Text by 井上大輔(編集部)
フランス代表のキャプテンであるキリアン・エムバペは、オーストリアとのEURO初戦で顔面を負傷してしまった。
鼻から出血した彼は鼻骨を骨折しており、今後はフェイスマスク(フェイスガード)を着用する予定だ。
ここでは、フェイスマスクをつけてプレーしたことがある主な選手たちを取り上げてみる。
ソン・フンミン
プレミアリーグ得点王にもなった韓国代表FW。
2022年ワールドカップ直前に眼窩底骨折を負ったことで、フェイスマスクを着用してプレーした。
「マスクなしでプレーしている時とは明らかに違う。視野はまだ大丈夫だけど、ボールが来る時にイラつくこともある。マスクのせいでボールが見えないからね」とも話していた。
ロベルト・レヴァンドフスキ
最強バイエルンでゴールを奪い続けたポーランドが誇る世界最高峰のストライカー。
2015年のドルトムント戦で顔面を負傷。鼻骨や頬骨、上あごを骨折し、脳震盪も起こした。その後、バルセロナ戦でフェイスマスクを着けてプレーした。
パオロ・マルディーニ
ミランとイタリア代表で一時代を築いた闘将。ミランでの通算出場数902試合は断トツの歴代1位だ。
2003年のミラノデルビーで鼻骨を骨折し、復帰後にフェイスマスクをつけてプレーした。
ヴィクトル・オシメーン
ナポリで活躍するナイジェリア代表FW。2022-23シーズンのセリエAでは26ゴールで得点王になり、スクデット獲得に大貢献した。その市場価値は1億ユーロ(170億円)とされている。
2021年のインテル戦で顔面を複数個所骨折する大ケガを負い、顔に6枚のプレートと18本のネジを埋めこんだ。
執刀医が失明する可能性があったというほどの重傷だったが、見事復活。今でもフェイスガードをつけており、いまや彼の代名詞にもなっている。
宮本 恒靖
日本サッカー協会会長に就任した元日本代表ディフェンダー。2002年日韓ワールドカップでは本大会直前に鼻骨を骨折したため、フェイスマスクを着用した。
フェルナンド・トーレス
Jリーグでもプレーした元スペイン代表FW。チェルシー時代の2013年に鼻骨を骨折。その後、7週間ほどフェイスマスクをつけてプレーした。
なお、チェルシーは、トーレス以外にもフェイスマスクを着用してプレーした選手が多くいる。
GKペトル・チェフ、DFパウロ・フェレイラ、DFセサル・アスピリクエタ、DFアントニオ・リュディガー、DFジョン・テリー、MFラミレス、MFセスク・ファブレガス、MFネマニャ・マティッチ、FWデンバ・バ、FWピエール・オーバメヤングらもチェルシー時代にフェイスマスクをつけた経験がある。
リュディガーは2021年のレアル・マドリー戦で顔面に軽度の骨折を負ったため、2021年のEUROではフェイスマスクを着用。
また、レアル移籍後の2022年にも左目付近を20針縫う裂傷を負ったため、バルセロナ戦にフェイスマスクをつけて出場している。