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シャンプーが“泡立たない”まま洗髪しちゃダメ!美容師が教えるリスク&対処法

  • 2024.6.17
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シャンプーが泡立たない原因は?
シャンプーが泡立たない原因は?

髪を洗うときにシャンプーがうまく泡立たないことがあります。その際、もう一度シャンプーを付けて髪を洗い直すか、そのまま洗い流して終わらせるかで迷ったことはありませんか。

そもそも、シャンプーがうまく泡立たないのはなぜなのでしょうか。その場合、もう一度シャンプーを付けて、髪を洗い直した方がよいのでしょうか。それとも、泡立てないまま洗っても問題はないのでしょうか。

シャンプーが泡立たない原因のほか、シャンプーを泡立てないまま髪を洗うリスクについて、美容師・シャンプーソムリエの三村浩章さんが解説します。

シャンプーを泡立てないと髪が傷む原因に

シャンプーが泡立たない原因はさまざまですが、大きな原因は2つあります。

まず、頭皮や髪が十分にぬれていなかった可能性が考えられます。シャンプー剤のポテンシャルを最大限に発揮するためには、頭皮や髪をお湯でしっかりぬらさないといけません。水分不足だと、泡立ちが非常に悪くなってしまいます。

ところで、多くのシャンプーには、界面活性剤が含まれています。そもそも水と油は混じり合わないものですが、界面活性剤には水と油を混ぜ合わせる作用があり、それにより汚れを洗い去る働きがあります。

シャンプーの泡が立たない一番の原因は、頭皮や髪の汚れに対し、界面活性剤の洗浄力が弱過ぎたり、強過ぎたりするからです。

大まかに言うと、シャンプーに含まれる界面活性剤の洗浄力が強ければ、少々の汚れでも泡は立ちます。逆に、界面活性剤の洗浄力が弱いと、汚れが少なくても泡が立ちにくいのです。頭皮の脂や整髪料のオイルなどの汚れが多くなれば、その分、界面活性剤の洗浄力が必要になるわけです。

製品によって成分が異なるため、一概には言えませんが、ドラックストアやスーパーなどで販売されているシャンプーは、おおむね洗浄力が強いのに対し、美容院で販売されているシャンプーは洗浄力が弱いです。

汚れをしっかり落とすには洗浄力が強いシャンプーを使うのが望ましいと思うかもしれませんが、こうした製品はあまりお勧めできません。必要以上に頭皮や髪の油分を落としてしまうため、髪のパサつきや頭皮のかゆみの原因になるからです。

またせっけんを原料とした、いわゆる「せっけんシャンプー」を使うと、せっけんかすが生じて髪や頭皮に残ってしまいます。すると、頭皮の刺激やトラブルの原因になるほか、せっけんかすが汚れになるため、泡立ちが余計に悪くなります。

なお、日本の多くの地域の水道水は、硬度が低い「軟水」に該当するといわれているため、日常生活で硬水を使っている人は多くないと思います。もし髪を洗う際に硬水でぬらすと、硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが界面活性剤と反応し、洗浄力を弱め、発泡力を低下させます。そのため、シャンプーが泡立ちにくくなります。

また、海に行った日に髪を洗うと、シャンプーの泡立ちが悪くなる傾向にありますが、これは海水の硬度が高いことや海水に含まれる塩分が関係しています。

そして、注意してほしいのですが、髪は水分を含むと表面の「キューティクル」が浮き上がるため、その状態で髪同士がこすれるとはがれてしまい、髪が傷みます。シャンプーの泡には髪と髪の間に入って、摩擦を軽減する効果があり、泡立てないまま洗うと、髪が傷む原因になるというわけです。

また、シャンプーを泡立てないと原液が頭皮に残りやすくなり、フケが出る原因にもなるため、注意が必要です。

泡がうまく立たない場合、泡が立つまでシャンプー剤を追加するか、一度お湯で洗い流してもう一度シャンプー剤を付けるかのいずれかの方法がありますが、私は一度洗い流してから、もう一回シャンプーを付ける方がよいと思います。つまり、二度洗いをお勧めします。

繰り返しになりますが、髪を洗うときは頭皮や髪をお湯でしっかりぬらした上で、シャンプーを泡立てるようにしましょう。

オトナンサー編集部

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