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職場や人間関係に疲れない!気にしない・振り回されない人になるためにすぐできること12

  • 2024.6.10
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軽やかに生き抜くための新習慣を、各専門家に聞く企画の3回目。今回は「気にしない、振り回されない人」になるために、日々の習慣にしたいちょっとした練習を、住職の名取芳彦さんと、合氣道家の藤平信一さんに教えてもらいます。

教えてくれた2人の専門家

名取芳彦(なとり・ほうげん)さん

東京・江戸川区元結不動密蔵院住職。1958(昭和33)年生まれ。真言宗豊山派布教研究所研究員。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。主な著書に『「やめる」ことからはじめる小さな改善』(三笠書房刊)、『他人のことが気にならなくなる「いい人」のやめ方』(リベラル社刊)。

藤平信一(とうへい・しんいち)さん

1973(昭和48)年、東京都生まれ。幼少期より心身統一合氣道の創始者である父・藤平光一の指導を受け、2007年に継承する。現在は24か国で学ぶ約3万人の指導のため国内外で活動中。経営者・トップアスリートなどを対象とした講義や企業向け研修も行う。『心と体が自在に使える「気の呼吸」』(サンマーク出版)、『「調子いい!」が続く姿勢と呼吸の整え方』(大和書房)など著書多数。

気にしない・振り回されない

心療内科医の海原純子さんに伺った、分別から始める「気にしない人」になるステップや、前回ご紹介した名取さん、藤平さんに教えてもらった「気にしすぎ」から解放され心を整えて穏やかな日々を送る方法など。「それができれば、どんなにラクか……」と思っている方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は日々の生活で少しだけ意識する練習をすることで「気にしない」「振り回されない」人になるための方法を教えてもらいます。

全部の練習をする必要はありません。気に入ったもの1つからぜひ始めてみてください。 

【練習1】自由になるために〇〇をやめる

01_【練習1】自由になるために〇〇をやめる

まずは「〇〇すべき」という考えをやめましょう。「こうすべき」「こうあるべき」という考えは、結果がその通りにならなかったときに、他人や自分を責めることになります。その考えは、自分だけのこだわりであり、それに執着していると、自由にはなれません。

最初からゼロにするのは難しいですが、まずは一つずつ減らしていくようにしましょう(名取さん)

【練習2】ポジティブ変換のための口癖を!

02_【練習2】ポジティブ変換のための口癖を!

愚痴をこぼされること、愚痴を言いたくなること、誰でもあると思います。「片言極め難し」(片方の意見だけ聞いても善悪はわからない)という言葉があるように、愚痴には余計なことを言わないのが一番。

愚痴をこぼされたら「まあそんなもんですよ」と答えるのがちょうどいいんです。また愚痴をこぼしたくなったら、自分で「まあそんなもんですよ」と言ってみること。そして愚痴をこぼすときには相手に「『まあそんなもんですよ』と言って」とお願いしましょう(名取さん)

【練習3】相手と話すときに見るべき場所は?

03_【練習3】相手と話すときに見るべき場所は?

相手の目を見て話しなさいとよく言われますが、実際にやると相手の視線が気になり、とても疲れます。会話の際は相手の目ではなく、鼻のあたりを見るようにしましょう。

鼻のあたりを見ると顔全体が映り、言葉や態度に表れる前に、相手の心が察知できるようになります。相手の顔色を気にし過ぎることなく、リラックスして相手と向き合うことができます(藤平さん)

【練習4】相手の意見を受け流す術も必須

04_【練習4】相手の意見を受け流す術も必須

意見を直接言われると、「へえ、そうなんだ」と鵜呑みにしてしまいがちです。ですが、物事はどんなことでも一方向だけでなく、さまざまな角度から見ることが大切。

正しい見方が一つとも限りません。意見を言われたときには「そういう考え方もあるんですね」と受け流して、一人になったときに冷静に考えてみましょう(名取さん)

【練習5】臨機応変に対応するための考え方の変換

05_【練習5】臨機応変に対応するための考え方の変換

「この日にこれをやろう」と決めるのは、合理的でよい場合もありますが、その日は疲れて休みたくなるかもしれないですし、まとめてやる労力が必要になることもあります。

例えば、掃除などは毎日少しずつやっておけば、大掃除は簡単に済みます。特に日常的にやることは、いつやろうと決め込まず、日々暮らしている中で臨機応変に対処するのがラクに生きるコツでもあります(名取さん)

