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子どもがお友達に命令したら?アメリカ人が考える「威張ること」と「リーダーシップ」の違い

  • 2024.6.18
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アメリカでシングルマザーをしながら、子育てについて発信しているひろこです。私の7歳の息子は自己主張が強く、目立つのも大好き。そんな性格なので、お友達の中でもリーダー的な存在になりたがっていました。以前自宅に数人のお友達を呼んで遊んでいた時、遊ぶルールなどを自分で勝手にどんどん決めていく息子。息子の自分本位な態度が少し気になっていました。そんなある時、学校の先生からこんな報告を受けました。「息子くんはお友達に対して、少しBossy(ボスのような)な態度を取ることがあります」つまり威張った態度で友達に接していることがあると。そんな態度を取っていたので、当然お友達からも煙たがれてしまい、結局息子本人も寂しい思いをしていました。そのことを心配してくれた先生が、威張ることと、リーダーシップを持つことの違いについて、息子にこんな風に話してくれました。

リーダーこそみんなの意見を聞かなくちゃいけない

お友達が一緒に遊んでくれなくなって悲しんでいる息子に、「どうしてお友達は一緒に遊ぶのが嫌になっちゃったのかな?〇〇くん(息子)は、誰かに命令されて自分の話を聞いてもらえないのは嬉しい?」と息子に考えさせたあと、「リーダーって自分のやりたいように人に命令する人じゃなくて、みんなの話を聞ける人だよね。どっちの人になりたいかな?」と話してくれたそうです。リーダーこそ人の意見を聞かなくちゃいけないと、大人の私もハッとするようなお話でした。アメリカの教育というと、自己主張ができる人を育てるというイメージがありますが、同じくらい「人の意見を聞くこと」の大切さもしっかり教えているんだなと感じました。同じようなことを感じた出来事が他にもあります。

ネイティブアメリカンから伝わる聞く練習のアイテム「トーキング・スティック」

以前息子が学校でこんなものを作って持ち帰ってきました。

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木の枝にカラフルな毛糸が巻かれていて、先に羽が付いた、「トーキング・スティック」というものです。「これを持ってる人だけがお話をできるんだよ!」と息子が言うのでどんなものか調べてみると、ネイティブアメリカンの人達が大切なことを決める時に使うコミュニケーションのツールでした。円座になってみんなで話合いをする時、トーキングスティックを握っている人だけがその場で発言をすることができて、このスティックを握っている間は、自分の意見を自由に話すことができます。その意見に賛成でも反対でも、周りの人は口を挟まずにその人の話を最後まで真剣に聞くというのがルール。自分の番が終わったら次の人にスティックを渡して、今度は自分が聞く側に回ります。自分の意見を話すこと、例え自分とは意見が違っても相手にリスペクトを持つことを目的とした伝統的なツールです。アメリカの小学校では、自分の意見を言う練習と、人の意見を聞く練習をするためにこのスティックを使うことがあるそうです。途中でつっかえたり、上手に話せなくても、みんな真剣に話を聞いてくれるので、子ども達は安心して自分の意見を話すことができます。自分の話を聞いてもらえるとどんな気持ちになるかを子どもが実感できるので、人の話を聞くことの大切さも学べる素敵な方法だなと思いました。

本物のリーダーってどんな人?

具体的にどういう人がリーダーシップがある人なのかは、実在の人物を例に出して話をすると、子どもにもイメージしやすくなるのかなと思います。私は息子にキング牧師のことを話してみました。アメリカでは1月の第三月曜日は「キング牧師の日」という祝日で学校はお休みになります。キング牧師については学校でも教わっていますが、家でも彼のストーリーをYoutubeで見ながら話をしました。「自分がやられたことを誰かにやり返したりせずに、たくさんの人の話を聞いて、その人達のために自分が行動して、世の中をいい方向に変えた凄い人だよ。本物のリーダーってきっとこういう人なのかなってママは思った」という感じで息子に話しました。他にも歴史上の人物や、子どもが好きなスポーツ選手の話をするのも良いかもしれません。まだお友達に偉そうな態度を取ってしまう事もある息子ですが、少しづつリーダーシップをとれる人に成長してくれたら良いなと思っています。そして、家庭の中のリーダーは親である私だと思うので、息子の良いお手本になれるように私自身も頑張ろうと思います。

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Instagram:ひろこ(@hirorokok)

著書『LA在住のママがやっている アメリカ式・はじめてのお金教育』

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