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不倫された者同士で意気投合しました… 30代女性が「社内不倫に堕ちたワケ」【前編】

  • 2024.6.16

似たような苦労を経験した男女が出会うと、一気に距離が縮まることがあります。今回は、「配偶者の不倫」という共通点をもつ相手と想像もしなかった男女関係へと進んでしまった30代女性のエピソードを、メンタル心理カウンセラーの並木まきがお届けします。

夫の不倫が理由で離婚。充実した日々だったが…

浩子さん(仮名)は、夫の不倫が原因で数年前に離婚をしました。離婚後は「もう恋愛や結婚はいいかな…」という気持ちが強く、一人で生きていく決心をしていたとのこと。仕事にまい進し、キャリアアップに向けて転職も果たしたそうです。

「転職先に入社して数か月後、新入社員が入ってきたタイミングで歓迎会が開かれました。それまで、職場ではプライベートな交流をもっていなかったので、歓迎会をきっかけに同僚たちと親しくなれそう! と楽しみに参加しました」

歓迎会の当日、浩子さんの隣に座ったのは同僚男性の星野さん(仮名)。話していくうちに星野さんから「離婚間近なんだ」とカミングアウトされたとのこと。しかもよくよく話していくと、離婚の原因は浩子さんと同じく配偶者の不倫。その話の後に、精神的な距離が一気に近づいたそうです。

同じ苦労を分かち合える相手とホテルへ…

「配偶者の不倫という共通点から一気に親近感が増して、その場で連絡先を交換しました。歓迎会がお開きになって駅に向かっていたところ、星野さんから“よかったら、このあと二人で飲み直しませんか?”と連絡が入ったので、引き返して星野さんと合流しました。
その晩は、不倫で傷ついた話や離婚の苦労話などを語り合っていたのですが、プライベートな話を分かち合ううちに、精神的な距離が一層近づいてしまって…。その日のうちに、そのままホテルに行ってしまったのです」

お酒の勢いもあって、星野さんとの情事は浩子さんにとってそこまでの罪悪感や思い入れはなかったとのこと。このときの浩子さんは、星野さんとお付き合いをするつもりはなく、「1回限りの過ち」だと割り切ったそうです。

「配偶者に不倫をされた者同士、慰め合ったみたいな感覚でしたね。お酒の勢いで、ちょっと大胆になっちゃったかな…という程度でした。だから私の気持ちが星野さんに傾くこともなかったし、その晩以降も、星野さんに会社で会えば普通に接していましたよ」

お酒が冷めて冷静になってからは、同僚と関係を持ったことに多少の後悔はあったそうですが、まるであの夜のことなんてなかったかのように淡々と仕事をこなし、日常へと戻ったのだといいます。

共通項が多い男女が出会うと、あっという間に心の距離が縮まることも少なくありません。「配偶者の不倫」という特殊な出来事においては、つらい経験だからこそ一瞬にして相手を自分のよき理解者であると錯覚してしまうのでしょう。しかし、相手の素性や素行を知らないうちは、安易に深入りしないほうが賢明です。
©Trickster*/Adobe Stock ©Monet/Adobe Stock

文・並木まき

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