【練習6】毎晩寝る前に「ブラブラ運動」を

06_【練習6】毎晩寝る前に「ブラブラ運動」を

知らず知らずのうちにたまっている疲れやイライラは、体の余計な力みを抜くことで解消できます。軽く足踏みできるくらいの足幅で立ち、肩の力を抜いて、腕を下ろします。その状態で、指先についた水を払うように両手首をブラブラと数秒間振りましょう。

振動が足先まで感じられたら力みがとれてリラックスできたサインです。毎晩寝る前に行うと、ぐっすりと眠れるようになり、目覚めもよくなります(藤平さん)

【練習7】不安や弱気を吹き飛ばす呼吸法

07_【練習7】不安や弱気を吹き飛ばす呼吸法

過去の失敗体験を引きずってしまったり、嫌なことを言われて落ち込んだりして、気持ちが切り替えられないときは、「フッ」と短い息を鋭く吐いてみましょう。息を吐き切ることで氣の滞りが解消されるため、自然と気持ちを切り替えられるようになります。

さらに、息を吐いた後に「これでもう大丈夫!」と声に出して言うのもおすすめです。氣の滞りがほぐれて気分が晴れていくのを実感しやすくなります(藤平さん)

【練習8】「~っぱなし」がいいことも

【練習8】「~っぱなし」がいいことも

「布施」とは見返りを求めない行為のこと。お経には、布施をする人もされる人も、布施をされること(物)も、“布施”という意識がないのがいいと書かれています。つまり布施をする人は「してあげる」とは思わない、布施をされた人は「してもらった」と思わない。何を布施したか、されたかもわからなくていいのです。

人のお世話や親切というのは布施の一つで、それができるのは素晴らしいこと。見返りを求めず、お世話や親切は「しっぱなし」「やりっぱなし」にしましょう(名取さん)

【練習9】他人の評価は〇〇のようなもの

09_【練習9】他人の評価は〇〇のようなもの

私たちはみな、自分の意思とは関係なくこの世に生を受けた、天地自然の贈り物です。それゆえ仏教では、嘘がなく素晴らしい存在として、一人一人の自己を肯定しています。

自分の存在が肯定されているという土台があれば、それ以外でなされる評価はおまけのようなもの。自己肯定できていれば、「手柄は他の人にあげる」ぐらいの大きな心でいられるはずです(名取さん)

【練習10】急いでいるときほど“今”を大切に

【練習10】急いでいるときほど“今”を大切に

例えば外出先で家の鍵をかけたか不安になることはありませんか?先を急いでいると心は次の予定に向き、体だけで何となく鍵をかけてしまいます。すると鍵をかけた記憶が残らず、後で不安に感じるのです。

「心と体は一つ」と忘れずに、何事も今していることに意識を向けて行いましょう。余計なミスや心配事がなくなります。(藤平さん)

【練習11】何もしなかった日も有意義な日に!

11_【練習11】何もしなかった日も有意義な日に!

「今日は何もしなかった、無駄な過ごし方をしたなぁ」と思うときはありますか。何もしない1日があってもいいのです。ただ、何も感じないような1日を過ごしてはいけません。

感性さえあれば、どんなに生産性のない1日でも楽しいと感じられることはあるもの。それを意識すればその日は無駄ではなく、有意義な1日になります。何か一つでも自分が感じたことをメモしたり、寝る前に思い出すようにしてください(名取さん)

【練習12】みんな=3人と思えば気にならない

【練習12】みんな=3人と思えば気にならない

「みんな言っています」というフレーズ、聞くことありますよね。人からの評価が気になる私は、一時その言葉に振り回されていましたが、あるとき、その「みんな」が多くて3人であることがわかって全く気にしなくなりました。

みんなが言おうが一人が言おうが、聞くべきことは聞く耳を持つこと、それが大切です。また、責任逃れをするために「みんな言っています」と言う人は信用をなくすので気を付けてください(名取さん)

準備も必要なく、すぐにでも始められる練習ばかりなので、ぜひ気になるものから挑戦してみてください。

次回は、部屋も心もスッキリ片付ける方法を、お部屋と心のカウンセラー・中山真由美さんに聞きます。

取材・文=三橋桃子、大門恵子(ともにハルメク編集部) イラストレーション=大野文彰
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年7月号の再編集しています。
 

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