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笑顔・変顔・マジメ顔、仲野太賀の変幻自在な表情を齊藤工がキャッチ。

  • 2024.6.20
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作品を観る視聴者にとって、この人が出演するなら安心(=質が高い、そして豊かな感慨をくれる)という俳優がいる。映画見だったら熟年のベテラン俳優を挙げる人も多いかと思うけれど、そんなシネフィルの人もエンタメ好きな人も、30代の日本人俳優のなかであれば真っ先に名前を出すのは仲野太賀だろう。

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2024年5月、都内某所にて撮影。以下同。

俳優としての巧みさ、素晴らしさは、映画だけに寄ったことではない。テレビ、舞台、バラエティ、そしてCMまで!どんな演じる場面でも、興味深く見(魅)せてくれる。

「太賀さんは、具体的にここがこうだから惹かれるとか、言語化でき過ぎない魅力にあふれた方だと思います。どんな作品のどんな役柄でも、目を引き過ぎずにしっかりと芯がある、視聴者や観客が"観たい人間"を魅せてくれる方。これは往年のハリウッドスターと同じ条件を満たしている引力ですね。"本当の仲野太賀はこうなんだ"と自己広告的にアピールするのではなく、その作品世界の中で、太賀さんがもしかしたら"なり得た人"になっている」(齊藤)

齊藤が、ナビゲーターを務めるテレビ番組「こどもディレクター」(水曜深夜放映中)にゲストとして訪れた仲野のワイプで抜かれる姿を見ていて、「人が何かの作用で感情を動かされる様」が真っすぐな表情で、観ている人にシンパシーを抱かせる。どんな表情も仕草も、「心の中で起きる作用」を、すっと視聴者に届けてくれるのだ。

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「こどもディレクター」の6月5日&12日、前後編で放送された回では、亡き父が自分を愛していたのかを考え続けていた33歳の男性の「ロードムービー」のようなドキュメント展開を、仲野も齊藤も見守った。仲野の父は俳優、齊藤の父は映像業界の仕事をしていたこともあり、父親との関係を自身の場合を重ねるように観ていた気配であった。

今回のモノクロポートレートは、番組の収録時に撮影され届けられた写真だが、笑顔、変顔、マジメ顔、あらゆる「仲野太賀」がいた。

「何の指示もしていないのに、變面が如くさまざまな表情をくれました。『こどもディレクター』の収録の隙間の数分だったのに。というか、隙間だったからこそ、それを理解し、バリエーションをたくさんくれたんだと思います。つくづく太賀さんの感性の豊かさに感銘を受けます。上出遼平さんとの旅でしっかりデトックスしながら、これからも大きな山を登り続ける仲野太賀の背姿を、いちファンとして見守らせていただきます」(齊藤)

その写真たちを眺めるこちらも、一緒に笑顔になったり、シリアスな面持ちになったり、セレクトの時間がとても愉しかった。

ちなみに、フィガロジャポン編集部のエディターたちの間で、仲野太賀はすごく人気がある。

仲野太賀/TAIGA NAKANO1993年、東京都生まれ。2006年、俳優デビュー。映画『すばらしき世界』では日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞。近作に、ドラマでは「虎に翼」「拾われた男」「季節のない街」「いちばんすきな花」、映画では『笑いのカイブツ』『熱のあとに』(ともに23年)など。7月から放送のドラマ「新宿野戦病院」(フジテレビ系)で W主演するほか、舞台『峠の我が家』(10月25日より東京公演)に主演、11月 1日公開の映画『十一人の賊軍』でW主演。2026年1月スタートのNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」では主人公の豊臣秀長役に抜擢された。

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齊藤工/TAKUMI SAITOH出演作では、映画『碁盤斬り』が公開中、NTV「こどもディレクター」(水曜 23:59~)放映中。企画・プロデュースした今冬公開のドキュメンタリー映画『大きな家』に続き、ハリウッド映画『ボクがにんげんだったとき/When I was a human』のエグゼクティブプロデューサーに就任。

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