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約500人が出演! ヴォーグ・ワールド2024のハイライト12選

  • 2024.6.24

第3回目となったVogue Worldでは、ファッションスポーツを組み合わせ、スタイルの進化が表現された。狂騒の20年代はサイクリング(ジャズ・エイジには、自転車はこの時代のスピード、自由、機動性を象徴するとみなされていた)、エレガントなミッドセンチュリーのガウンが見られた50年代は馬術、レオタードとライクラに夢中だった70年代は体操、WAG(サッカー選手の妻やガールフレンド)の時代とされた90年代はサッカー…。ヴァンドーム広場でファッションショーが開催されるのは史上初だが、そんな会場を舞台にイブ・カマラとともにスタイリングを担当したカリーヌ・ロワトフェルドは、「今までにないもの」だとVogue Worldを表現した。

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1. レ・プティット・メインがアトリエからフロントローへ

パリはクチュール誕生の場所。1858年、シャルル・フレデリック・ウォルトがヴァンドーム広場からほど近いラ・ペ通りに最初のアトリエをオープンした。だからこそ、オートクチュールの職人としてメゾンのコレクション製作に携わっている裁縫師であるPetite Mainsへのオマージュからショーが始まったことは、まさにふさわしいオープニングだった。ここでは、ジョルジオ アルマーニ プリヴェバレンシアガシャネルディオールジャンバティスタ ヴァリジバンシィジャンポール・ゴルチエメゾン マルジェラ、そしてスキャパレリを代表するPetite Mainsが登場。

Vogue World: Paris - Show

2. アヤ・ナカムラがオープニングパフォーマンスを披露

Vogue Worldでドレッサーを務めて視聴者を驚かせたのは、フランスのファッション界の「アンファン・テリブル(悪童)」と呼ばれるジャンポール・ゴルチエ。彼は本番に先立ち、衣装の構想についてVogueに、「2020年にシアター・デュ・シャトレで開催した最後のショーで、異なる肌の色を表現した衣装がフィナーレを飾りました。今回のコルセットではそのアイデアを再訪し、エイミー・ワインハウスにインスパイアされた2012年春夏コレクションのものを取り入れました」と語った。ゴルチエ自身が巧みに編み上げたコルセットを着てヴァンドーム広場に登場したのは、29歳にしてフランス語圏で最もストリーミングされている女性アーティストのひとりとなったアヤ・ナカムラ。そして、そのパフォーマンスを司会として紹介したのは、カーラ・デルヴィーニュ。彼女はVogue Worldでは、今年初めにゴルチエとのコラボレーションでシモーネ・ロシャがデザインした海軍スタイルの衣装を身に着けていた。

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3. かつてヴァンドーム広場に住んでいたココ・シャネルに敬意を表す

ココ・シャネルはヴァンドーム広場に位置するリッツで何十年も過ごし、カンボン通りの自身のアパートと同じくらい、リッツを家のように愛していた。実際、彼女が亡くなったのはホテルのスイートルームで、チュイルリー庭園での散歩から戻ったあとに金色の部屋のベッドに横たわり、メイドのセリーヌに「ほら、これが人の死に様よ」と言ったというウワサまである。ヴァンドーム広場を舞台にしたVogue Worldで、ココ・シャネルが1920年代(そしてこれ以降のすべての時代)に与えた影響に敬意が示されたのは、当然のことと言える。ココ・シャネルは有名なLBD(リトルブラックドレス)を1924年に発表し、Vogueは当時それを、「世界中の誰もが着るドレス」と表現した。Vogue World Parisのために、そのコレクションのデザインを再現したモデルが登場し、フランスのサイクリストがヴァンドーム広場を疾走した。

