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【広尾】山種美術館【特別展】「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」

  • 2024.6.14
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犬派?猫派?―愛らしい姿にほっこり癒される

山種美術館で開催中の【特別展】「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」[2024年5月12日(日)~7月7日(日)]を見て来ました。 江戸時代から現代まで、犬と猫を描いた日本絵画が一堂に会する展覧会です。犬や猫の愛らしい姿にほっこり癒されます。

出典:リビング東京Web

右、速水御舟 《翠苔緑芝》 1928(昭和3)年 紙本金地・彩色、他展示風景、左、奥村土牛 《戌年》 1982(昭和57)年 紙本・墨画、《戌》 1982(昭和57)年 紙本金地・彩色 いずれも山種美術館蔵、小林 古径 《狗》 1949(昭和24)年頃 紙本・彩色 個人蔵

やんちゃな子犬たち、長沢芦雪(ながさわろせつ)《菊花子犬図(きっかこいぬず)》

コロコロとじゃれあう9匹の子犬たちを描いた《菊花子犬図》(個人蔵)。 優しく揺れる菊の花と、1匹1匹違う表情で無邪気にじゃれあう子犬たちの愛らしい姿に心が癒されます。

長沢芦雪は、円山応挙(まるやまおうきょ)の弟子でした。円山応挙の《雪中狗子図》[1784(天明4)年 絹本・墨画淡彩 個人蔵]も展示されていました。 本作は、師の子犬の表現を踏まえながら、芦雪ならではの伸びやかな愛嬌のある子犬たちの姿です。

出典:リビング東京Web

長沢芦雪 《菊花子犬図》 18世紀(江戸時代) 絹本・彩色 個人蔵

山種美術館のアイドル猫、竹内栖鳳(たけうちせいほう)《班猫(はんびょう)》【重要文化財】

猫派の皆様、お待たせました。山種美術館のアイドルと言ってもいい猫ちゃんの登場です。 竹内栖鳳が旅先で出会い、無意識に「ははァ…徽宗皇帝の猫がいるぞ」とつぶやいて家に連れ帰ったことで生まれた名作《班猫》【重要文化財】です。

毛づくろいをしながら、ふとこちらを見つめるエメラルドグリーンの神秘的な眼差しが印象的です。 瞳と毛描に金泥を用いるなど江戸時代以前からの手法によりながら、繊細で写実的な描写が猫の毛並みの質感を感じさせます。 猫の背中を撫でた時のフワフワとした感触を思い出します。

出典:リビング東京Web

竹内栖鳳 《班猫》【重要文化財】 1924(大正13)年 絹本・彩色 山種美術館蔵

人に寄り添う犬、《慶長使節支倉常長(けいちょうしせつはせくらつねなが)》、《立秋(りっしゅう)》

守屋多々志(もりやただし)《慶長使節支倉常長》。異国の地で、主君・伊達政宗(だてまさむね)の命を果たさんとする覚悟と、かすかな望郷の思いも垣間見えるような眼差しで遠くを見つめる支倉常長の姿。 その傍らに常長と同じ方向を見つめるグレートデンが1匹。常長の気持ちに寄り添うように傍らに佇んでいます。

川端龍子(かわばたりゅうし)の愛犬ムクを描いた《立秋》(大田区立龍子記念館蔵)。 会場にはスケッチをする龍子と、その傍らに寄り添うように座る愛犬ムクの微笑ましい写真も展示されていました。 一日の制作が終わる夕暮前の一と時が、犬と遊びながらのみ退治の時間だったとか。ムクも満足していたらしい、とのことです。

出典:リビング東京Web

右、守屋多々志 《慶長使節支倉常長》 1981(昭和56)年 紙本・彩色 山種美術館蔵、左、川端龍子 《立秋》 1932(昭和7)年 絹本・彩色 大田区立龍子記念館蔵

《翠苔緑芝(すいたいりょくし)》の黒猫

琳派を意識した平面的な形とシンプルなモチーフが大胆な構成で描かれている速水御舟《翆苔緑芝》。 人工顔料の花緑青の上に緑青を重ねて発色をよくした芝や苔の鮮やかな緑が、金地に映えます。 右隻に描かれた、木陰に涼む黒猫。金色の瞳は、左隻の兎を見ているのでしょうか、猫の視線が画面全体を引き締めているようです。

出典:リビング東京Web

速水御舟 《翠苔緑芝》 1928(昭和3)年 紙本金地・彩色 山種美術館蔵

猫の不思議な魅力「三木卓さんの愛書探訪 ちいさいモモちゃん」挿画、『鬼談百景』(小野不由美著 角川文庫 2015年)表紙原画

山口晃の「三木卓さんの愛書探訪 ちいさいモモちゃん」挿画(作家蔵)。 『読売新聞』2009年1月31日の夕刊に掲載された挿画です。 幼い子供と黒猫の愛らしい絵です。 右は、『鬼談百景』小野不由美著、角川文庫の表紙の原画(作家蔵)です。

こちらは、猫の妖しい雰囲気を感じさせます。 可愛さと妖しさを見せる猫の不思議な魅力が描き分けられています。

出典:リビング東京Web

左、山口晃 「三木卓さんの愛書探訪 ちいさいモモちゃん」挿画(『読売新聞』2009年1月31日夕刊掲載) 2009(平成21)年 紙・水彩、ペン、鉛筆 作家蔵 右、山口晃 『鬼談百景』(小野不由美著 角川文庫 2015年)表紙原画 2015(平成27)年 紙・水彩、ペン、鉛筆 作家蔵

日本絵画の名品に描かれたワンちゃんネコちゃんに癒される

山種美術館【特別展】「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」は7月7日(日)まで。 古くから人間と共に暮らし寄り添ってきた犬や猫たちの愛らしい姿を描いた日本絵画の名品に、ほっこりと心癒されるひと時でした。 是非お出かけください。

※文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。

出典:リビング東京Web

山種美術館【特別展】「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」展示風景

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、絵便りふきん 黒猫(550円)、クリアファイルA5 猫 小林古径(350円)を購入。 絵便りふきんは、小さくて可愛い黒猫の柄です。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ 山種美術館

Cafe 椿 展覧会の作品にちなんだオリジナル和菓子

Cafe 椿では、青山・菊家のオリジナル和菓子、展覧会にちなんだ「菊と子犬」(710円)(左下)をいただきました。 和菓子は、ほのかな甘さ。お抹茶セットでいただくと(1,350円)です。

※価格は税込価格です。

Cafe 椿 山種美術館1F/営業時間:美術館の開館日

出典:リビング東京Web

Cafe 椿 オリジナル和菓子「菊と子犬」(左下) 山種美術館

 

〇山種美術館

URL:https://www.yamatane-museum.jp/

住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36

TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)

開館時間:10時~17時(入館は閉館の30分前まで)

※今後の状況により、開館時間は変更になることがあります。

交通:JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分

恵比寿駅西口1番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学06番)に乗車、「広尾高校前」下車徒歩1分

渋谷駅東口ターミナル54番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学03番)に乗車、「東4丁目」下車徒歩2分

 

〇【特別展】「犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―」

会 期:2024年5月12日(日)~7月7日(日)

※会期中、一部展示替えがあります

前期:5/12(日)-6/9(日)、後期:6/11(火)-7/7(日)

休館日:月曜日

入館料:

一般1,400円、大学生・高校生1,100円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)

※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1,200円、いずれかのうち大学生・高校生1,000円

※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。

※複数の割引・特典の併用はできません。

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