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ジュンヤワタナベが極限まで突き詰める、パンクなフォーマルウェア【2025年 春夏メンズ速報】

  • 2024.6.24
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ジュンヤ ワタナベJUNYA WATANABE)の長年のファンであれば、2025年春夏ショーのルージュに染まったランウェイは、サプール(コンゴのメンズスタイル)にフォーカスした2015-16年秋冬コレクションを思い起こさせたかもしれない。ショーが幕を開けると、少なくとも私たちはそうだと感じた。デザイナーは今回、彼流の型破りな方法でフォーマルウェアの領域を広げようとしたようだ。

パンクに広がる、フォーマルウェアの領域

「これまでのコレクションでもデニムやパッチワークはたくさん扱ってきましたが、今度はさらに一歩踏み込んで、新しい発見をしようとしました」。こう簡潔に言葉を紡ぐデザイナーは、ウールのイブニングスーツにデニムのパッチワークを施したり、時には刺繍を施したりしながら、パンクなフォーマルウェアの極限を探求していく。フープピアスで縁取られたステートメントサングラスや、足もとに合わせられたトリッカーズ(TRICKER'S)のパテントシューズなどバランスの取れた小物使いは見事だ。

タータンチェックやほつれたブラックデニムをパッチワークしたイブニングスーツのなかでも印象的だったのは、フロックコートのようにサイズアップされたリーバイス(LEVI’S)とのコラボレーションジャケット。そのホワイトステッチはインスピレーション源である「TYPE III」のテーラーリングの要素を引き立てていた。

ブラックからホワイトへの爽快なシフト

その後も、ウォッシュ加工やダメージ加工を施したブルーデニムのデザインが続いたが、リーバイスのスタイルは脱構築され、時にはブラックフォーマルウェアの生地と融合されていた。特に面白かったのは、前身頃を短くしたデニムのオペラマント。ビブやタッカーを配した一連のイブニングシャツに登場する前には、スカーフプリントと組み合わされたツアーTシャツたちがアクセントを効かせた。

ダスティ・スプリングフィールドの「スプーキー」が流れると、夏らしいルックをフィーチャーした最終セクションへ。すると、ここまで披露されたスタイルが爽やかなホワイトで繰り広げられ、ワークウェアも投入された。足もとにニューバランスNEW BALANCE)のカジュアルスニーカーを添えたラインナップは、フォーマルウェアの概念にとらわれることなく、挑戦を続けるデザイナーの姿勢そのものを示しているようだった。

※ジュンヤワタナベ 2025年春夏メンズコレクションをすべて見る。

Text: Luke Leitch Adaptation: Motoko Fujita

From VOGUE.COM

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