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こんなはずじゃなかった… 女性たちが後悔した「家を建てたときの失敗談」

  • 2024.6.22

家を建てるときは「こんな装飾で、あんな間取りがいい!」と、つい欲張りになりやすいもの。見積書やカタログを見ているうちに価格への感覚も麻痺し、後から大後悔……なんてこともよくある話です。今回は、宅地建物取引士の有資格者であり、住宅にまつわる相談業務も数多く受けてきたメンタル心理カウンセラーの並木まきが、女性たちが後悔した「家を建てたときの失敗談」をご紹介します。

確認不足や情報収集不足が後悔に繋がりやすい

家を建てるときは、土地勘がどの程度あるかによっても、事前に確認すべき点や集めるべき情報量が変わってきます。また、子どもの頃に慣れ親しんだ土地であっても、時代の変化とともに雰囲気や利便性が変わっている場合があります。“確認不足”、“情報収集不足”で大後悔をした女性たちのエピソードを紹介します。

働き方への見立てが甘く……

「私の親戚から土地を譲り受ける話が出てきたので、そこに家を建てることにしました。地方だったため夫はあまり乗り気ではなかったのですが、その土地は私が子どもの頃に暮らしていたエリアでもあったので、“あの場所なら便利だから大丈夫!”、“都心に出るのも、いざとなれば楽だよ!”と私が夫を説得。ちょうど夫も私もテレワークがメインだったので、都心へのアクセスはそこまで考慮しなくてよかったことも後押しして、憧れの注文住宅を建てました。

しかし、コロナ禍を経て夫の会社は業績が悪くなり、夫も大幅な減給が決まったので退職をすることに。私の勤務先もリモート勤務を廃止し、基本は出社体制へと変わってしまったんです。家を建てたときは、リモート勤務がスタンダードであり続けると信じていたので、これはかなりの誤算でした。

結局、夫は転職をしたのですが、地方よりも都心のほうが給料がいいという理由で、今は通勤時間は長いですが毎日出社しています。私は通勤がしんどくなってしまい、会社を退職。今は近所でパートとして働いています。

通勤で体が疲れている夫は前よりもイライラして不機嫌だし、私はパートで収入がガクンと減ったので、経済的なことでの口喧嘩も増えました。正直、住宅ローンがあるので夫婦で共働きをしないと生活が厳しいのですが、通勤時間が長くなると、思っていた以上に心身への負担が大きいことを身をもって痛感し、家を建てる場所を誤った……と後悔しています」(40歳女性/パート)

住む場所へのリサーチ不足が原因で……

「家を建てるための土地を探していて、広さや日当たり、前面道路など、理想に近い物件が見つかったので、ほぼ即断で購入を決めました。最初に土地を見に行ったときに夫婦揃って一目惚れをしてしまい、気に入った土地が買えたことに大満足。その後は土地の上に建てる家のことで頭がいっぱいになってしまったんですよね。

ところが無事に家が建って暮らしてみたら、私たち夫婦が必要とする商業施設やお店が思った以上に遠いことにやっと気が付いて……。例えば、私たちは仕事柄、夫婦ともにクリーニングに出す服の量が多いのですが、歩いて行ける範囲にクリーニング店がないので、いちいち宅配クリーニングを使わなくてはいけません。また、夫婦揃ってパンが大好きなのに、近所にはパン屋さんがなく、最寄りのターミナル駅まで出ないとおいしいパンが買えないんです。

物件の購入を決めるときって、学校や病院などの生活必需的な施設については資料などに書かれていることが多いですが、自分たちの生活における“絶対に必要なお店”は、自分で調べないとわからないじゃないですか。クリーニングやパン屋さんなんて、どこにでもあるだろうと思い込んでいたので、いざ住んでみてから不便な点に気づいて、リサーチ不足だったと後悔しています」(35歳女性/金融関係)

家を建てるときにはデザイン性や間取り、収納や動線のような機能面や“家そのもの”に意識が向きがちです。しかし、住む場所によって快適さや利便性には個人差があるため、自分たちの働き方やライフスタイルに照らし合わせたシミュレーションが不可欠でしょう。

住む場所は、他の人が暮らしやすいからといって自分たちもそうなるとは限りません。家を建てるときには、土地の周辺環境や利便性も「自分たちにとって、合っているのか」をチェックしたほうが安心です。
©kazoka303030/Adobe Stock ©yamasan/Adobe Stock

文・並木まき

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