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勉強させたがるパパ、⼩さいうちから「勉強」はどこまでOK?

  • 2024.6.22
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まだ子どもが小さいけれど、勉強をさせたがるパパ…。小さいうちから「勉強」はどこまでOKなのでしょうか。今回は「小さい子どもの勉強」について、大阪教育大学教授で大阪教育大学附属天王寺小学校元校長の小崎恭弘さんに教えてもらいました。

出典:あんふぁんWeb

そもそも「勉強」とは?

昨年まで国立大学附属小学校の校長を務めていました。附属小学校は入学考査があり、それに向けて各家庭でいろいろな取り組みをされています。もちろん学力考査、いわゆる勉強のみで判定されるわけではないのですが、そのような学びや学習に熱心な方もたくさんいました。

子ども達に勉強をどのように教えれば良いのか、またいつから始めれば良いのか、どれくらいさせれば良いものなのかについて、考えていきたいと思います。

そもそも「勉強」とはどのようなことでしょうか。何かを学ぶこと自体はとても楽しいものであり、また素晴らしいことだと思います。新しい知識を得たり、考え方を身につけたり、また今まで知らなかった新しい世界や価値に触れることなのですから。小学校1年生のクラスなどは、毎日新発見に溢れていました。

「校長先生!『し』と『つ』って、似てると思わない。間違えたらあかんで」

「チョウチョの羽は本当は4枚あるけど、飛んでる時は早くて見えない。止まってる時に数えて!」

こんな調子で、日々の学びが確実に成長につながり、新しい知識を身につけていきます。その姿はとても楽しげであり、「勉強」という感覚があまりないように思います。

「勉強」=「やらされるもの」?

それがなぜだか「勉強」という言い方になると、途端に「苦しい」「大変」「嫌なもの」などのイメージに変わる気がします。なぜでしょうか?もしかすると「勉強=我慢」あるいは、テストや通知表などが思い出されるからでしょうか。もちろんそれらが好きな人もいたと思いますが、何となくあまり楽しいものではない感じがします。

この原因の一つは、「勉強」=「やらなくてはいけないもの」、もう少し強い言い方をすると「やらされるもの」という感覚にあります。つまり親や先生、学校という周りの大人や、子どもなりの責任や社会のシステムなどから、強制的に押し付けられている感じのものだからでしょう。

ここには子ども自身の「やりたい!」「学びたい!」「知りたい!」という、主体性や自主性の存在が薄い感じがします。誰かに無理やりやらされているモノ・事は、なかなか楽しくできにくく、また継続も難しい気がします。特に子どもが小さければ小さいほど、その傾向は強いものです。

「知識の訓練」ではなく、主体的な学びを

そのように考えると、まずはパパが子どもに求めているものは、強制的なことなのか、子どもが自分でやりたいと言ったものなのかの判断が大切です。小さい子どもにとっては、いろいろな学びに「勉強」という概念はあまりありません。自分がやりたいから、楽しいからやっているという感覚でしょう。大人から見れば勉強に見えるものもあるかもしれませんが、幼い子にとっては、多分遊びと同列でしょう。「好きだからやっている」という感覚です。

これは何歳ごろから見られるかというと、2歳ごろには自分の好きな図鑑やお気に入りのキャラクターや電車、動物や飛行機などをどんどん覚えていきます。大人顔負けの2歳児もいます。そのタイミングで親が一緒に面白がって、いろいろなものを伝えたり見に行ったりして、子どもの経験と同時に知識を広げていく事はとても良いと思います。主体的な学びといえます。

しかし何歳であっても、子ども自身の関心のないものや興味を示さないものを無理やり一方的に教え込もうとしたり、ましてその方法が強制的であったり、脅したりするのであれば、それは決して良いこととは思いません。またそれを「勉強」と呼ぶことはできません。単なる「知識の訓練」です。

そのようなことが必要なタイミングも、成長や受験の中で出てくることはあるかもしれませんが、それは決して幼児にとって大切なことではありません。幼児はまずは自分の好きなことを見つけて、その好きなこととじっくりと向き合い、どっぷりと好き・楽しいに浸り、その中からそれらの関心興味を広げ、それが知識となるのです。

子どもが好きなことを見つけ、興味を広げよう!

勉強を幼い頃から教えたい、習慣づけたいという気持ちは、よくわかります。しかしそれは決して押し付けられることでは身につきません。それよりは、子どもが好きなモノやコトを一緒に見つけ、それらに対する関心や興味を広げることが大切だと思います。

教えてくれたのは

出典:あんふぁんWeb

小崎恭弘さん

大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学) 教授。大阪教育大学附属天王寺小学校元校長。兵庫県西宮市初の男性保育士として施設・保育所に12年勤務。3人の男の子それぞれに育児休暇を取得。それらの体験をベースに「父親の育児支援」研究を始める。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などで積極的に情報を発信。父親の育児、ワークライフバランス、子育て支援、保育研修など、全国で年間60本程度の講演などを行う。これまで2000回以上の講演実績を持つ。NPOファザーリングジャパン顧問。Yahoo!ニュース 公式コメンテーター。東京大学発達保育実践政策学センター研究員。

▶http://kasei.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/teachers/5.html

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