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「私はドライバー歴50年!」義母の怖い運転に同居嫁、さぁどうする?【体験談】

  • 2024.6.25

膝の人工関節手術を終えた80代の義母が車の運転を再開。ベテランドライバーの義母は「まだ大丈夫に決まっているじゃない!」と譲りません。でも、危険の兆候はあちこちに見え、こちらは不安いっぱいに。高齢義母の運転に悩む同居嫁の体験談です。

退院した義母が運転を少しずつ再開

80代の義母は、膝の人工関節手術を受けるため入院。術後のリハビリを終え、1カ月半後、無事退院となりました。

自宅に戻り静養中だった時期はさすがに義母も車の運転を控えていましたが、退院して1カ月たったのを機に、少しずつ運転を再開。年齢も年齢、また手術を経た脚で運転再開は厳しいのではと、夫も私も不安に思いました。

しかし、うちは片田舎なので電車もバスもなく、買い出し、金融機関での手続きなど、日常の移動手段として自家用車は必須。車に乗らないと不便なのは事実です。畑仕事に精を出したり、友人と交流したり、好きな料理の買い出しに行ったり、自分の通帳を管理したり、まだまだ積極的に自立して過ごしたい義母にとって、運転は欠かせないようでした。

私と夫も、義母の用事のたびに送迎することもできないし、「近隣への運転ぐらいは仕方ない」と、様子を見ようということになりましたが、私たちは甘かったのです。

義母の行動範囲は徐々に広がっていき、「親戚に贈る御仏前をデパートで選ばなきゃ!」、「久しぶりに友人と町でランチすることになってね」と、片道20km以上離れたデパートやレストランへ、意気揚々と出かけて行くようになりました。

義母の自信と裏腹に増える車体の傷

長時間の運転は心配なので、あまり遠くに車で出かけないでほしいと伝えると、「私はドライバー歴50年よ? ずっと運転してきたのに今さら何言ってるの」と、もはや、心配されることが心外という勢いでご立腹の様子でした。

「私はずっと孫たちの学校の送り迎えもしてきたし、あなたたちの役にも立ってきたでしょう? 道だってよく知っているのよ!」と。運転経験が長く、どこへでも自分で行けることが自慢の義母は、運転に自信を持っていたのです。

でも、実際はいつの間にか増えている車体の傷。後ろのバンパーに凹みもできていました。

「え? 傷が付いている? わからないわ、きっと誰かが当たったのよ」

また、傾斜のある道でかなり勢い良くアクセルを踏み込むのがエンジン音から伝わりましたが、「そんなに踏み込んだりしてないわ」と、自覚はないようでした。

安全運転が難しくなってきている事実にどう気づいてもらえば良いのか、どうしたら運転を少しずつでも控えてもらうことができるのかと、悩む私と夫。そんな事態に、一石を投じたのは孫の言葉でした。

義母の車に同乗した孫が放った言葉は

娘が飲み会に出かけようとしたとき、義母がいつものように「ばあちゃんが送ってあげるよ」と申し出ました。すると、娘は少し困った顔をして、「いや、いいわ。お母さん送ってくれる?」と私に言いました。

すると、運転手として家族の役に立ちたい義母は、「私が送って行くって言っているのに、どうしてお母さんに頼むのよ?」と。

娘「おばあちゃんに無理させるのは、心配だから」

義母「子どものころから乗せてもらっていて、何が今さら無理させるよ。あんたは初心者マーク、私はドライバー歴50年よ」

あくまで言い募る義母に、娘は意を決したように言いました。

「私も免許を取ったからわかるようになったのだけれど、最近のおばあちゃんの運転は、危ないときあるよ。ブレーキも遅いし、かと思えば何もないところで急に止まったりするし。この間も交差点ですごい勢いで右折して、乗っていて正直怖かったもん。ちょっと気をつけたほうが良いと思うよ」

そう孫娘にはっきり言われて、さすがに義母はショックを受けた様子。「そんなことあったかしら」と口の中でもぞもぞと言いながら、送って行くのは諦めたようでした。

まとめ

薄々と自分が衰えていることはわかっていても、以前と同じように運転して暮らしたい。そんな義母の気持ちは理解できます。家族としても、義母にはなるべく長く、安全運転で自立した生活を送ってほしいと思います。

ただ、事実として車体の傷は増えており、危険度は増していました。そんな現状をかたくなに否定していた義母ですが、孫娘に具体的な危険運転を指摘されたことで、少し意識が変わったようです。それから遠方の用事はできるだけ避けるようになり、近くへの運転も控えめになりました。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

文/あさみ

イラスト/マメ美

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シニアカレンダー編集部

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