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【京都・祇園祭】今年の夏は親子で楽しもう!山鉾巡行・宵山だけじゃない「祇園祭」の楽しみ方

  • 2024.6.10

日本三大祭のひとつといわれ、2016年にはユネスコの無形文化遺産に登録された祇園祭。1100年以上もの歴史があるといわれています。コロナ禍を経て、昨年は4年ぶりに完全復活となった祇園祭ですが、今年は親子で楽しんでみませんか?

興味はあるけど「人が多いから…」と躊躇している人も多いかもしれません。この時期、京都はもちろん人は多いですが、実は祇園祭、全国区でニュースになる山鉾巡行や宵山だけではありません。7月の1カ月ずーっと続くお祭りですので、毎日100万人もの人が集まっているわけではありません。今回は祇園祭について、紹介します。

出典:あんふぁんWeb

山鉾巡行、宵山だけが祇園祭じゃない!

全国的に祇園祭がニュースで報じられるのは、一般的に宵山(山鉾巡行の前日や前々日)の人出の多さと巡行そのものだと思います。でも実は「祇園祭」というのは、そこだけではありません。7月1日から1カ月の間、ほぼ毎日関連行事・祭事が行われ、それらすべてが「祇園祭」なんです。人混みにもまれることなく、「祇園祭」を楽しむことも可能です。

静の美術館と呼ばれる屏風祭

山鉾巡行は、「動く美術館」と呼ばれています。それに対して「静の美術館」と呼ばれているのが「屏風祭」。山鉾建てが行われる頃から、それぞれの家庭が秘蔵している屏風や美術品などを室内に飾り、通りから鑑賞してもらえるようにします。飾られるものに屏風が多いため「屏風祭」と呼ばれていますが、これは祇園祭の公的な祭事ではありません。

大規模に公開しているところでは、HPで予定を公開し、事前予約制のところもありますが、個人宅では特に情報発信していないお宅もあります。鉾町を歩いていると格子越しに、屏風や調度品を見えるように展示しているお宅があったりしますので、混雑しない昼間にゆっくり歩いて探してみてはどうでしょう。

おすすめは、山鉾建て

ちょっとマニアックかもしれませんが、私のおすすめは「山鉾建て」です。「山鉾建て」というのは、文字通り祇園祭の山や鉾を組み立てる作業のことをいいます。釘を使わない伝統的な技法を使って、数日かけて組み建てられていきます。山鉾巡行の数日前から何日かかけて行われますが、宵山や巡行のように、人々がたくさん集まってくるような感じはありません。

祇園祭が行われるのは京都の繁華街、デパートや企業の多い地域です。普段と変わらずスーツ姿の会社員が歩いていたり、日常の中で行われていて、「山鉾建て」もその中で行われています。のりもの好きのお子さんには興味深いかもしれません。うちの子も組み立てをじーっとながめていた時期がありました。

出典:あんふぁんWeb

祭礼授与品の購入や御朱印集めも楽しみのひとつ

各保存会(それぞれの山や鉾ごとに運営)は、山鉾を建てて巡行するだけでなく、粽(ちまき)等の祭礼授与品の販売をしています。授与品はそれぞれの保存会によって種類もデザインも異なり、販売方法も違います。各保存会での厄除け粽(食べ物ではありません)の販売はよく知られていますが、その他に、扇子・お守り・手ぬぐい・Tシャツ・トートバッグなど、様々な品を扱っています。

蟷螂山(とうろうやま)保存会では、昨年は絵本作家tupera tuperaが、一昨年は中川学氏がデザインを手掛けています。今年のデザイナーが誰なのかも興味深いところですが、毎年新しいデザインが登場するものや変わらず販売される定番ものまで、それぞれの保存会がどんなグッズを販売しているのかを見て回るのも楽しみです。

なお、粽やグッズは保存会によってはオンライン販売しているところもありますので、京都までは行けないけれど、気分だけ盛り上げたい、という方はぜひお取り寄せしてみてくださいね。

また、御朱印集めという楽しみ方もあります。祇園祭の御朱印は各保存会によって、印がすでに押された紙を購入するもの、自分で押すタイプのものといろいろですが、はんこを押すのは子どもたちも大好きですよね。スタンプラリー的に集めていくのは楽しいですよ。

お気に入りの山鉾を見つけよう

わが家のお気に入り鉾・月鉾

わが家のお気に入りは、鉾のてっぺんに三日月がついている月鉾。子どもの名前に「月」がつくので親しみがわきます。見に行くと必ず写真を撮って、何かしら授与品を購入してきます。月鉾のように、購入することで鉾に上がれるチケットになる山鉾もあります(入場料を払って上がれる鉾や、そもそも一般には中は公開していない保存会など、さまざまです)。

出典:あんふぁんWeb
動くかまきりで子どもたちに人気の蟷螂山

唯一からくりのある蟷螂山は、屋根の上に大きなかまきりが乗っているだけでも興味津々なのに、さらにそれがからくりで動くので子どもたちには人気です。屋根の上の動く大かまきりだけでなく、会所(山鉾のおうちのような場所。祭期間中はそこで授与品の販売やその時にしか見られない会所飾りが見られます)では、かまきりがおみくじをひいてくれる「からくりおみくじ」が人気です。こちらは少し並ばないといけませんが、たくさんの子どもたちがじーっと見ている中、かまきりがおみくじの玉を取ってきてくれます。

公式祭事だけでなく、銀行や小売店でも

祇園祭の期間中は、全体が祇園祭モードに切り替わる京の町。銀行では行員が浴衣姿で出迎えてくれ、店内装飾に祇園祭関連のものが飾られたり、一般家庭での「屏風祭り」も。

他にも鉾町近辺の商店街では、祇園ばやしとよばれる「コン・チキ・チン」の音楽が流れていたり、軒先には厄除け粽が飾られていたり。公的行事以外にも、祇園祭らしさを感じられるところがたくさんあります。何気ない「祇園祭」を探してみてはいかがでしょう。

詳細は祇園祭山鉾連合会・各保存会HPで確認を!

今年の詳細予定等については、公益財団法人 祇園祭山鉾連合会のサイト(http://www.gionmatsuri.or.jp/)でご確認ください。個別の山や鉾に関する行事等は各保存会の公式HPがあります。

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