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問題児の米軍兵士を引き連れて観光に→案の定恐ろしいバトルが始まってしまった…【米軍基地で働いてみた(56)】

  • 2024.6.13

<問題児の米軍兵士を引き連れて観光に→案の定恐ろしいバトルが始まってしまった…>米軍基地で働いてみた[#56]

(前回の続き)私の働くアメリカ軍基地に新たに赴任してきたUnit(部隊)は活発な兵士が多く、その中でも幼馴染のアンディとランディは年も背格好も似た感じで、お互いをライバル視して競い合う毎日。

そんなある日、兵士達を観光に連れていくTour Conductor(添乗員)の担当になった私が参加者リストを見ると、アンディとランディの名前が…これは悪い予感しかしません。
予想通り、出発前から「どっちが先にバスに乗り込むか?」で争いが始まっていて、先が思いやられます。。

さて、当日の観光先ではあの有名な「黒たまご」が販売されていましたが、目ざとく見つけた兵士が「あの黒い玉子は何ですか?」と聞いてきます。
そこで「1個食べると7年寿命が延びると言われているのよ!」と教えてあげるとみんな「食べたい!」というので買うことに。

ところが、殻は黒いが中身は普通の色だとわかると、5人が揃いも揃って白身以外を捨てようとするじゃないですか…!?
慌てて理由を聞くと「コレステロールが高いから食べない」と…。

ストイックに体を鍛えて、食事制限をしたりと兵士それぞれにこだわりがあるようですが、それでも「もったいない!」と、貧乏性の私は全員分の卵の黄身を頬張りました。

「(7年×5人分で)35年寿命が延びてラッキーだね!」などと言いながら湖に行くと、白鳥のボートを見つけた兵士達。
「今度はあれに乗りたい!」と言い出します。

しぶしぶアンディと一緒にスワンボートに乗ると、横からランディのボートが「お先に!」と抜いていきました。

普段の訓練から競い合っているアンディが、それを見て黙っているはずはありません!
「マズイ…」と思った瞬間、アンディはスワンボートのペダルが壊れるほどを思いっきり漕ぎ始めたのです…。

「No Way!」スワンボートのペダルの動きは連動しているので、アンディの勢いに合わせていたら、私の足が吹き飛んでしまいます!!
私は慌ててペダルから足を上げ、膝を抱えて固まってしまいました。。

そして気が付けば、ランディとアンディだけでなく他の兵士達まで参加し、米軍兵士達によるスワンボート競争大会が始まっているじゃないですか…。

そう言えばあなた達、基地のジムにも自転車を漕ぐマシーンや、ボートを漕ぐマシーンあったよね!?
観光地に来てまでこんな事するなんて…。
結局、スワンボートが無事に岸に着くまで生きた心地のしない観光でした。

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