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おじさんにダメ男でもマーベル超えの面白さ…日本の偉大なヒーロー映画(2)オヤジ対イケメン…仰天の展開とは?

  • 2024.6.17
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佐藤健【Getty Images】

根強く人気のある「スーパーヒーロー映画」。近年、「ヒーロー疲れ」という言葉が生まれ、ファンが離れる一方、常識を外れた設定や型破りなヒーローの出現により、幅広く支持される作品がある。今回は、定年間近のおじさんや、ダメ男など、常識の枠を外れたことで大成功を収めた、最高のヒーロー映画を紹介する。第2回。(文・ZAKKY)

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『いぬやしき』(2018)
監督:佐藤信介
脚本:橋本裕志
原作:奥浩哉
キャスト:木梨憲武、佐藤健、本郷奏多、二階堂ふみ、三吉彩花、福崎那由多、濱田マリ、斉藤由貴、伊勢谷友介

【作品内容】

定年間近の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎(木梨憲武)は、会社や家族からのけ者にされた孤独な日々を送っており、ある日、末期ガンによる余命宣告を受け、さらなる虚無感に襲われる。が、その晩、飛行機の墜落事故に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は、スーパーマン的な力を手に入れることに。一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓(佐藤健)は、人々を滅ぼすことに使うことに。獅子神を止めようとする、犬屋敷の戦いが始まる。

【注目ポイント】

『GANTZ』(漫画・2000~「週刊ヤングジャンプ」集英社/映画・2016)などで知られる「ある日突然、得体の知れない存在が現れる・自身が得体の知れない存在になる」といった作風を描かせたら世界一!である、奥浩哉による漫画が原作である。

そして、メガホンを取ったのは『デスノート Light up the NEW world』(2016)、『キングダム』(2019年~)シリーズなど、福田雄一と並んで「この人に漫画原作映画を撮らせたら間違いねーだろ!賞」を送りたい、佐藤信介監督。

蓋を開ければ、犬屋敷壱郎が家族で食卓で話すといったシーンなどにおける「静」の描写、CGやワイヤーアクションの技術を駆使し、実写化不可能と言われていた「動」の描写を、見事に映像化していた。

役者陣のキャスティングも秀逸である。

10年ぶりの映画主演となった木梨憲武なのであるが、その演技力はとんねるず全盛期のコントを思わせる、おそらく節々でアドリブも利いている表現力が非常に愛らしい。

もちろん、内容はシリアスなわけだが、「ジジイ」の悲哀から一転し、ヒーローになってゆく爽快感がとても痛快なのである。

木梨は3月までフジテレビ系で放送されていた『春になったら』(2024)でも、「よきジジイ」ぶりを好演しており、余計なお世話かもしれないが、完全に役者にシフトチェンジをした方がいいと思われる。ご本人もこれからの人生はその気なのではないだろうか。

そして、獅子神皓を演じた佐藤健であるが、初のヴィランを役を演じたことにより、おそらく「待ってました!」と、少なからぬファンが歓喜したのではないだろうか。

「これは、僕と日本との戦争です」など、セリフがいちいち怖いし、その形相から気合が入りまくっているのが伝わる。背筋が凍るようなワルい佐藤健が観たい人は必見である。

本作は第36回「ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭」にてインターナショナルコンペディション部門のグランプリに当たる、ゴールデン・レイヴン賞を受賞しており、海外にも日本が生んだ新感覚のヒーロー映画として鮮烈なインパクトを残した。

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