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リスク大きい外国人はNO?未だ監督不在の韓国代表、“自国出身指揮官”肯定論が浮上…そのワケは

  • 2024.6.20

A代表の新監督選びをめぐって4カ月近く紆余曲折を経ている韓国サッカー協会(KFA)の国家代表戦力強化委員会が、「現実的な条件」と「持続的成長のためのリーダーシップ」に焦点を置いて候補群を狭めている。

不確実性の大きい外国人監督を無理に選ぶのではなく、韓国人監督も深くチェックするという意志の表れだ。

戦力強化委員会は6月18日、非公開の第9回会議をソウル市内で行った。

これに先立ち、複数の代理人がKFAに提出した履歴書だけでも100枚近くに上る。

もっとも、KFAは現在、アジアカップ後に解任したユルゲン・クリンスマン前監督の違約金、さらには天安(チョナン)サッカーセンター建設費用の調達などの影響で、財政面で余裕がない。

先月、現カナダ代表監督のジェシー・マーシュ氏など、有力な外国人監督との交渉で年俸面などの基本条件が折り合わず、将兵に失敗したことが代表的な例だ。

チョン・ヘソン委員長を中心とした戦力強化委員会はもちろん、KFAもやはり現実を実感している。結局、財政面を考慮して現実的な路線に方向転換するしかない。

「リスクが大きい外国人監督より…」

ただ、第9回会議で話題に上がったのは「効用性」と「持続的発展の可能性」だ。

KFAが前提条件とする、「20億ウォン(日本円=約2億2854万円)前後」の年俸を受け入れるA級レベルの指導者はいないといっても差し支えない。

だが、実際のA代表には、FWソン・フンミン(31、トッテナム)をはじめMFイ・ガンイン(23、パリ・サンジェルマン)、DFキム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)、MFイ・ジェソン(31、マインツ)など、歴代屈指でトップクラスの選手が多く主力として活躍している。

2000年代以降、韓国サッカーは成長の過程で多くの外国人監督を招へいしてきたが、2002年日韓W杯でベスト4に導いたオランダ出身のフース・ヒディンク監督、2022年カタールW杯で3大会ぶりベスト16進出を達成したポルトガル出身のパウロ・ベント監督以外は、目立った功績を残した指揮官はいない。

外国人監督の招へいは、ただでさえ失敗の確率が高い。にもかかわらず、「条件が合う」という理由だけの中途半端な選出はA代表にネガティブな影響を及ぼしかねないという見解が多い。

また、低年俸で期待以上の外国人監督を選任できたとしても、韓国サッカーの持続的発展を考慮した選択でなければならないという話も出ている。

サッカー韓国代表
(写真提供=韓国サッカー協会)サッカー韓国代表

韓国は2022年カタールW杯当時、ベント監督体制でビルドアップサッカーのチームスタイルを固守し、大会ベスト16という結果を残した。だが、後任のクリンスマン監督時代にその長所を大きく失った。

W杯周期だけの短期的成績に集中し、費用だけ使って持続性は得られないというサッカー界からの批判も少なくなかった。

これらが、韓国人監督に対する肯定論が再び出たきっかけだ。

Kリーグに限らず、韓国国内で活動する多くの監督が、以前よりも多彩なゲームモデルで好評を得ている。

韓国A代表も世界的レベルの選手が中核を担っているだけに、彼らと柔軟にコミュニケーションしながら長所を引き出し、長期的なプランを提示することが重要な時代になったというわけだ。

匿名を求めた戦力強化委員会の某委員は、「これからは“自分たちだけのもの”を上手く作らなければならない段階ではないか。ワールドクラスの選手を多く擁しているにもかかわらず、中途半端な条件でリスクが大きい外国人監督とともにするより、韓国人監督と連携して持続性を作ることも重要だという考えだ」と伝えた。

なお、戦力強化委員会は近日中に第10回会議を開き、最終候補を選定する予定だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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