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吉沢亮、俳優デビュー15周年を迎え「すごくうれしいなと、喜びをかみしめております。謝謝!」中国語でコメント

  • 2024.6.24
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吉沢亮が第26回上海国際映画祭に登場 (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
吉沢亮が第26回上海国際映画祭に登場 (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

【写真】上海国際映画祭のレッドカーペットに黒のタキシードで登壇した吉沢亮

呉美保監督による吉沢亮主演の映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」(英題「Living in Two Worlds」)が9月20日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開する。このたび、6月14日から23日に中国・上海で開催された第26回上海国際映画祭に吉沢と呉監督が参加した。

耳のきこえない母ときこえる息子の物語「ぼくが生きてる、ふたつの世界」

本作は「そこのみにて光輝く」(2014年)の監督を務めた呉による9年ぶりの長編作品。テーマに選んだのは、コーダ(Children of Deaf Adults/きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供という意味)という生い立ちを踏まえて、社会的マイノリティに焦点を当てた執筆活動をする作家・エッセイストの五十嵐大による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」。

脚本を担当したのは、「ゴールド・ボーイ」(2024年)、「正欲」(2023年)などを手掛ける港岳彦。「キングダム」シリーズや「東京リベンジャーズ」シリーズなど幅広い作品に出演する吉沢が、耳のきこえない両親の元で育った息子・五十嵐大を演じる。

「ぼくが生きてる、ふたつの世界」9月20日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」9月20日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

呉美保監督のオファーに吉沢亮「ぜひやらせてくださいと受けさせて頂きました」

ワールドプレミア舞台挨拶の冒頭で、吉沢と呉監督が「ニーハオ」と中国語で挨拶を披露。続いて司会者からの「吉沢亮さん、デビュー15周年おめでとうございます!」という言葉には観客からも大きな拍手とお祝いの声が沸き起こった。

まず司会者から、映画祭参加の感想を問われると、吉沢は「個人的な話で申し訳ないんですけど、僕がアクター(俳優)を始めて15周年ということで、そんな記念すべき日に、こうやってたくさんの方に、この中国という場所で、みなさんとお会いできて、こうやって温かく迎えて頂いて、本当に幸せな日だなと。すごくうれしいなと、喜びをかみしめております。(中国語で)謝謝!」と笑顔でコメント。

呉監督は、アメリカ映画「Coda コーダ あいのうた」(2021年)からの影響についての質問に対し、「私も『Coda コーダ あいのうた』(以下「コーダ」)が大好きで、何度か鑑賞させて頂いているんですけれども、この『ぼくが生きてる、ふたつの世界』に関しては、『コーダ』が日本で公開する前に企画を始めているんですね」とコメント。

続けて「そして、『コーダ』が公開されて、タイミング的にも、勉強になることがたくさんありました。そのひとつとしては、ろう者の役を本当のろう者の俳優さんにやって頂くということが、すでにされていたので、これはアジアという場所でも、ぜひとも実践をしたいなと思いました」と熱く回答した。

そして、本作で難しい役どころを演じた吉沢は、出演を決めた経緯について「呉監督の過去の作品が大好きで、何回も観させて頂いていて、いつか、呉監督とご一緒したいなとずっと長年思っていました。そのタイミングで、今回お話を頂いて、ものすごくチャレンジングな役ではあるなとは思いつつ、その演じている役の状況だったり、まわりの環境はとても特殊ではあるんですけど、この作品で描いているのは、ものすごく普遍的な親子の関係というか、反抗期的なものであったり、でもその中に垣間見れる親子の愛みたいなことが、とても愛おしく感じて。すばらしい作品だなと思ったので、ぜひやらせてくださいと受けさせて頂きました」と答えると、会場からは再び大きな拍手が沸き起こった。

上海国際映画祭 6月21日ワールドプレミア (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
上海国際映画祭 6月21日ワールドプレミア (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

