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グルマン温故知新:恵比寿〈繁邦〉 家業と自身の夢とを融合させたパンビストロ

  • 2024.6.10
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グルマン温故知新:恵比寿〈繁邦〉埼玉県産の食材と酒とパンを楽しむ錆色の酒場

繁邦(恵比寿)

家業と自身の夢とを融合させたパンビストロ

若き(24歳!)オーナーシェフ・青木虎太郎さんの実家は、高円寺の人気店〈しげくに屋55ベーカリー〉。その環境もあって幼い頃から料理人を志した。

高校3年の夏休みに〈レフェルヴェソンス〉で研修。この道への思いをさらに高めて専門学校へ進み、卒業後は代々木上原〈sio〉へ。3年間勤めた後は家を手伝いつつ独立の準備を。父母が従事してきた製パン業の将来を考え「ほかの形態と掛け合わせることで負担を減らし、永続させたい」と、自身の夢とドッキング。

鹿肉とレンコンのロースト
肉厚で軟らかなエゾシカの外モモ肉は、焼き色をつけてからオーブンで火入れし、仕上げにフライパンでバターをかけてしっとりと焼き上げる。付け合わせのレンコンも、ほっくりと焼かれている。4,400円(2名分)。
繁邦トースト
シグネチャーディッシュとして考案した、パンを使った前菜。焼いたクルミパンにバター、ペコリーノチーズ、アンチョビをのせて、仕上げに黒コショウと非加熱の蜂蜜を。「ビールによく合います」と青木さん。800円。
真鯛のカルパッチョ
カルパッチョ=薄切り、という既成概念を鮮やかに覆すブロック状で提供。真鯛の皮目は焼いて、香ばしく仕上げている。下にはユズ風味のカブの漬物と、菜の花のマリネを敷いて。3,000円(2名分)。
繁邦のパン
種類は日によって替わる。写真はバタールとカボチャのパン。600円。

日中はカフェとベーカリー、夜はビストロという“三毛作”が誕生した。父が高円寺で焼いたパンを、母がこちらに搬入と、一家総出で営む。

パンを使った前菜やパテ・ド・カンパーニュなどフレンチの定番もあれば、カルパッチョのように既存のレシピを再検証した意欲的な皿も。

また「気軽に使ってほしい」と〆のパスタも用意。「25歳までに独立」という夢を実現し、意気軒昂だ。

「お客さんの生活に密着した日常的な店にしたい」という青木さん。
「お客さんの生活に密着した日常的な店にしたい」という青木さん。
照明はぐっと抑えめ。落ち着いた雰囲気のカウンター席。
照明はぐっと抑えめ。落ち着いた雰囲気のカウンター席。

Information

繁邦

住所:東京都渋谷区恵比寿南1−14−15 ラレンヌ恵比寿3F
TEL:03-6451-2422
営:9時〜14時LO、17時30分〜22時LO
休:月曜・火曜休

JR・東京メトロ恵比寿駅から徒歩3分。2024年2月14日オープン。朝から昼の時間帯は、パン2種とミネストローネ、リンゴ蜜の「繁邦セット」1,900円や季節の具材をのせるオープンサンド1,600円〜、佐賀県産小麦「さちひかり」と発酵バターを使ったクレープ1,000円を提供。店頭でのパンの販売は9時〜15時。ビール800円、グラスワイン1,300円〜、ボトルワイン8,000円〜。前菜800円〜、メイン4,000円〜、パスタ2,400円〜。カウンター8席、テーブル3卓16席。

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