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<古畑任三郎>古畑が“愛車”で初臨場 ストッキングを被る姿も貴重な第3話

  • 2024.6.22
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三谷幸喜脚本の人気シリーズ「古畑任三郎」は、田村正和演じる主人公・古畑任三郎が、完全犯罪をもくろむ犯人たちの難解なトリックを卓越した推理力で解いていく、言わずと知れたミステリードラマの金字塔。FOD・TVerでは「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中で、第1シリーズの「警部補・古畑任三郎」第1~3話は7月6日(土)まで無料公開されている。古手川祐子が犯人役で、古畑と心理戦を繰り広げる第3話を紹介しよう。(以下、ネタバレが含まれます)

【写真】「古畑任三郎 第3シリーズ」(左から)石井正則、田村正和、西村まさ彦

正当防衛を装う精神科医VS古畑

第3話「笑える死体」は、有能な精神科医・笹山アリ(古手川祐子)の自宅で起こる殺人事件を描く。仕事から帰宅したアリはマンションの自室に入った途端、大きな音に驚かされる。見ると田代(羽場裕一)がクラッカーを手にして立っていた。愛人関係にある田代は、アリの30歳の誕生日を祝いに来たのだった。だが、田代には別に付き合っている彼女がいた。部屋は飾りつけられ、テーブルにはケーキなどが並んでいる。

アリは田代を強盗に見せかけて殺し、正当防衛を装う。部屋を片付け、飾りつけやケーキなどをゴミ袋に入れて捨てた後で110番するアリ。そして、部下の今泉(西村まさ彦)を連れた古畑が登場。古畑は、強盗の侵入経路などに不審感を抱く。

“古畑任三郎”の名シーンが確立していた第3話

古畑が愛用する黄金の自転車に乗って登場する。「うちが近いもんでね」と付近に自転車を停め、殺人現場に臨場するというフランクなスタイル。「セリーヌっていうんですよ」というセリフがあるが、彼の乗る自転車は1984年にファッションブランドのセリーヌとブリヂストンがコラボして世界で30台限定発売されたレアなもの。古畑が登場する定番のBGMと共に、颯爽と自転車を漕いで来る姿はファンにはたまらないだろう。シリーズの中で第3話が初の自転車シーンである。

犯人の罪を確信して、カメラの向こうの視聴者に罪明かしの予告を語りかけるシーンも、第3話で固まったといえる。第1、2話でもそのシーンそのものはあったが、第3話では食卓で目の前のアリと話していた直後に、アリの側だけ照明が暗転し、スポットライトを浴びた古畑が語り始める。まるで舞台を見ているような、“古畑任三郎らしい”名演出のひとつだ。

「笑える死体」というサブタイトル通り、被害者は強盗を装ったままアリに殺されてしまったため、ストッキングを頭から被り、脱ごうとして上に引っ張りあげられた顔のまま息絶えてしまった。お笑い番組でよく見る滑稽な姿で死んでしまった田代の無念を晴らすため、アリを鋭い洞察力で追い込んでいく古畑。タバコの吸い殻が部屋に残されていたことから、アリと田代の恋愛関係を疑う古畑は、自らストッキングを被り、その顔のままタバコが吸えるか検証する。ほんの一瞬ではあったがストッキングを被る田村正和、という貴重なシーンが拝める第3話である。

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