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【役立つ歴史解説】『チャングム』に登場した晋城大君とは果たして何者?

  • 2024.6.24

テレビ東京の韓流プレミアで6月21日に放送された『宮廷女官チャングムの誓い』の第3話では、子供のチャングムが晋城大君(チンソンデグン)にお酒を届けるというシーンがあった。そのお酒の送り主は朴元宗(パク・ウォンジョン)だった。

時は1506年。暴君としてあまりに悪名が高い燕山君(ヨンサングン)を排斥する動きが活発になっていて、その急先鋒が朴元宗であった。そして、『宮廷女官チャングムの誓い』では晋城大君がクーデターに加わるような流れになっていたが、史実はまるで違っていた。それでは、晋城大君はどのような態度を取っていたのだろうか。

晋城大君の父は、9代王の成宗(ソンジョン)だ。その成宗の二番目の妻が尹氏(ユンシ)であり、燕山君の実母だった。しかし、尹氏は廃妃(ペビ)になり、1482年に死罪で絶命している。尹氏の次に成宗の妻となったのが貞顕(チョンヒョン)王后で、1488年に生まれたのが晋城大君である。彼は燕山君より12歳下だった。

1494年、成宗が世を去り、燕山君が王位を継いで10代王となった。彼は性格が粗暴で、次々と非道な事件を起こしていく。その一方、晋城大君は1499年に慎氏(シンシ)と結婚し、王宮の外で平凡に暮らした。

本来なら、そのまま夫婦は政治とは無縁に過ごすはずだった。しかし、状況が変わった。1506年に燕山君がクーデターで王宮を追われて島流しとなったのである。

中宗
俳優イム・ホが中宗を演じた
チャングムの良き理解者

そして、クーデターを成功された朴元宗たちが新しい国王として指名したのが晋城大君だった。とはいえ、彼は当初は国王になるつもりは毛頭なかった。むしろ、晋城大君は「兄の代わりに国王はできない」と強硬に辞退したが、最後は説得されて、即位をしぶしぶ受けざるをえなくなった。

こうして晋城大君は11代王・中宗(チュンジョン)となった。『宮廷女官チャングムの誓い』では時代劇の出演が多い俳優のイム・ホが演じていて、彼が扮した国王がチャングムの良き理解者になってくる。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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