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『ディア・ファミリー』が大泉洋主演作13年ぶりの快挙!ゲスト出演の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』とワンツーを達成

  • 2024.6.18
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6月14日から6月16日までの全国映画動員ランキングが発表。『君の膵臓をたべたい』(17)の月川翔監督が大泉洋を主演に迎えた『ディア・ファミリー』(公開中)が、初日から3日間で観客動員18万5000人、興行収入2億5600万円を記録して初登場No. 1を飾った。

【写真を見る】愛する娘のために奔走する家族の実話…大泉洋が試練に立ち向かう父親を熱演!

“エンターテイナー”大泉洋が奇跡の実話を描く感動作に挑む!

【写真を見る】愛する娘のために奔走する家族の実話…大泉洋が試練に立ち向かう父親を熱演! [c]2024「ディア・ファミリー」製作委員会
【写真を見る】愛する娘のために奔走する家族の実話…大泉洋が試練に立ち向かう父親を熱演! [c]2024「ディア・ファミリー」製作委員会

ノンフィクション作家の清武英利の著書「アトムの心臓『ディア・ファミリー』22年間の記録」を原作に、これまで世界で17万人の命を救ってきた“命のカテーテル”の誕生に隠された奇跡の実話を描いた本作。1970年代、先天的な心臓疾患で余命10年を宣告された娘のために、医療の知識がないながら人工心臓の開発に向けて立ち上がる町工場経営者の父と、彼を支える家族の物語が描かれていく。

映画やテレビドラマ、バラエティはもちろんのこと、音楽番組の司会や歌手活動など、ありとあらゆる分野で大活躍を見せる大泉。いまや国民的人気を獲得している大泉だが、意外なことに主演映画が動員ランキングで1位を飾るのは『探偵はBARにいる』(11)以来、実に13年ぶりのこと。メインキャストを務めた作品では『清洲会議』(13)や『トワイライト ささらさや』(14)が1位を獲得しているが、それを含めても実に10年ぶりとなる。

映画やドラマに引っ張りだこの大泉、ヒット作続きで盤石の地位を築き上げるのか [c]2024「ディア・ファミリー」製作委員会
映画やドラマに引っ張りだこの大泉、ヒット作続きで盤石の地位を築き上げるのか [c]2024「ディア・ファミリー」製作委員会

とはいえその10年間での映画出演作は、アニメやナレーション、洋画の吹替えなども含めればおよそ30本で、その半数以上が主演作。公開週のランキングでは“相手が悪かった”パターンで1位を逃すことがほとんどで、例えば文句なしのオープニング週末を飾った『新解釈・三国志』(20)の時には、相手が公開9週目とはいえ『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)。最終的に同作は興収40億を突破し、ほかに近作では『月の満ち欠け』(22)が興収13億円、『こんにちは、母さん』(23)が興収11億円と、興行的な安定感と信頼は増していることがわかる。

そうした“観客を呼べる俳優”としての地位を裏付けているのは、先述したようなマルチな活躍ぶりからもわかるように、現代の日本の俳優のなかでは珍しいエンターテイナーとしての存在感であろう。作品の宣伝のために出演したバラエティ番組や、舞台挨拶で見せる惹きの強さ。それはもちろん北海道時代からのバラエティで培われてきた能力であり、少なくとも俳優独自の言葉と裏表のないキャラクターで作品に込めた想いや魅力が語られることは映画宣伝において重宝されるべきものであろう。それが今作のような感動作であれば、なおさらギャップを生み、観客の興味を駆り立てることにも繋がるはずだ。

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』では地元の刑事役でゲスト出演! [c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』では地元の刑事役でゲスト出演! [c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

また、ゲストとして声の出演を果たした『ドラえもん のび太の宝島』(18)は、シリーズ最高の動員と興収を記録。ちょうど今週2位にランクインしている『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(公開中)でも、大泉は地元、北海道の刑事役としてゲスト出演。同作が「名探偵コナン」シリーズの興収と動員の新記録を更新していることは既報の通りであり、これらが大泉の効果かどうかはともかくとして、彼が“持ってる”俳優であることは間違いない。それもまたエンターテイナーに必要な資質のひとつといえるだろう。

ちなみに大泉の関連作品が動員ランキングでワンツーを飾ったのは特別出演だった『鋼の錬金術師』(17)が1位で、同日公開の代表シリーズ『探偵はBARにいる3』(17)が2位だった2017年12月1週目以来である。

『ブルー きみは大丈夫』『「ツキウタ。」劇場版』も初登場!

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は今週も2位! [c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は今週も2位! [c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

さて、ランキングに戻ると『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は累計成績で動員1040万人を突破、興収は148億8000万円に到達。まもなく新海誠監督の『すずめの戸締まり』(22)の最終興収149億4000万円を上回る見通しで、国内史上15作品目の興収150億円突破も目前まで迫っている。

また『帰ってきた あぶない刑事』(公開中)は週末3日間で動員9万2000人、興収9600万円を記録し、今週も3位をキープ。累計成績では動員92万人、興収12億円を突破。近日中には動員100万人の大台に突入することだろう。先週1位で初登場を飾った『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:』(公開中)は3ランクダウンの4位となっている。

『ブルー きみは大丈夫』は8位に初登場 [c]2023 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
『ブルー きみは大丈夫』は8位に初登場 [c]2023 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ディア・ファミリー』以外の新作は2本。8位にランクインしたのは「クワイエット・プレイス」シリーズのジョン・クラシンスキー監督がメガホンをとったファンタジードラマ『ブルー きみは大丈夫』(公開中)。心に傷を抱えた12歳の少女ビーと、子どもにしか見えない“空想の友だち”のブルーの心の交流を描いた物語で、日本語吹替え版ではKis-My-Ft2の宮田俊哉がブルーの声を、稲垣来泉がビーの声を担当。

そして10位には、架空の芸能事務所ツキノ芸能プロダクションに所属するアイドルたちの活躍を描く「ツキウタ。」シリーズの10周年プロジェクトとして製作された『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』(公開中)がランクインを果たした。

『劇場版 ウマ娘』は興収10億円に到達! [c]2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会[c]2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会
『劇場版 ウマ娘』は興収10億円に到達! [c]2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会[c]2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会

既存の作品では公開4週目を迎えた『劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』(公開中)が累計成績で動員66万人、興収10億円を突破。公開18週目を迎えた『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(公開中)は2週ぶりにトップテン圏内に返り咲き、累計動員771万人、累計興収110億円を突破。日本歴代興収ランキングでは『南極物語』(83)などを抜いて35位に浮上している。

以下は、1~10位までのランキング(6月14日〜6月16日)

1位『ディア・ファミリー』

2位『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』

3位『帰ってきた あぶない刑事』

4位『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:』

5位『劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』

6位『マッドマックス:フュリオサ』

7位『映画 からかい上手の高木さん』

8位『ブルー きみは大丈夫』

9位『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』

10位『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』

今週末は、ウィル・スミスとマーティン・ローレンス共演のアクションシリーズ第4弾『バッドボーイズ RIDE OR DIE』(6月21日公開)、ヒット作『老後の資金がありません!』(21)の前田哲監督と草笛光子が再タッグを組んだ『九十歳。何がめでたい』(6月21日公開)、吉田鋼太郎が主演を務めたテレビドラマの劇場版となる映画『おいハンサム!!』(6月21日公開)などが控えている。

文/久保田 和馬

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