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4. カーリー・クロスがシュールレアリズムに挑戦

1930年代にインスパイアされた華やかなセグメントは、モノクロームのバレンシアガのガウンを着た5人のモデルからスタート。クリストバル・バレンシアガは1937年に故郷のスペインからフランスに移住し、その過程でファッションに新たな息吹を吹き込んだことで知られるが、現在のデザイナーであるデムナは、そんなクリストバル・バレンシアガによる初期のパリコレクションから2つのドレスをVogue World Parisで再現した。同アクトでは、陸上競技をオマージュ。Course des Cafésを再解釈したパフォーマンスと、戦間期(第一次世界大戦終結から1939年の第二次世界大戦勃発まで)に敬意を表した服を着たモデルの一群が続いた。このアクトにおける、スタイリストのカリーヌ・ロワトフェルドによる象徴的なルックを選ぶならば、この2つ。ドラァグパフォーマーのケイオナが着用した、マレーネ・ディートリヒにインスパイアされたニナ リッチのタキシード(パンツが1930年代のパリ当局と問題を引き起こした)。そして、ダニエル・ローズベリーによる、カーリー・クロスのための「スキャパレリ・エイリアン」ルックだろう。

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5. サブリナ・カーペンターがスイムウェアルックで登場

ビキニを国際的に知らしめたのは1953年にカンヌ国際映画祭に出席した時にビキニ姿を見せたブリジット・バルドーだが、このツーピースがリヴィエラで最初にデビューしたのは1946年で、クチュリエのジャック・ハイムとエンジニアのルイ・レアールの2人がその誕生に貢献した。ビキニという名前は、戦後アメリカ政府が核実験を行ったマーシャル諸島のビキニ環礁にちなんでいる。40年代のリヴィエラにインスパイアされたデザインとアクアのテーマが組み合わされたアクトでは、サイモン・ポート・ジャックムスによる巨大なサンハットが登場したり、青い布の「波」からシンガーのサブリナ・カーペンターが現れたり。

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6. ジジとケンダルが馬に乗って登場

Vogue Worldの1950年代にインスパイアされたセクションのグランドフィナーレでは、新世代のスーパーモデルがヴァンドーム広場を馬で横断。ジジ・ハディッドケンダル・ジェンナーがまたがったナポとジャンゴという名前のスタリオンは、今回のために、巨匠ユージン・スレイマンの指示に従ってそのたてがみが編まれた。全身エルメスで装ったジジとケンダルと馬たち。エルメスは1837年に鞍の製作工房として設立されたことを思い出させる。一方、モデルたちはクリスチャン・ディオールのバー・スーツを三色旗風にアレンジしたスタイルで登場。ヴィクトリア時代の乗馬習慣にインスパイアされたシルエットだ。

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7. リアーナのスーパーボウルの振付師による、感動的なフェンシングのシークエンス

Vogue Worldでの40分間にわたるショーで、数百人のダンサーやミューズの振り付けを演出したのは、リアーナスーパーボウルハーフタイムショーで振付師を務めたパリス・ゲーベル。彼女の作り上げたパフォーマンスのひとつが、60年代にインスパイアされたアクトでの感動的なフェンシングのシークエンス。マイルズ・チャムリー=ワトソンやローラ・フリーセル=コレピクといったフェンシング選手が登場した同アクトでは、アンドレ・クレージュパコ・ラバンヌによるシルバーのスペースエイジデザインがクリエイティブディレクターのニコラ・ディ・フェリーチェとジュリアン・ドッセーナのディレクションのもと再現され、「60年代のユースクエイク」に匹敵する現代のモデルたちがランウェイを歩いた。

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8. ヴェルサイユの戦いの先駆者的黒人モデルが花を添えた

1973年にガブリエル劇場で開催された「ヴェルサイユの戦い」は、ルイ14世の宮殿を修復するためのチャリティイベントという名の下に、ファッション界に不可逆的な変革をもたらした。参加したのは、5人のフランス人クチュリエ(ユベール・ド・ジバンシィピエール・カルダン、マルク・ボアン、エマニュエル・ウンガロイヴ・サンローラン)と、5人のアメリカ人デザイナー(ホルストン、ビル・ブラス、スティーブン・バローズ、アン・クライン、オスカー・デ・ラ・レンタ)。このイベントを、WWDは当時、米国のチームが「来て、縫い、征服した」と伝えた。一方このイベントは、パット・クリーブランドやベサン・ハーディソンを含む10人のアフリカ系アメリカ人モデルがアメリカ人デザイナーのエフォートレスな作品を着用し、大西洋を越えてBlack is Beautifulムーブメントをヨーロッパへと持ち込み、ファッション業界の多様性に画期的な瞬間を与えたことでも名を残している。Vogue Worldの70年代をテーマにしたアクトでは、デブラ・ショーをはじめとするモデルたちが、ユベール・ド・ジバンシィがヴェルサイユでランウェイに送り出した花色のシフォンを彷彿とさせる70年代風のケープで彼らの遺産を称えた。

