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実はNGの食べ方なんです…【管理栄養士監修】無理のないダイエットを叶えるための「食事ルール」

  • 2024.6.15
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夏が近づくと、ダイエットを意識し始めるという人も多いでしょう。しかし、無理な食事制限や極端なダイエット方法は、健康を害し、長続きしないことが多いものです。そこで今回は管理栄養士の筆者が、無理のないダイエットを実現するための食事ルールをご紹介します。ぜひ夏に向けて健康的に理想の体型を目指しましょう。

ダイエット中にNGな食事

ダイエットのためによかれと思って実践している食事が、実は健康や美容を損なう要因となる可能性も。ダイエット中にやりがちなNG食事や、なるべく避けたい食品について解説します。

朝食を食べない

食事量を減らすために朝食を抜いてしまうと、脳の活動に必要なエネルギーや、夜寝ている間に失われた水分が不足してしまいます。朝食を摂ることで体温を上げ、元気に1日の活動をスタートさせることは健康的なダイエットのためにも大切です。

また、朝食を抜くことは昼食や夕食を食べすぎる要因となり、結果的に体重増加につながりやすいともいわれています(※1)。朝食をしっかり食べると調子がよくないという方は、インスタントのみそ汁やヨーグルトなど手軽に摂れるものを取り入れてみてください。

偏った食事

痩せるために野菜だけ食べる、炭水化物を抜くなどの偏った食事はおすすめできません。一時的に体重は減るかもしれませんが、それは体内の水分が減ったり、筋肉量が落ちたりしている可能性があります。これは健康的な痩せ方ではなく、食事を戻すとかえってリバウンドしやすいため、偏った食事は控えましょう。偏った食事を続けると必要な栄養素が不足し、貧血や便秘など健康を損なうリスクもあります(※2)。

また、今までおやつやアルコールを毎日のように摂っていた方が、ダイエットのためにと急に辞めてしまうと、ストレスがたまり反動で暴飲暴食につながる可能性も。まずは食べる日を決めたり量を減らしたりなど、少しずつ調整するとよいでしょう。

ダイエット中になるべく避けたい食品

絶対に食べてはいけない食品はありませんが、ダイエット中になるべく控えたほうがいい食品をお伝えします。

まずは脂質が多い食品。揚げ物やスナック菓子、洋菓子、菓子パン、インスタントラーメンなどが挙げられます。これらは脂質が多く少量でも高エネルギーなので、食べすぎは体重増加につながりやすいでしょう。

また、ジュースや砂糖入りコーヒーなど、甘い飲み物は血糖値を急上昇させ、体脂肪増加につながりやすい食品です。特にダイエットを意識していない方でも、健康のためになるべく控えられるとよいでしょう。

ダイエット中にOKな食事

基本はバランスの取れた食事

「ダイエットのために何を食べたらいいのか」という質問をよくされますが、特定の食品ばかりを摂るような食生活では健康的なダイエットとはいえません。食品に含まれている栄養素は互いに助け合って働くため、特定の食品に偏ってしまうと、体内でうまく代謝されにくくなります。

主食(ごはん・パン・麺類など)、主菜(肉・魚・玉子・大豆製品など)、副菜(野菜・海藻・きのこなど)をそろえた食事を意識すれば、自然とバランスが取れた食事になりますよ。そのうえで余分なエネルギーは摂りすぎないように気を付けましょう。

ダイエット中におすすめの食品

特定の食品に偏らないことが前提ではありますが、ダイエット中におすすめの食品をお伝えします。

まずは低脂質・高たんぱく質な食品です。たんぱく質は筋肉の材料となり、基礎代謝を上げるためには必須の栄養素です。基礎代謝を上げることは、消費エネルギーを増やして体脂肪を減らすためにも大切なので、たんぱく質は不足しないように毎食摂れるとよいでしょう。

たんぱく質は肉・魚・卵・大豆製品などに多く含まれています。脂身が多い肉などは脂質が多くダイエット中には不向きです。赤身肉や白身魚、納豆や豆腐など低脂質な食材を選びましょう。

また、食物繊維が摂れる食品もおすすめです。食物繊維は適度に摂ると満腹感を感じやすく食べすぎ防止につながります。さらに糖分や脂質の吸収をおさえてくれる働きもあり、ダイエット中の方だけでなく生活習慣病が気になる方にも推奨されます。

食物繊維は野菜・海藻・きのこなどに多く含まれているため、毎食取り入れられるとよいでしょう。ごはんを雑穀米や玄米に、パンをライ麦パンや全粒粉パンに代えても食物繊維が効率よく摂れますよ(※3)。

食事時間はなるべく一定にする

ダイエット中は食事の量や内容を気にする方が多いかもしれませんが、実は食べる時間帯にも注意が必要です。たとえば、夕食の時間が遅くなってしまうと、血糖値が上昇し体脂肪として蓄積されやすくなります。寝る2時間前までには食事を終えられるのが理想的です。

また朝食を食べることは体内リズムを整えて胃腸を刺激し、便秘予防にもつながります。体内リズムを整えることは睡眠の質を上げることにもつながり、健康や美容のためにも大切です。できるだけ規則正しい食事を心がけましょう(※4)。

食事を見直して健康的なダイエットを

無理のないダイエットを成功させるためには、極端な食事制限ではなく、バランスの取れた食事と適度なカロリー摂取が鍵となります。夏に向けて、適切な水分補給や旬の食材を取り入れた食事、そして適度な運動との組み合わせも大切です。無理なく持続可能なダイエットを続けることで理想の体型を手に入れて、楽しい夏を迎えましょう。

【参考】
※1 農林水産省.「めざましごはん」について
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット ダイエット
※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 交代制勤務者の食生活に関する留意点
©One/AdobeStock ©buritora/AdobeStock

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

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