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愛は地球を救うのか? 再スタートの決意にじむ、テーマ変更と水卜アナ6分超のメッセージ<24時間テレビ47>

  • 2024.6.20
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「24時間テレビ47」総合司会の水卜麻美アナウンサー (C)日テレ
「24時間テレビ47」総合司会の水卜麻美アナウンサー (C)日テレ

【写真】水卜アナが「難しいテーマ」と語ったテーマを宮崎吾朗監督が見事にデザイン

6月20日放送の「ZIP!」(毎週月曜〜金曜日、朝5:50〜9:00、日本テレビ系)にて、8月31日(土)~9月1日(日)に放送される「24時間テレビ47」(日本テレビ系)のテーマが、番組史上初めて変更されることが発表。併せて、“チャリTシャツ”のデザインをスタジオジブリの宮崎吾郎監督が手がけたことも発表された。

「24時間テレビ」番組テーマを初変更

同番組は1978年に第1回が放送。番組内でチャリティー募金を呼びかけ、46年間で集まった寄付金の総額は433億64万3146円にものぼる。集まった寄付金は、国内外の被災地へ迅速な災害復興支援、全国各地への福祉車両の贈呈、全国食支援活動協力会と共に子ども食堂の支援など、多岐にわたるチャリティー活動に活用されてきた。

しかし、2023年11月、公益社団法人「24時間テレビチャリティー委員会」の1社で寄付金の着服が発覚し、番組制作がストップ。多くの議論を重ね、再発防止策を講じた上で、必要とする人々の元に支援を届けるために番組を行うことが決定された。

今回の実施にあたり、第1回から第46回まで変わらず掲げられてきた番組タイトルを変更。新テーマ「愛は地球を救うのか?」といった、自らの活動、番組の在り方を問い直し、チャリティーの本質を見なす決意の伺えるテーマとなった。

「24時間テレビ47」ロゴ (C)日テレ
「24時間テレビ47」ロゴ (C)日テレ

信頼回復と届けたい支援…葛藤からにじむ決意

今回の発表にあたり、総合プロデューサーの吉無田剛氏は「『今年、24時間テレビを放送して良いのだろうか?』…昨年の放送が終了し、翌年の準備を始めた矢先のことでした。『募金の着服』という不正行為が発覚。多くの方の善意で成り立っている根幹が揺らぐ事態に、番組制作は数カ月の間、ストップしました」と影響の大きさを告白。

また、「正直、まだ多くの方の理解を戴けているとは思っていません。一度、揺らいでしまった信頼はすぐには取り戻すことはできないと感じています。ただ一方で、これまで番組に携わってきた多くの出演者・スタッフが、心からの善意で、全力でチャリティーに取り組んできたことも事実で、支援を待っている方が全国にいることも事実です。

これまで続けてきたチャリティー自体を否定したくはないですし、続けることでしか信頼を回復することはできない…。そんな思いで、今、ようやくスタートラインに立つことができました。」とも語った。

愛で地球は救えないのか、問いかけるデザインの難しさ

この度、チャリTシャツのデザインは、スタジオジブリの宮崎吾朗監督が手がけることも発表された。吉無田氏によると、「愛は地球を救うのか?」という“問い”をデザインすることに対し、宮崎監督の最初の反応は「このテーマを絵にすることは難しい」と、決してポジティブなものではなかったという。

それでも、番組側が置かれている厳しい状況や抱えている悩みを伝え、宮崎監督も今の時代に感じていること、テレビに対して感じていることについて語るなど会話を続け、一枚の絵が完成する。届いたデザインは、一匹の犬が描かれ「Will Love Save the Earth?」という文字と、犬が発する「I have no idea.」「What do you think?」という言葉が添えられているものだった。

吉無田氏は「皮肉も込められているけど、見た人が笑顔になる…私たちの思いが絵になっていました。24時間テレビが、改めて一つ一つのことに取り組んでいくんだという、最初の一歩がこのチャリTシャツのデザインです。全国の皆さんに気に入っていだたければうれしいです」と語った。

