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ネット番組で大人気 渡部建を“腫れ物”扱いするテレビは古い! 毒はあるけど美味しい“食材”なのに

  • 2024.6.12
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【「残念プロフェッショナル」の流儀】

2020年6月に勃発した不倫スキャンダル

2020年6月に複数の女性との不倫スキャンダルが勃発し、活動自粛していたアンジャッシュ・渡部建。活動再開後、徐々にメディア露出を増やしていますが、まだ地上波テレビ出演は数える程度。

「『残念プロフェッショナル』の流儀」最新回では、そんな渡部建をフィーチャー。彼について、コラムニストでカウンセラーでもある堺屋大地さんはどう分析しているのでしょうか。

◇ ◇ ◇

渡部建(「アンジャッシュ」芸人、51歳)

妻との関係は円満っぽい?(C)日刊ゲンダイ
妻との関係は円満っぽい?(C)日刊ゲンダイ

冠MC番組も! ネット配信番組では復活

かつては、芸人のなかではかなりクリーンなイメージなほうで、数々の有名番組のMCも務めていた渡部建様。

不倫スキャンダルで一転、まさに天国から一気に地獄へ真っ逆さま状態だったわけですが、最近はネット番組で大活躍。

Netflixで昨年10月から配信されている「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~」シーズン2に出演すると、番組全体の盛り上がりに大貢献。

ネットテレビ局・ABEMAで人気を博す千鳥の冠番組「チャンスの時間」にはたびたび登場し、イジられ芸ではありますが毎度爆笑をかっさらっています。

そして、今年4月にはネット配信ながら、なんとDMM TVにて「WATABET(ワタベット)~それ、オレのだからね?~」という冠MC番組が公開されてもいます。

そう、ネットメディアにおいてはかなり復活しているのです。

全国ネットの地上波テレビにも出たが…

「多目的トイレ不倫」で大バッシング(C)日刊ゲンダイ
「多目的トイレ不倫」で大バッシング(C)日刊ゲンダイ

ですが、やはりスポンサーの顔色をうかがわなくてはいけない全国ネットの地上波テレビは、なかなかハードルが高いご様子。

2022年2月に、コンビの冠番組「白黒アンジャッシュ」にて地上波復帰は果たしているのですが、こちらはローカル放送局である千葉テレビの番組。

全国ネットの地上波テレビでいうと、昨年12月放送の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)に、レスラーのような覆面姿で顔も名前も隠して不祥事コンビ・TKOとトリオ漫才を披露。

また、今年5月には「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)にも“芸能界のグルメ王”として出演するものの、「W氏」と名前は伏せられていました。

もちろん両番組の演出は、渡部様の顔や名前を伏せるというネタであり、イジッて笑いに昇華させているわけですが、それでもやはり単発出演にすぎませんし、全国ネットの地上波テレビでの本格復帰はまだまだ叶いそうもありません。

テレビの問題点を暴くプロフェッショナル

YouTubeより
YouTubeより

渡部建様という逸材がネット番組では大復活を果たしている一方、全国ネットの地上波テレビ番組ではまだまだ“腫れ物”扱いというこの差――そこから見えてくるものが、おわかりでしょうか。

そう、いまの渡部様は、実は“テレビの問題点を暴くプロフェッショナル”化しているのです…!

昨今は、「どんなに大きな過ちを犯しても再起のチャンスを与えるべき」という慈悲深い空気感が世間に浸透しつつあります。ネット番組はその風潮をしっかりキャッチしているわけです。

対して全国ネットの地上波テレビは、圧倒的にその“波”に乗り遅れています。

渡部を活かせないテレビ凋落の象徴

不祥事を起こしたとはいえ、渡部様ほどの天才芸人を手放すのはエンタメ業界としては大きな痛手。いまの渡部様は言わば高級食材・フグのようなもので、“毒はあるけどちゃんと上手に調理すればめっちゃおいしい食材”なのです。

しかし、最近の全国ネットの地上波テレビ番組には、その絶品食材をうまく調理できるテレビマンがごくわずかしかいないのでしょう。おいしい料理に仕上げる自信がないから、その毒のある食材をビビッて仕入れないという構造に思えます。

ネット番組は渡部様という“食材”で極上の料理を作り上げているのに対し、全国ネットの地上波テレビ番組はほぼ手を出していないのが現状で、ネット番組との地力の差が如実に出てしまっています。

彼を活かせないことがテレビ凋落の象徴に違いありません。渡部様はテレビの問題点を、世間にまざまざと突き付けるプロフェッショナルに成りえているのです。

(堺屋大地/コラムニスト・ライター・カウンセラー)

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