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元阪神ロハスも打ちまくり!韓国プロ野球が“超打高投低”、二桁本塁打「前年比216.7%増」のワケ

  • 2024.6.12
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2024年シーズンの韓国プロ野球KBOリーグが“超打高投低”の傾向にある。

3月23日にスタートした今季のKBOは、6月10日でちょうど開幕から80日目を迎えた。

そんななか、現時点で二桁本塁打を記録した打者がすでに19人もいる。

本塁打ランキングでは、元阪神タイガースのメル・ロハス・ジュニア(34、KTウィズ)をはじめ、カン・ベクホ(24、KTウィズ)、チェ・ジョン(37、SSGランダース)ら3人が18本で1位タイだ。

次いで、元広島東洋カープのマット・デビッドソン(33、NCダイノス)が17本で単独4位につけ、ヤン・ソクファン(32、斗山ベアーズ)、キム・ドヨン(20、KIAタイガース)、ノ・シファン(23、ハンファ・イーグルス)が16本で5位タイに並ぶ。

また、ジョナタン・ペラザ(25、ハンファ・イーグルス)が15本で単独8位、キム・ジェファン(34、斗山ベアーズ)が14本で単独9位、オースティン・ディーン(30、LGツインズ)とキム・ヨンウン(20、サムスン・ライオンズ)が13本で10位タイ。以下、12本で12位タイが2人、10本で14位タイが6人名を連ねている。

15本塁打以上打った打者だけで、すでに8人もいるわけだ。

メル・ロハス・ジュニア
(写真提供=OSEN)メル・ロハス・ジュニア

ちょうど1年前の同時期と、その差は歴然だ。同じ開幕80日目時点で、2023年シーズンは二桁本塁打がわずか6人しかいなかった。

当時はパク・ドンウォン(34、LGツインズ)とチェ・ジョンが14本で1位タイとし、以下はチェ・ジュファン(36、キウム・ヒーローズ)が12本、ノ・シファンが11本、チェ・ウンソン(34、ハンファ・イーグルス)とホセ・ロハス(31、前・斗山ベアーズ)が各10本と続いていた。

たった1年で、二桁本塁打が前年比216.7%も増加した。“打高投低”の話が出ない方がおかしいレベルだ。実際、KBO全体の打率も、昨年の0.263から今年は0.275に上昇している。

ロボット審判導入で投手有利予想だったが…

“打高投低”の要因として最も考えられるのが「公認球」だ。

昨季、打者たちは口をそろえて「妙にボールが飛ばない」と語った。会心の当たりでも外野フライに終わるケースが少なくなかった。打者の立場としては当然、“異変”を口にするしかない。

ただ、今年は真逆だ。彼らはオープン戦のときから「意外とよく飛ぶ」と話す。

確かに、上手くミートせずとも、フェンス前まで飛ぶ打球が頻繁に見られる。「越えないだろう」と思った打球が、予想以上に伸びて本塁打になるケースもある。

実際に今季の公認球を試験した結果、昨年よりも微細ではあるが、反発係数が上がったことが確認された。

今季は“ロボット審判”こと自動ボールストライク判定システム(ABS)が導入されたため、打者よりも投手が有利になる可能性があると予想されていた。

ところが、いざ蓋を開けてみると反対だった。むしろ、打者の方が勢いを増している様子だ。

もちろん、“ABSゾーン”を賢く活用している投手が現時点でそう多くない部分もあるだろう。

マット・デビッドソン
(写真提供=OSEN)マット・デビッドソン

いずれにせよ、今季のKBOでは本塁打が格段に増加した。

KBO全体で見れば良い傾向と言えるだろう。本塁打はいつも興行を呼ぶものだ。今季の“快音続き”に、「40本塁打」打者登場への期待も高まっている。

最後に40本台の本塁打が生まれたのは2020年だ。 当時はKTのロハスが通算47本を叩き出し、通算38本で2位のロベルト・ラモス(29、元LGツインズ)を大きく話していた。

その後、2021年はチェ・ジョンが35本、2022年はパク・ビョンホ(37、サムスン・ライオンズ)が35本を記録して本塁打王となった。同年はパク・ビョンホがKBOで唯一、30本塁打を放った。

そして、昨年はノ・シファンが31本塁打で本塁打王に輝いた。この年も、ノ・シファン以外に30本塁打を放った打者はいなかった。

本塁打は「野球の花」ともよく言われる。球場を大きく盛り上げ、チームに勢いをもたらす“一発の力”がある。

この3年間は、例年と比べて本塁打数が急減して相対的に物足りない感覚があった。KBO全体で本塁打不足に苦しんだと言っても過言ではない。

ただ、2024年は流れが違う。特に本塁打ランキングトップのカン・ベクホ、ロハス、チェ・ジョンは通算40本塁打以上打てるペースだ。デビッドソンも予想数値では38本打てるペースだ。

今季のKBOでは、“40本塁打”に到達する選手が複数登場する可能性がある。

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