Text by 中田渉太郎
リサンドロ・マルティネスは、現代サッカーにおける新しいディフェンダーの象徴です。
彼の多才さと技術、そして戦術理解力や熱い闘志が、彼を世界中のファンに愛される存在にしています。
この記事では、彼の魅力を詳しく掘り下げていきます。
プロフィールと所属チーム
リサンドロ・マルティネスは1998年1月18日生まれ、アルゼンチンのグアレグアイ出身のサッカー選手です。
同胞の英雄でもあるリオネル・メッシも幼少期に所属していた、ニューウェルズ・オールドボーイズでプロデビュー。
アルゼンチンの名門クラブであるディフェンサ・イ・フスティシアやアヤックス・アムステルダムを経て、現在はイングランドのプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドに所属しています。
また「FIFAワールドカップ カタール2022」の優勝メンバーでもあります。
プレミアの小さな巨人
近年急速にアスリート化が進み、フィジカルが重要視されるようになっている現代サッカー。
その中でも特に激しいプレミアリーグで、身長175cmとリーグ最低身長のCBながらも活躍しているのがリサンドロ・マルティネスです。
CBというポジションは屈強なFW陣とのバトルが繰り広げられるため、多くの専門家やファンは彼に疑問符を投げかけていましたが、彼はそれを覆してきました。空中戦や一対一の状況でも常に強さを発揮し、魂のこもったタックルで相手の攻撃を防ぎサポーターの心をつかみました。
ブッチャーと呼ばれる男
その強気なプレイスタイルから「ブッチャー(肉屋)」とも呼ばれる彼ですが、チーム内ではリーダーシップを存分に発揮しています。味方への指示や鼓舞する声でディフェンスラインを統率し、戦術理解力の高さで適切な判断を下すことで、チーム全体の守備の安定感を増しています。
さらに、アヤックス出身というだけあって、CBでありながら足元の技術やパス精度は素晴らしいもので、ビルドアップに不安のあったユナイテッドに、アヤックス時代の恩師テンハーグ監督と共に大きな変革をもたらしました。