。ただ返済は大変なので、家に対してどれほど強い思いを持っているかを、よく考えてみましょう。

どっちを買えばいい? 戸建てとマンション、それぞれの特徴をピックアップ

戸建てとマンション、どんな特徴があるの? コスト面を中心に比較してみました!

好立地で売却もしやすい! 【 マンション 】

毎月修繕費を回収される

マンションを購入した場合は、毎月修繕費の支払いがあります。修繕費は年々上がっていくのも注意点。修繕計画も、ほかの住民との意思決定のもと進められるので、自分の想像通りにならないことも。

マネープランが立てやすい

月々修繕費が徴収されることで、一気にお金が出ていく心配が少ないのがメリット。日々のお金の計画が立てやすいともいえます。戸建ての場合だと、修繕のために一度に数百万円の出費になる可能性も。

資産性が高い

マンションは利便性の高い土地に建つことが多いので、築年数が経っても売却しやすく、資産性が高い場合が多い! 住民も意識が高く、修繕費をかけて、物件の資産性を高めていこうという傾向に。

売却しにくいが暮らしやすい! 【 戸建て 】

広さがあり、より心地よい暮らしが望める

立地は少し不便になるかもしれないけれど、その分広さのある家を手に入れられる! 子どもが生まれ、広い家で子育てをしたかったり、自分の好きな内装にこだわりたい場合は、戸建て向き。

修繕は自分の好きなタイミングで行える

マンションのように修繕計画がないので、自分たちのタイミングで修繕できます。毎月の修繕費はないものの、家は傷むものなので、そのために貯蓄は必須。計画的に貯める必要があります。

売りに出しにくい

戸建ては土地があるから売れるという考えは持たないほうがベター。都内のスペシャルな土地でないと価値を保ち続けることは難しいもの。投資を考えるのではなく、暮らしを豊かにする目的で買うのが◎。

監修/風呂内亜矢 イラスト/moeko 構成・文/弓削桃代
※InRed2024年7月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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