心に迫る水卜アナの言葉、信頼回復と支援継続について目を潤ませ語る

「ZIP!」の放送中、「24時間テレビ47」で総合司会を務める日本テレビ・水卜麻美アナウンサーから、「24時間テレビ」についての決意が語られた。その模様を全文掲載する。

水卜アナ:ここで、「24時間テレビ」についてお話をさせてください。

今年も、8月31日、9月1日に「24時間テレビ」を放送することを決めました。そもそも、この「24時間テレビ」は1978年に始まって本当にたくさんの方にご協力をいただいてきました。これまでにお寄せいただいた寄付金が合わせて約433億円です。災害復興支援や、福祉車両贈呈など多岐にわたるチャリティー活動をして参りました。

しかし去年の11月、「24時間テレビチャリティー委員会」の1社で、この寄付金の着服という事態が発覚しました。皆さまからの信頼を裏切ってしまう行為です。改めて心よりお詫びを申し上げます。

皆さまからのこの大切な寄付金を、これから責任を持って届けるため外部の弁護士を交えた対策チームと共に再発防止策を作りまして、今後皆さまに信頼していただけるよう努めて参りたいと思っております。

そして、こういった中で迎える今年の「24時間テレビ」です。私たちは、これまで、これからの「24時間テレビ」の在り方に向けて議論を重ねて参りました。そういった中で、今年のテーマを決めました。

これまで「24時間テレビ」を見てくださった方、寄付をしてくださった方、「24時間テレビ」で自分の思いを伝えたいとその場を選んでくださった方、笑顔で参加をしてくださった方…そして、チャリティーの支援を受け取ってくださった方、皆さまのことが今思い浮かんでいます。

私も10年、総合司会を務めてきまして、そういった方々がこの「24時間テレビ」を作ってくださっていたんだなと、ずっと思ってきました。しかし、こういった皆さまの信頼を裏切るようなことがありました。本当に申し訳なく思っていますし、心苦しく思っています。

でも、だからこそ、この皆さまが作ってくれたこの「24時間テレビ」を私たちは続けたいです。「24時間テレビ」で信頼を取り戻せるよう、必死に考えて伝えて参りたいと考えています。

もちろん、皆さまにも「なんで続けるんだ」と、厳しいご意見をお持ちの方、少なくないということも思っています。そして、時代の流れとともに「24時間テレビ」の役割ですとか、求められているものも変わってきているんではないかという風にも考えています。

それでも、「24時間テレビ」で少しでも役に立てることがあれば、私たちはどうか「24時間テレビ」を続けて皆さまに何かをお伝えできればという風に思っています。

そこで考えたこのテーマです、「愛は地球を救うのか?」です。

この問いをですね、今年のテーマに決めた日から、私たちがこれまでも思いをデザインに込めて大切にしている“チャリTシャツ”。今年のチャリTシャツのデザインをどうするのかと私たちはずっと悩み続けてきました。

今年のテーマをデザイン化することは非常に難しいことでした。悩んだ末にスタジオジブリにご相談をさせていただくことにしました。スタジオジブリは、時代が抱える問題を繊細に感じながら作品を作り続けてこられた、日本テレビの大切なパートナーです。

スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーにご相談に伺いますと、「難しいテーマだけど、宮崎吾朗くんなら相談に乗ってくれるかもしれない」とおっしゃいました。私たちは宮崎吾郎監督に、番組が置かれている厳しい状況、そして抱えている悩みをお伝えしました。すると、その日の夜、私たちの元に1枚の絵が届きました。そこには、「愛は地球を救うのか?」「わからない」「君はどう思う?」という言葉。

24時間テレビ「愛は地球を救うのか?」

このテーマを私たちは自問自答し、「24時間テレビ」を再スタートします。「24時間テレビ」は8月31日(土)、9月1日(日)に放送させていただきます。見ていただけたらうれしいです。

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