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天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く

  • 2024.6.13
天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く
天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く

Text by 高橋アオ

天皇杯2回戦、モンテディオ山形vsSC相模原戦が12日に山形・天童市内で行われ、2-3で相模原が惜敗した。この日チームは前半12分までに2点先行されるも、連動した守備と素早い攻守の切り替えで格上相手に2得点を奪取。惜しくも1点差で敗退したが、戸田和幸監督は残るリーグ戦に向けて前を向いた。

前半序盤は山形の縦に速い攻撃などに苦しんだ相模原。前半12分までに2点先行を許したが、コンパクトに素早くパスをつなげながら相手を翻ろうし、素早く攻守を切り替えて格上相手に2ゴールを奪う見事な攻撃を見せた。試合終了後に記者会見に臨んだ戸田監督は試合を振り返った。

天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く
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――結果は1点差の敗戦ですが、局面は切り替えの部分で上回ることもありましたし、そういった部分を今後リーグ戦に向けてどう評価してさらに良くしていこうと考えていますか。

いまのチームの状態でいうと、前節もなんですけどしっかりプレーができるようになってきていて、敵陣におそらく入っていく回数、時間は増えていると思う。

もちろんこぼれもそうですし、いわゆる切り替えの局面でしっかりその展開を続けるか終わらせるかということをしないと、当然ながら相手によってカウンターのチャンスが生まれるところは、いまたぶん僕たちが直面している、我々自身次のレベルに行けるかどうかすごく重要なところだとは思っている。

選手たちは全力を尽くしていることは間違いないですけど、まだ試合で結果を得るところにまでは至ってないのかなというのは、奈良に負けた試合も含めて感じているところではある。

追求し続けないといけないのは一つ。きょうでいうと、序盤に敵陣へ入っていってロングスローも多かったです。それでゴール前に迫ったんですけど、我々がどこから失点したのかを考えると、山形さんはスローインも早いし、ボールデッドにすぐ出てくる。

基本的なスタイルはボールは保持します。背後にも鋭く出てくるんだよというのは伝えたうえでゲームに入ったんですけど、スローインから背後に落とされて、明らかに準備不足、対応不足、それで失点するところを見たときに、この試合に勝つために必要なことができたのかというのは、全員の話ではないですけど、ハーフタイムにはっきり伝えました。

「このまま終われるか」という話をハーフタイムにして、「自分たちはこのまま帰るわけにいかない」ということと、勝敗は別にして「自分たちが本当にここに何をしに来たのかということを示せ!」ということは選手に伝えてまた送り出した。

その部分に関しては、交代で入った選手も含めて見られた良いプレーはあると思う。

負けた試合の後というのは、伝え方とか総括の仕方は難しいですけど、昨年と違うことは、結果というところは絶対に度外視しちゃいけないといまの僕たちだと思う。

去年は本当に歯を食いしばりながら一生懸命、プロ1年目の選手も多かったりする中で土台を作って、まずしっかりプレーできることと、そのうえで結果も求めるんだという時期はあったと思いますけど、いまはもう違いますから。

上に上がっていく、我々が目指すところに向かっていくために必要なことを、高いレベルで行い続けなければいけない。

天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く
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負けた試合の後は言い方は難しいですけど、全員じゃないです。すごく良くやってくれた選手もいました。実際にそういったところでクロスから点も入りましたし、狙った部分は出ましたけど、試合をモノするには足らない部分、もしくは足らない選手がいたことは事実なので。

できるだけ全ての選手が、自分が持っているものとこの試合でやるべきことに全力を出し尽くすというところまでいかないと上に上がっていくことはできないと思う。

こういった試合もそういう個々の成長とか成果とか、プロで生きていく、上に上がっていくんだというところに繋げられるように、伝えて、感じてもらって、次に繋げれいければいつか(きょうの)負けの意味は出てくると思います。

負け自体に意味はない。負けていいことは別にありません。「負けたけど、良くやった」とか僕は言わない。言うつもりはない。逆に言うと勝っても良くなかったら「良くない」と言う。

負けたことをきちんと受け止めて、なんで負けたのかをしっかり見て、次に向かっていかない限りは繰り返してしまう可能性がある。そこはシビアに受け止めて僕自身も「また努力しなきゃな」といまは思っています。

チームは残すコンペティションはリーグ戦のみとなり、順位も20チーム中5位昇格プレーオフ圏内と好位置に付けている。2021年シーズン以来のJ2復帰、チーム史上初のリーグ優勝まで勝利を重ねなければいけない。

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――これで残すコンペティションはJ3だけになりましたけど、2021年シーズン以来のJ2復帰に向けてどのようなビジョンでチームをマネジメントして、J2復帰、チーム史上初のJ3優勝まで持っていくのかビジョンを教えてください。

リーグの状況に関しては常に選手には伝えているんですけど、彼らの努力とここまで獲ってくれた勝点に関しては感謝しています。

その上で続けていかないといけないことですから、非常に混戦なのは事実でどこが勝ってもおかしくないのは事実です。

例えば前節の奈良の試合を振り返ったときに、ボールを持つことが目的になっている、もしくは攻撃がそのまま攻撃で終われるわけじゃないというときに、我々は痛いしっぺ返しをくらって負けました。

できることが増えていくことはたぶん喜ばしいんですけど、その裏返しに潜んでいるリスクとか「しなきゃいけないこと」を疎かにすると、逆に例えばボールを持ってプレーするときに難しさが出てくると思う。

そういったところをポジティブに捉えて、いま我々が直面しているものというのは少し前とは違う現象だと思っているんですけど、それは我々自身が、選手たちが、上のレベルに上がるために(いま)必要なフェーズだと思う。

失敗を恐れずにということだけじゃなくて、すべきことに対してしっかり責任を持って、各局面と各個人が行っていくということで結果を掴んでいかないといけないと思う。

とにかくトレーニングしかないなと今はまた思っていますし、試合もしっかり振り返って伝えたうえでトレーニングしかない。

全員本当によくここまで努力してくれているので、フェアな形で競争を作りながら、その試合に出場するのに相応しい人をきちんと選べるかどうかというのが僕の立場ですごく重要な仕事にはなると思う。

コミュニケーションを取りながらとにかく良いトレーニングを作って、週末の試合に向けて良いチームを作る・選ぶということに取り組めていけば、彼らは基本的に上手くいかないプレーがあったとしても手を抜くとかサボるみたいなことは絶対にない。

そこだけは僕らが分かった上で彼らが目指すものに対しての情報を提供したり、課題を渡したり、逆にいうと分かっていない出来ていることを伝えたりしながら、どんどん上を目指せるように、次の試合に向けてチャレンジしたいと思います。

天皇杯2回戦2-3でJ3相模原はJ2山形に惜敗も、戸田和幸監督「シビアに受け止めて僕自身もまた努力しなきゃな」と前を向く
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昨季は20チーム中18位と苦しいシーズンを過ごしたが、若手主体のチームは今季素晴らしい活躍を見せてリーグ5位まで順位を押し上げている。多くのサッカーファンから注目を受けている指揮官がどのような采配を見せるのか今後も目が離せない。

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