吉沢亮、観客からの質問に答える「どれが一番っていうと、なかなか難しいです」

舞台挨拶の後半には観客からの質問に答えるQ&Aコーナーが開催。「自分が演じた役の中で一番気に入っている役はどれか」という質問に対し、吉沢は「どの役もお話しを頂いて、すごく大好きだなと思ったからやらせて頂いていますし、どれが一番っていうと、なかなか難しいです」と回答。

しかしその後「全部好きですけど、でも本作の『大』という役は、今まで演じさせて頂いた中でも、もちろん手話だったり、コーダっていう環境だったり、事前に準備しないといけないことがすごく多かった分、なんだか愛着があるといいますか、作品を含めて、“五十嵐大”は、すごく大好きな役だなと思います」とコメントした。

さらに、デビュー作から全て観ているという熱烈なファンからの「映画でベスト5を教えてほしい」という質問には「ベスト3にしましょうか」として考え込む吉沢に会場中が興味津々。No.1に「ぼくが生きてる、ふたつの世界!五十嵐大!」と即答。大盛り上がりの中、舞台挨拶は幕を閉じた。

上海国際映画祭 6月21日ワールドプレミア (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
上海国際映画祭 6月21日ワールドプレミア (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

手話取得の苦労を話す「表情管理も手話の表現になるという点がすごく大変」

吉沢と呉監督はその後行われた公式記者会見にも参加。現地メディアから映画祭参加の感想を聞かれると、吉沢は「今回初めて上海国際映画祭に参加させていただいて、すごい緊張していたのですが、ワールドプレミアでお客さんたちと一緒に映画を見させてもらい、すごく良いリアクションをしてくれていたし、このシーンで笑ってくれるんだなぁとか、幸せな気持ちでした。舞台挨拶の時もとても温かい声援をくださって、来てよかった、本当に光栄だなと思いました」と笑顔を見せた。

続いて手話取得の苦労を問われると、「2か月くらい前から、手話の練習はさせていただきました。その中でただセリフの手話を覚えればよいだけでなく、相手の言っていることをきいて、それに表情でリアクションしたり、手話の中でも例えば『大丈夫』ということも、表情にのせることによって疑問形になってくるとか、表情管理も手話の表現になるという点がすごく大変でした」と回答。

さらに「演技の上手い下手以前に、ちゃんと会話が成立している、という空気感がこの作品にはどうしても必要だったので、どうやってみせていくか、僕がどれだけ手話を上達できていくかが大変ではありました」とコメントした。

その努力には呉監督も絶賛を惜しまず「手話を教えてくださる手話チームのプロの方たちが、みな驚くくらい吉沢さんのセンスがいいと言ってました。そして彼はあまりみせてないですが実はすごく努力をしてくれたのではないかと思います」と紹介。

そして本作が上海国際映画祭のコンペティション部門に選ばれたことについて、呉監督は「それはもう、すごくうれしいです。映画を作るということは、そもそもなかなか誰でもできることではないので、そんな贅沢なことをさせて頂いて、この映画が日本のみならず、まずは上海で、世界に発信できるということ、さらに、それがメイン・コンペティションに選ばれたことがすごくうれしい。しかも今年の審査員長がトラン・アン・ユン監督というのは、もうちょっと震え上がってしまって、もう嬉しすぎて大興奮で来ました。そしてただただここで上映して頂く、こうやって、たくさんの方に観て頂いて、また感想などを聞くことができるっていうことで私は満足です」と感激の面持ちで会見は締めくくられた。

22日のクロージングレッドカーペットには、吉沢と呉監督に加え、本作に出演する忍足亜希子、山国秀幸プロデューサーが参加。母・明子を演じた忍足を吉沢がエスコートしながら登場し、多くの報道陣に晴れやかな笑顔で応えた。

上海国際映画祭 6月22日レッドカーペット (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
上海国際映画祭 6月22日レッドカーペット (C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
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