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9. パリファッションに革命起こしたジャパニーズデザイナーに敬意

Vogue World Parisの80年代のアクトでは、イブ・カマラのスタイリングが、デカダンスの時代にパリのファッションに革命を起こした日本のデザイナーたちに敬意を表した。モデルたち(そしてケイティ・ペリー)は、コム デ ギャルソン、ジュンヤワタナベ、ノワール ケイ ニノミヤによる彫刻的なクリエイションを身にまとい、ヴァンドーム広場を闊歩。同時に、パリで活動する太鼓集団がイッセイ ミヤケのプリーツ プリーズを着用し、フランスの8人の柔道家を含む60人の武道家によるパフォーマンスにサウンドトラックを提供した。

10. バッド・バニーが会場を盛り上げた

Vogue Worldの「Vive La France!」精神が最高潮に達したのは、90年代のアクト。1998年は、フランスが初めてワールドカップを制した年。チームのミッドフィールダーであるエマニュエル・プティが、ヴァンドーム広場にて、42人のサッカー選手と共に登場。ここで、愛国的な雰囲気をさらに高めたのは、モデルのアノック・ヤイが着用した、ピエテル・ムリエによる1989年のトリコロール・アライア・ガウンの再現。このガウンは、オペラ歌手ジェシー・ノーマンがフランス革命200周年を記念してコンコルド広場で「ラ・マルセイエーズ」を歌った際に着用したもの。パフォーマンスと言えば、このアクトでは、メットガラ2024で共同ホストを務めたバッド・バニーが登場。観客にセレナーデを贈ったとき、広場のエネルギーは最高潮に達した。

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11. セリーナとビーナスが、ヴァージルとサステナビリティに敬意

Vogue Worldの2000年代のアクトでは、ニコラ・ジェスキエールルイ・ヴィトンでの10年間とテニスをお祝い。歴史あるメゾンのクリエイティブディレクターとしての彼の10年間のルックのパレードに加え、セリーナ・ウィリアムズとビーナス・ウィリアムズの2人がカスタムルックで登場。テニス界のGOAT(史上最高の選手)であるセリーナは、ヴァージル・アブローとの長年の関係を称え、Ib KamaraがOff-Whiteのためにデザインしたドレスを着用(ヴァージルは2019年のメットガラでセリーナのカスタムスニーカーを作った)。一方、ビーナスはリサイクルされたテニスバッグで作られたマリーン・セルのルックを着用し、エコフレンドリーなファッションに対する歓迎の意を示した。ちなみに、フランスのデザイナーが今夜、サステナビリティの旗を掲げたのはこれが初めてではない。例えば、50年代をテーマにしたセクションで掲げられた旗はすべて、マリーン・セルがアップサイクルしたスカーフから作られたもの。

12. ランウェイのネイルを担当したのは日本人ネイリスト

Vogue Worldのランウェイに登場したすべてのネイルアートを手がけたのは、日本人ネイリストの成田恵里。準備は、本番のずっと前から始まった。事前に手作業で何百ものネイルチップの形を整えてペイント。スポーツ、パリ、ファッションというテーマに合わせて、テニスにインスピレーションを得たグリーンネイルや、フェンシングに合わせた針のようなネイル、フランスのトリコロールカラーをエッジにデザインしたネイルなどを制作した。

【合わせて読みたい】日本人ネイリストが制作。Vogue Worldで見つけた6つのネイルトレンド

Adaptation: Sonia Kanazawa

From VOGUE.UK

ノーマニコーチ(COACH)
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