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いつの間にか選んでいた茨の道。診断書を書いてもらって、ほっとした

  • 2024.6.15
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鬱病になった。

去年から薄々、このままだと自分の身体が持たないと感じていた。このままだと自分はダメになると感じていた。でも周りの目が気になって、何より仕事を辞める自分自身が許せなくて、辞めるという思い切った選択をすることができなかった。

せめて頑張って冬まで働こう…と思っていたのに5月になったら急に体調が悪くなった。

◎ ◎

今年に入ってからずっとメンタルクリニックに通っていて、4月くらいから疲れが酷くて食欲がなくなってきていたので、体調が悪化してきていることは感じていた。けれどもこんな急に身体にガタが来るとは思わなかった。鬱病と診断されて2ヶ月の休職を余儀なくされた。鬱ってこんな感じなんだ。

何をするにしても疲れ果てている。今までできてた仕事も疲れてできない。疲れすぎて身体が動かないので事務所で座って何もないファイルを開いたり閉じたりして時間が経つのを待つ。疲れてるからご飯食べられない。

食べたらなけなしの体力すら持ってかれる。お腹もあんまり空かなくなった。寝ようとしても眠れない。ずっと頭が痛い。動悸が止まらない。心が辛くても身体が動くなら仕事に行くけど、身体が動かないから仕事にも行けない。「もう行けないかも」と「まだ大丈夫」の間で揺れながら、出勤している間に身体が動かなくなって、休むしかなくなった。

◎ ◎

私は身体を壊す前に辞めるなんて賢い選択はできなかった。だって仕事を辞めるってことは今までやってきた人生を失敗だと認めるようなものだからだ。高校受験、大学受験、就職活動。受験を頑張ってきたのも、就活を頑張ってきたのも、全ては良い就職先を見つけるため。

たしかに他の人よりは努力していなかったかもしれない。でも、私なりにずっと真面目に頑張ってきた。私なりに人生を頑張ってきた集大成、それが今の就職先だ。

それを辞めてしまったら今までの努力が水の泡になってしまう。だからこの会社で自分自身を証明しようとして頑張っていた。私が歩んできた人生を間違いだなんて認めたくないから。頑張って頑張って頑張って、鬱病になった。

◎ ◎

病院で診断書を書いてもらって、正直ほっとした。仕事を辞める理由ができたから。ずっと仕事を辞めたいと思っていた。この仕事が私に向いてないと思っていた。でも辞めるなんてできなかった。自分の過去を否定したくなかった。心は無理だと言っているのに、それを無視して働き続けて鬱病になった。

心も身体も動かない。だからしょうがないんだ。私はサボってるわけじゃない。甘えてるわけじゃない。この会社で限界まで頑張ったんだ。これ以上頑張れない。もうこの会社で出来ることはない。もう辞めよう。自然とそう思えた。

頑張っていた頃は、ここで終わったら人生の全てが否定されてしまうと思って怖かった。でも完全に心も身体も壊れてしまった今、立ち止まって考えると、何故か私の人生が全部間違っていたわけではないと、自然とそう思えた。本当は楽な道を選びたかったのに、間違えて茨の道を選んでしまった。まだわからないけど、きっとその道だからこそ得られた学びや経験があるはず。

◎ ◎

私は進むべき道を間違ってしまった。本当は挫折のない人生を歩みたかった。高校、大学、就職…という、順風満帆な人生を歩みたかった。でも社会に出てたったの1年と2ヶ月で挫折してしまった。

私はこの夏、道を間違えたことを認めて、この挫折を受け入れて前に進みたい。何年か後に、ふと後ろを振り返った時、進んできた道が真っ直ぐじゃなかったとしても、正解じゃなかったとしても、歩み続けて良かったと思えるように。

■Fluffy Friendのプロフィール
23年春から新社会人
大学受験に落ちたことがきっかけでフランス語の勉強を始める

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