1990年生まれの川内理香子は、東京を拠点に活動中のアーティストだ。食への関心を起点にし、身体と思考それらの相互関係の不明瞭さをテーマの主軸に。食事、会話、セックスといったさまざまな要素が作用し合うコミュニケーションのなかで見え隠れする、自己や他者を作品のモチーフに制作している。
今回、アニエスベー ギャラリー ブティックで開催される『Under the sun』では、人々が同じ目線で座り、食べ物を格差なく共有し、自然の環境に適応しながら、無防備な状態で身体と精神をむき出しにして食事を楽しむ「ピクニック」という体験を、文化、歴史、社会の階層といった視点から考察。その定義と行為に光をあてた個展となる。ちなみに、ピクニックの起源は1900年ごろにまで遡るそうだ。
会場はペインティングとドローイングを中心に構成。さらに、服を制作する前に色や素材の質感、仕上がりを確認するために使用されるアニエスベーの布地(スワッチ)を使った作品も展示する。
また、アニエスベーがアート作品と同じように大切にし、1994年から続ける企画「T-shirts d’artistes!」に、今回、川内理香子が参加を果たす。アニエスベーの世界観に共鳴し実現したコラボレーションも楽しみたい。
川内理香子『Under the sun』
会場/アニエスベー ギャラリー ブティック 東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
会期/~7月21日(日)
休廊日/月、7月15日はオープン
時間/12:00~19:00
・オープニングレセプション 6月21日(金)19:00~21:00
https://tinyurl.com/y49a4bxe
Text: Aya Hasegawa