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【『チャングム』の最重要な役職】尚宮(サングン)は女官の中でどれほど偉い?

  • 2024.6.25
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テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『宮廷女官チャングムの誓い』。物語の序盤では、ヒロインのイ・ヨンエもまだ登場してこない。チャングム(長今)の子供時代が紹介されているからだ。

チャングムは亡き母から、王宮の女官になってほしい、と言われていた。その言葉を守って幼いチャングムは王宮の女官の見習いになった。以後は、彼女の修業の様子がドラマで描かれていくのだが、そもそも王宮で奉職する女官はどういう経過をたどって一人前になっていくのだろうか。

王宮のしきたりによると、女官の見習いは5歳から10歳くらいまでの間に宮中入りしていた。しかし、誰でも見習いになれるというわけではなかった。先祖に罪人がいたり、病弱であったり、身分が低すぎたり、といった女の子は王宮に入ることは許されなかった。

無事に見習いになると、徹底的な徒弟制度で躾と教育を受けた。修業はとても厳格なので、必死に耐えなければならない。それだけ、強い精神力がないと、見習いの生活を続けることはできなかった。

厳しい生活を積んで18歳ごろに認められて内人(ネイン)となる。これで見習いを終えて一人前となる。

ハン尚宮
『宮廷女官チャングムの誓い』ではハン尚宮が「理想的な尚宮」になっている
働く女官の頂点

内人として職務に励んで出世すると、最後は尚宮(サングン)まで昇格することができる。この尚宮は品階が正五品であり、働く女官の最高峰だ。というのは、正一品から従四品の女官は国王の側室になっているからだ。

それゆえ、王宮に奉職する女官はどんなに励んでも、国王の側室にならないかぎり従四品以上には昇格できないのだ。そういう意味で、実務を取り仕切る女官のトップは尚宮だと言える。

なお、『宮廷女官チャングムの誓い』を見ていると、尚宮の上に最高(チェゴ)尚宮という役職が登場していて、働く女官の頂点として君臨している。しかし、最高尚宮は正式な役職ではない。あくまでも尚宮という役職だけが正五品として認められているのだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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