買ったばかりのセロリが、なんだか筋っぽい…と感じたことありませんか?生で食べるにしても、火を通すにしても、やっぱり筋が少ないものを選びたいですよね。でも買うときに見分ける方法はあるのでしょうか…?ここはやっぱりセロリのプロに聞くべし!ということで、西日本有数のセロリ産地、岡山県総社市でセロリを栽培する高越友紀さんを直撃!なんと重さで、筋っぽいセロリを見分けられるんですって。まずは次のクイズに答えてみて~♪
Q筋っぽいセロリはどっち…?
① 重い
② 軽い
↓
↓
↓
セロリ農家の回答は…
「② 軽い」でした!
「セロリが筋っぽいと感じるのは、収穫から時間が経ち、成分の約95%を占める水分が抜けてしまったから。もともとセロリは、食物繊維が豊富で筋があるもの。新鮮なものは水分をたっぷり含んでいるので、この筋が気にならないだけなんです。なので同じ大きさなら、水分が多くずっしりと重みを感じる方を選ぶといいですよ」(高越さん)
お尻の切り口が白いと、新鮮!
重さ以外に見た目で新鮮さが分かるのが、セロリのお尻の切り口。
収穫してから日が経つと、この切り口が変色して黒っぽくなってきます。
「できるだけ切り口が白っぽくキレイなものを選ぶと、よりみずみずしい可能性が高いです」(高越さん)
水分が抜けてしまっているセロリはこんな風になる!
上の画像は、新鮮なセロリ(右)と水分が抜けてしまったセロリ(左)を比較したもの。
見た目にもはっきり分かるように、新鮮なセロリは茎も葉にもハリがあって、ツヤツヤしていますよね。
でも、水分が抜けてしまったセロリもおいしく食べたい‼そんなときはどうしたらいいのでしょう?
「筋っぽいセロリの場合は、根元の固い部分を切り落としてから、切り口に包丁を当て、筋を持ち上げるようにスーッと引っ張って、筋をとってください」(高越さん)
なるほど!筋を取っちゃえばおいしく食べられるんですね!でも、1本ずつ筋を取るような時間がないときはどうしたら?
「その場合は、繊維を断ち切るように細かく切って料理に使うのがいいですよ。これなら筋っぽいセロリでも、筋をとらずに簡単においしく食べられます」(高越さん)
株分けしたセロリは外側と内側で「食感」が違う!
スーパーで売られているセロリは、1本ずつ売られていることも多いですよね。
しかし高越さんによると、セロリは数本が束になった「株」の状態で、畑に植わっているんですって。
「実はセロリは、種類によっては長さ70cmくらい、重さはなんと1kg以上にまでに育つ大きな野菜。スーパーなどに並んでいるものは、この株を分けて売っていることが多いんです」(高越さん)
たしかに株を分けてみたら、外側は茎が長く太く、内側になるにつれて細く短くなっていました!
「どのセロリを選んでいただいてもいいですが、食感が大きく違ってきます。外側は歯ごたえがあり、内側は柔らかいのが特徴です」(高越さん)
ちなみに高越さんのイチオシは大きな株ごと買うこと!
「株ごと買っていただけると、セロリのいろんな部分が楽しめます。外側は葉が少しゴワゴワしているので、茎だけをスティックにしたり、葉と一緒に煮込んでスープにしたり…。内側は葉も柔らかいので、丸ごとサラダにするのがおすすめです。硬い葉も、炒めてふりかけにするなど、1株でいろいろな料理が作れますよ」(高越さん)
同じセロリでも味わいが違うとなると、セロリ好きとしては1株丸ごと使っていろいろな料理で味わいたくなります♪
みなさんも農産物直売所などで大きな株を見つけたら、迷わず購入して、食感の違いを体験してみてくださいね。
高越さんおすすめのセロリのレシピは、別の記事や、高越さんのインスタグラムでもたくさん紹介しています。ぜひ、チェックしてくださいね。
メゾンやまて
高越友紀さん
セロリが特産の岡山県総社市で、土地なし、機械なしのゼロから農業を始めて6年目。現在は、70a(アール)の畑で、セロリ、白菜、かぶ、カリフラワーなど季節の野菜約10品目を育てている。日々の栽培の様子や、野菜を使った料理のレシピをインスタグラムで発信中。高越さんが育てた野菜は、総社市内にあるJA晴れの国岡山農産物直売所「旬感広場 晴れのち晴れ」や、農マル園芸 吉備路農園などで購入できる。
●インスタグラム @maison_yamate
https://www.instagram.com/maison_yamate/