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【思考をキレイにする旅の仕方(423)】それぞれの立場の正義があります

  • 2024.6.22

自宅まで車で送ってくれた男性は日本企業のミャンマー駐在員。

クーデター前から駐在していて、4年以上、大都市「ヤンゴン」に住んでいるらしい。

アウンサン・スーチー政権と軍政権のどちらも生活していらっしゃる日本人にお目にかかるのははじめて。

私はおすすめの国を聞かれるのが苦手ですが、

「どうしても」と言われると、

「おすすめではなく、好きな国でもいいですか?」と前置きしてから、東南アジアだとミャンマーと答えます。

ミャンマービールに始まり、モヒンガ(麺料理)、ビリヤニ(カレーチャーハンのような物)など大好きな料理が多いこと、

そして、なにより優しい国民性が好きなのです。

といっても、既に最後に伺ってから15年近く経っているのだけれど。

「店?変わらないよ。通常通りやっているし」

「物価?15年前と比べれば、ミャンマー紙幣チャットだと10倍くらいかな。ただ、外貨で買えば同じ感覚だと思うよ」

私は立て続けに質問していました。

「アウンの闇もあるからね」

彼の言葉に衝撃を受けます。

私の頭の中で、ノーベル平和賞、女性、軟禁など様々なワードから、アウンサン・スーチーが「善」、軍が「悪」と決めつけていたことにハッとさせられました。

3年ほど前、連日のようにニュースで流れ、

アウンサン・スーチー側の視点で流れる報道ばかりを観たこともあり、

軍側の発表は「嘘」と決めつけていたのかもしれません。

実際、ミャンマーに住み、様々な人たちとお話していれば、

当然ながら、「軍」を応援する方と「アウンサン・スーチー」を応援する方とに分かれ、

それぞれの正義があることも想像がつきます。

「国民性?それは変わらないよ。あいかわらず優しい」

と聞いて、ホッとし、

「でも、日本人の感覚からすると仕事は……」

と笑い、それもまた微笑ましくて、ホッとしました。<text:イシコ>

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