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【中学受験にも役立つと話題】科学漫画『つかめ! 理科ダマン』が韓国と日本で大ヒット! 著者にインタビュー

  • 2024.6.15
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『つかめ! 理科ダマン』シリーズは日韓で累計200万部を突破した大ヒット学習漫画。教育大国の日本と韓国で、親から子どもまで幅広い層に愛されています。作品の魅力を伝えるべく、作画担当の漫画家ナ・スンフン先生にお話を伺いました!


韓国・日本で大ヒット! 科学漫画『つかめ! 理科ダマン』シリーズ

『つかめ!理科ダマン』(1~6巻まで発売中、マガジンハウス刊)の主人公は、科学の天才大学生のシン。妹のジュリやいとこのグゥ、パパとママがトラブルを巻き起こし、科学の知識で解決するストーリー。科学の疑問がギャグ満載の漫画で学べるようになっていて、「爆笑しながら、理科の知識が身につく!」と口コミで人気が広まりました。日本では、中学受験にも役立つと中学受験生の家庭に支持されたこともあり、異例の大ヒットを記録しています。

1巻18話、『うちにカミナリが!』より。カミナリがジグザグに光るワケを紹介。すべての話が漫画と図説などで構成されている。

【科学を、面白く読める漫画にして大ヒット】

ーーこの作品が生まれたきっかけ、形になるまでの経緯を教えてください。
「以前、私たちが描いたウェブ漫画がありました。その読者層を調べると、意外にもコア読者が小学生だったんです。それなら小学生が気軽に楽しめる教育漫画を作ろう、と考えて、作家のシン先生と協力して、理科を題材にした漫画を作ろうと思いました。15年も前の作品ですが、幸いにウェブ漫画は認知度があったので、その時、学生だった人たちが今は親になっていて、自分の子どもたちにも読ませるケースが多いです。長い歴史があって、今の形となりました」 ーー表情が豊かで、一瞬で笑わせるギャグを繰り出すキャラクターが、とても可愛くてユニークでもあります。キャラクターはどうやって生み出されたのでしょうか。
「このキャラクターができるまで、1年くらいかかりました。キャラクターの形は、韓国的な表現が入っています。結果的にキャラクターの頭に手がついている形になったのですが、これには精神をつなぐという意味があります。精神をつなぐ手をどこにつけるか迷って、数ヶ月かかりました。日本では、頭についている手について詳細な説明ができませんでしたが、頭の手に気づく人は気づくけど、気にしない人もいて、それが面白くて、新鮮だと思いました(笑)」

ーー(笑)。韓国ではどのキャラクターが人気ですか?
「シンが人気1位、グゥが2位です」

1巻のプロローグより。黒髪がシンで、いとこのグゥに科学を教える。

ーー先生のお気に入りのキャラクターを教えてください。
「最も好きなキャラクターは、ジュリの友達のユウです。メガネをかけていて、少し独特なキャラクターの女の子です。ちょっと不思議な優等生という感じがして好きです(笑)」

眼鏡をかけているのがユウ。4巻『ジュリがてつ夜で勉強』より。人はねないといけないの?という疑問を解説

ーー登場人物のドタバタ劇や、散りばめられたギャグはもちろん、「うんちをしなかったらどうなるの?」「炭酸飲料っていつからあるの?」といった、子どもたちが喜びそうな科学ネタも大きな魅力となっています。そのネタはどうやって見つけるのでしょうか。
「基本的にテーマに関しては、出版社から受け入れています。小学校のカリキュラムから、物理や生物、科学などさまざまなテーマを数百個以上選び、そこから小学生が面白がってくれる質問とストーリーを考えます。私の役割は短いページ数の中で、イラストで説明することなのですが、私は科学ドキュメンタリーを見ることが好きなので、それが役に立っていると思います。私たち大人も難しい説明を読むのは大変ですよね。だから、なるべく絵とストーリーだけで科学の概念を理解できるよう工夫しています」

【日本、韓国の教育事情】

ーー日本では、近年、小学生が受験する中学受験が過熱しています。『理科ダマン』は、小学生の子どもたちが理科に興味を持ってほしいと願う保護者からも支持されています。
「日本では、中学受験の受験勉強に使われているのが興味深いと思いました。漫画の部分も役立っているといいのですが」 ーーコラムはもちろん、漫画の部分もギャグで笑いながらも、学びもたくさんあります。勉強の合間に読んでいても、保護者としては安心です(笑)
「それは良かったです(笑)。私も安心します」 ーーそういった部分で、中学受験生のお母さんたちの間で『理科ダマン』は、SNSを中心とした口コミでどんどん広がっていきました。韓国は、日本以上に受験が過酷だと聞きますが、どんな状況ですか?
「韓国は、教育熱が非常に高いです。英語教育がとても早く、幼稚園からかなり本格的に学ぶ子が多いです。英語以外の教育にも熱心で、『理科ダマン』を小学校入学前から読む子もいます。その背景もあって、『英語ダマン』と『国語ダマン』もあるんですよ。韓国には中学受験はありませんが、日本と同じく、保護者は本格的な受験勉強を始める前に、子どもに学ぶ楽しみを知ってもらい、自ら進んで勉強するようになってほしいと考える人が多いです」

読者からのハガキを読むナ・スンフン先生。孫に買ってあげた、テストでいい点が取れたなどの感想を見て顔がほころぶ。

ーー今後の『理科ダマン』の展望、目標などがあれば教えてください。
「科学の面白さを知り、興味を持ってもらうことが目的なので、何よりも面白く描けるように努力します。日本の中学受験を頑張るお子さんたちの役に立てるように一生懸命描いていきたいです」


『つかめ! 理科ダマン』 1~6巻絶賛発売中!

1:「科学のキホン」が身につく編

月の形が変わるワケ、おならってどうしてくさいの?、夢ってどうして見るの?など、基本的な科学の不思議を解説した全24話を掲載。作:シン・テフン、まんが:ナ・スンフン、訳:呉 華順 単行本1300円、Kindle版1170円(税込み)、マガジンハウス刊

6:みんなが実験に夢中!編

最新刊の6巻は実験をテーマに、なぞや不思議を解説。紙コップの上に人が乗れるの?、氷でお湯がわかせるの?、寒いとどうして体が震えるの?など全20話を掲載。作:シン・テフン、まんが:ナ・スンフン、訳:呉 華順 単行本1300円、Kindle版1274円(税込み)、マガジンハウス刊

撮影=梶田麻矢 取材・文=杉嶋未來

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