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妊娠中に「ヘアカラー」「ピアス」「ジェルネイル」したらダメ?産婦人科医に聞いて分かった要注意の「おしゃれ」6つ

  • 2024.6.17
「普段のおしゃれ」はどこまでOK?
「普段のおしゃれ」はどこまでOK?

食事、行動、運動……妊娠中は、日常生活に少なからず制限が生じてしまうもの。女性は特に、化粧やアクセサリー、ネイルといった、普段の何気ない「おしゃれ」に関する制限も気になると思います。中には「産休までは出社するから、普通に化粧したいけど…」「妊娠したら結婚指輪を外さないといけないって聞いた」「ムダ毛処理はしていい?」「髪は染めてもいいのかな」など、判断に迷うという声もあるようです。

そこで、妊娠中の「おしゃれ」にまつわるOK/NGラインについて、神谷町WGレディースクリニック(東京都港区)院長で産婦人科医の尾西芳子さんが解説します。

ジェルネイルは出産時、必ず除去が必要

妊娠中でも、できる限り「普段通りのおしゃれ」を楽しみたいと思う女性は、きっと多いことでしょう。しかし中には、妊娠中は注意すべき「普段のおしゃれ」も存在します。

産婦人科医の観点から、妊娠中に注意が必要と考える「普段のおしゃれ」に関わることとして、次の6つが挙げられます。

【指輪(結婚指輪など)】

「妊娠したら、結婚指輪を外さないといけない」とよく聞くかもしれませんが、妊娠したからといって、指輪をしてはいけないということは特にありません。

ただ、妊娠中は、母体が赤ちゃんを正常に発育させるために脂肪を蓄えたり、増加する女性ホルモンの影響でむくんだりします。そのため、妊娠が進むにつれて指輪が外しにくくなったり、抜けなくなったりしてしまうことは十分に起こり得るといえます。また、あまりに太って指輪が指を締め付けてしまうと、神経に影響が出る危険性もあるので、その点も知っておきましょう。

【ピアス(耳、へそなど)】

妊娠中にピアスをつけること自体には問題ありません。ただ、妊娠中に新しくピアス穴を開けるのは避けた方がよいでしょう。妊娠中は免疫力が落ちて細菌に感染しやすく、化膿(かのう)しやすくなっているためです。

また、へそピアスについては、おなかが大きくなるにつれ皮膚が引き伸ばされて薄くなるため、切れやすくなるほか、感染の危険性もあります。健診の際にも邪魔になるので、早めに外しておきましょう。

【化粧】

妊娠中は、シミの一種である「肝斑(かんぱん)」が出やすかったり、いつもはできない人でもニキビができやすかったりと、肌トラブルが起きやすくなります。

通常のお化粧に使う化粧品に含まれる成分は、妊娠中に使用しても問題ないものです。ただし、美容皮膚科で使われるような「レチノイン酸」やボトックス注射などは、妊娠中に使用すると胎児への影響が出ることがあるため、使用できません。

【ヘアカラー、パーマ、白髪染め】

妊娠中にヘアカラーやパーマ、白髪染めをすること自体は、母体や赤ちゃんには問題ありません。「薬液が頭皮から吸収され、胎児に影響を及ぼすのでは?」と心配する人もいらっしゃいますが、基本的に、ヘアカラーなどに使用されている薬液は人体への使用が許可されているもので、胎盤を通過して赤ちゃんに悪影響を及ぼす成分は入っていません。

ただ、おなかが大きくなってくると、ヘアカラーやパーマをする際、あおむけになる時間が長くなるなどで気分不良を起こす可能性があり、その点は注意が必要です。なるべく同じ体勢を長く取らないようにし、気分不良があれば早めに知らせるなどして対処しましょう。

【マニキュア、ジェルネイル】

妊娠中にマニキュアやジェルネイルをすることは問題ありません。ただ、ヘアカラーなどと同様に、おなかが大きくなってくると、長時間同じ体勢で施術を受けるのがつらいこともあると思います。ネイルサロンに行く際は、事前に所要時間などを確認するとよいでしょう。

なお、出産時は、マニキュアやジェルネイルは除去してからの入院となります。これは出産時、母体の酸素の状態を調べるため、指に測定器をつけたり、爪の色で体調変化を見たりする必要があるからです。妊娠後期に入ったら、必ず除去しておくようにしましょう。

【除毛、脱毛(自己処理含む)】

妊娠中の毛の自己処理は、絶対にダメというわけではありませんが、なるべく控えることをおすすめします。というのも、妊娠中は肌が敏感になり、いつも使用しているものでも痛みやかゆみが出ることがあるからです。どうしても自己処理をしたい場合は、狭い範囲で試してからにしましょう。

また、妊娠中はホルモンの影響で毛が濃くなったり、色素沈着しやすかったりします。サロンや美容皮膚科での「レーザー脱毛」や「光脱毛」は、通常の強さでも過剰に反応してしまい、やけどなどの危険性もあるため、妊娠中はやめましょう。

「おなかに赤ちゃんがいる」意識を忘れずに

「妊娠中だから…」と、いつものおしゃれを過度に制限する必要はありません。お母さんになってもきれいでいたいですものね。

ただし、高いヒールの靴を履いていたり、へそ出しの格好をしていたりする妊婦さんを見ると、赤ちゃんがかわいそうになります。

妊娠中は歩行時などにバランスを崩しやすいので、高いヒールの靴を履くと、思わぬケガや事故につながってしまうこともあります。また、へそ出しのスタイルをしているとおなかが冷えたり、万が一のときに守るものがなかったりします。

「おなかに赤ちゃんがいる」こと、そして「赤ちゃんを守れるのはママしかいない」ことを忘れずに意識しながら、おしゃれを楽しんでくださいね。

オトナンサー編集部

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